コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 青春は待ってくれない。
- 日時: 2015/11/05 16:47
- 名前: エラワカメ (ID: 3NNM32wR)
青春話はもう飽きた。
だが周りは青春で満ち溢れている———。
互いを傷つけあう翔太と紗知、
自分を受け入れられない天真、
コンプレックスを抱える夏輝。
これは、四人の思考錯誤と迷いの物語。
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- Re: 青春は待ってくれない。 ( No.1 )
- 日時: 2015/11/05 19:09
- 名前: エラワカメ (ID: 3NNM32wR)
笠原 翔太は、下校中(と言ってもギリ午前中)視線の先にいるうざったらしいくらい、輝いている笑顔の女———東宮 紗知を睨みつけた。
綺麗な顔立ちに、育ちの良さを感じさせるおっとりとした雰囲気や礼儀正しい仕草、高めの学力と、男どもの視線をくぎ付けにして離さない少女だ。
だが、翔太は周りの男子のように紗知に憧れたり、好意を抱いたり、下品な目線で彼女を見つめる事はなかった。むしろ、恨みを抱いていた。
お前のせいで、という言葉が頭を堂々巡りだ。翔太の頭の中の九割九分九厘を紗知が占めているのだ。もはや、恋しているのと紙一重だ。
「おっはよー、ショウちゃん!」
「……んだよ、うるせぇな、大体今『こんにちは』だろ」
異常にハイテンションの茶髪チャラ男の男子生徒、早瀬 天真がいつも通り俺の肩を叩いて気持ち悪く挨拶する。その元気は果たしてどこから来るのか。少しウザいが女子からは人気だ。ジャニーズ系顔のチャラ男だからか。
「また朝から『さっち』見つめてるわけ?ショウちゃんたら変態」
「なんだよ、『さっち』って。キモ、吐き気がする。あんなブス」
ショウちゃんってツンデレ〜?と言う早瀬の背中をぶっ叩き、言いたい事があるなら早く言えよ、ともう一度背中をぶっ叩く。早瀬は痛い!と言う。
「いやあね、俺ら三年じゃーん?明日から夏休みじゃん?」
「ああ、クラスメイトと会える夏休み前の最後の機会、終業式をお前は終わった後に登校してるけどな……寝坊だろ、絶対ぇそうだろ」
「え、ショウちゃんってまさかあれ……あの、なんか占い師的な。ちょちょ、占ってよ……ってのはまた次の機会でね。大事な話がねぇ……」
早瀬はニタニタして勿体ぶる。早く言えよっ、とポカポカ殴ると早瀬はツンデレツンデレとまた笑う。馬鹿じゃねえの、お前。嫌いじゃないけど。
「皆で旅行行こうと思って!ほらぁ、さっちとお近づきになる……」
「黙れッーー!俺は、あいつが、心から、嫌いなんだッ!」
「あー、ごめごめソーリィッ!で、皆にメール回すの手伝ってぴょ」
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