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- 今日、男子始めます。
- 日時: 2015/11/10 18:44
- 名前: ワルたん (ID: 3NNM32wR)
母、紫子……おバカ。
父、創平……行方不明。
姉、柊子……腐女子。
私、鼓……男装女子!?
———まあ、そんなハチャメチャな私の話です。
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- Re: 今日、男子始めます。 ( No.1 )
- 日時: 2015/11/10 19:11
- 名前: ワルたん (ID: 3NNM32wR)
清水 鼓、15歳。———今日、男子始めます。
あ、ごめんなさい。なんの冗談かって思いました?実を申すとこれ、本当なんですよね。あはは、私(俺)も信じられませんよー、まさに驚き桃の木。
まあ、よくわかってない人のためにも説明すると、要するに糞姉貴のせいで私は男子校(しかも全寮制ッ!?)に通わされる羽目になってしまったのです。
話はおよそ数か月前、受験シーズン真っ只中にさかのぼる……。
★
「ないッ、ないッ、なーいーッ!」
受験会場に入る直前、私は大声……というよりも、もはや奇声を発した。何故か?簡単な話だ。鉛筆も消しゴムも、シャーペンも抜かれたほぼ空っぽ(インクのない古いボールペンが数本)の筆箱が鞄の中に入っていた。
こんな事をするのはまさに、糞(麗しきレディが言う言葉ではないが)と言うにふさわしい姉貴だけ。美女で腐女子、更にゲス。ある意味最強の女だ。
「姉ちゃんッ!私のシャーペン!鉛筆!消しゴム!とったでしょ?」
「え、何の話かな?昨日唐突に鼓のシャーペンと鉛筆と消しゴムを見たくなって筆箱から取り出したんだけど……ごっめーん、入れ忘れちゃった」
てへっ(多分ここに星マーク)とふざけやがった姉はタッタッタと妙にリズムよく階段を上った。気味が悪い。まあいい、私立は恐らく受かっているだろうから——なんて、安心した私が馬鹿だったのか。
合格発表、小躍りした私に対し、姉は言った。
「アンタ、五月から、あそこの兄弟校の男子校行ってもらうから」
「ほぇ……」
魂の抜けたような顔で頷く私を見て、姉はガッツポーズをしたのだった。
★
そう、全てはここから。晴れて(?)私……じゃなくて俺!は私立アンジェリカ響男子学園の校門に仁王立ちしていた。てか、アンジェリカって道端?
「どしたのお前」
そんなくだらない&しょうもない事を考えていると、前から声をかけられる。姉の夢見ていたシチュエーション(もし俺が男子だったなら)だ。
「もしかして噂の転校生さん?」
「Yes!——どうも、清水 鼓です。先に言うけど、名前負けしてます」
変な奴、と吐き捨て(俺の中での此奴の印象は最低)仕方ねえなと俺を案内してくれた。前言撤回、やっぱお前、いいやつじゃないかっ!
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