コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 私の日常!
- 日時: 2015/11/17 15:20
- 名前: 碧海 ひかり (ID: Jt80.HCA)
たとえ誰かが死んでも日々は淡々と流れていく
世の中なんてそんなものだ
たとえ誰かが振られて泣いていても毎日朝はやってくる
世の中なんてそんなものだ
毎日毎日同じことの繰り返しそれでも私は___
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- Re: 私の日常! ( No.1 )
- 日時: 2015/11/17 15:19
- 名前: 碧海 ひかり (ID: Jt80.HCA)
何かが足りない。
その何かがわからない。
そんな感情を抱えて生きている。
たぶん、思春期特有のそういう感情。
みんなもっているものなのだろう。
同じ部活で仲がいい友達が彼氏に振られたといって泣いている。
なんとなくそんな気は前々からしていたが、がんばれと応援し続けた結果がこうだった。
私だって高校に入って少しして2年半付き合っていた彼氏に振られた。
そりゃ、つらかったけど私はこの子のように学校では泣けなかった。
高校1年の秋、食堂で私たち4人はお弁当を食べていた。
「あいつもひどいよね」
「うん、嫌いになったわけじゃないからこれからもよろしくって」
「よろしくなんかできるわけないじゃんね」
なんだか、会話が遠くに聞こえる。
最近私はちょっと自分が変なのではないかと思い始めた。
華の高校生なんて聞くけど、進学校とやらに入学してしまった私は日々課題に追われ、恋なんてする暇もない。
時々こうやってみんなの輪に入ってるのに入ってないようなそんな妙な感覚に陥る。
「まあ、あんな男のこと忘れてさ、うちらと次探そうや!幸せになろ?」
気休めにしかならないことはわかっていても、とりあえず声をかける。
こういうとき私は薄情なのかもしれないと思う。
他の二人はもらい泣きするほどなのに、涙なんて出てきやしない。
正直よく、わからないのだ。
最近世界が灰色にみえる。
色がない。
楽しいはずなのに楽しくない。
そんな矛盾した感情に私は困惑する。
クラスの違う友達とはバラバラに教室に戻る。
午後は丸々自習だった。
テスト前なのでみんなしっかりと勉強していた。
ガリガリガリガリと音をたてて。
みんなはそんなに勉強してなにになりたいのだろうか。
最近そんなことをよく考える。
私はいわゆるおちこぼれというやつで、成績は大抵クラスでも下から10番を出たことがない。
そんな私がいったところで説得力がないのは百も承知なのだが、勉強だけが人生ではない。
僻みにしか聞こえないだろうが実際そう考えるのだ。
なんとなくやる気がでなかった。
友達の別れた話を聞いて自分の別れた時のことを思い出したからだろうか。
大した理由はないが、今は勉強したい気分ではない。
そう思った私は、居眠りすることを決め、鉛筆を筆箱に片した。
- Re: 私の日常! ( No.2 )
- 日時: 2015/11/17 15:40
- 名前: 碧海 ひかり (ID: Jt80.HCA)
夢を見た
ひどく暗い場所に私は立っている
上から私を見つめる人がいる
上は明るくてとても楽しそうだ
私は助けを求めて手を伸ばす
しかしその人が私に手を差し伸べることはしなかった
「おーい」
起こされてはっとする。
「あ、ごめん」
どうやらプリントの回収らしい。
「爆睡だったね」
と笑われたので
「昨日遅かったからかな」
と全力の笑みで返した。
最近体も頭も重く、判断力が低下している気がする。
ただの勉強不足だろうか。
勉強不足だったとしても、今はしなくていいやと思っているのだが。
「テメエふざけんなっ!」
叫び声と同時にドンっという鈍い音がしたかと思うとクラスの男子が殴りあいをしていた。
中学では頻繁に見ていたが、一応進学校であり、おとなしいやつばっかりだったので新鮮な感じだった。
「若いねぇ」
近くのおろおろしている友達に言うと「あんたはばあさんか!」と笑われた。
どうしてあんなに喧嘩をしているのだろうと少しばかり気にはなったが、だからといってどうもしなかった。
どちらの男子とも特に仲が良いというわけではないし、こういうときにここぞとばかりに男子に近寄ろうとする女子が嫌いなのだ。
基本、私は人間は嫌いだ。
好きと嫌いという感情は紙一重のところにあると私は思っている。
仲の良い友達は大好きだし、もういっそのことレズビアンに走ろうかと思うほど愛していると感じるときもあるけれど、逆に殺そうかと思うほど腹立たしく感じるときもある。
だから好きも嫌いも大差ないはずなのだ。
嫌いと感じるのは好きな相手にのみであり、好きと感じるのは嫌いな相手のみなのだ。
- Re: 私の日常! ( No.3 )
- 日時: 2015/11/17 16:07
- 名前: 碧海 ひかり (ID: Jt80.HCA)
私が何を考えようと何をしようと、等しく朝はやってきて、等しく夜に移り変わる。
もうすぐクリスマスがくる。
「え〜、彼氏いる組はいいよね〜」
「まぁ、いない組で集まって楽しもうよ〜」
「そう、うちら友達同士で集まって楽しもう!」
教室でも部活でもそんな会話ばっかりしている今日この頃。
テストが終わって相変わらずのひどくすさまじい点数の答案と先生のお説教。
それを乗り越えたので、残るは冬休みを迎えるのみ。
そんなある日の出来事。
「好きです、俺と付き合ってください」
隣のクラスで同じ部活の男子に告白された。
同じ部活とはいっても、男女別で部活をするのだから、会話なんて数回やそこらしかしたことがないし、会ったら挨拶をする程度だ。
「え、どこが?」
自分はそう優れた容姿をしているわけではない。
比較的性格もひねくれており、人並みに愛嬌はあるとはいっても、成績は悪い。
正直私は私のことが嫌いだ。
「どこがって言われてもなぁ〜」
男は困ったように笑いながら頭を掻く。
それなりにもてる奴だった。
私の学年の男子をイケメン順に並べたらきっとトップ5には入るようなそんな男だった。
だからこそ疑問だった。
なんで、私なのだ。
クリスマス前だから焦ったか。
いや、私よりかわいい子なんかいくらでもいるのに。
「なんか、いっつも笑ってるのに儚げなとこ、とか?」
「え、うちそんな風に見える?」
びっくりした。
ちゃんと笑えてるつもりでいた。
つくり笑いをしているつもりはない。
楽しいという感情は確かに私の中にある、そういうときにしか笑ってないはずだ。
「うん、なんか、強そうで弱そうだな、みたいな」
男は時々私の目を見てはそらすのを繰り返しながら言った。
「返事は今じゃなくてもいいから」
男はそういった。
今じゃなくてもいい、ということは今の方がいいのだろう。
私には今、好きな人はいない。
断る理由はないし、彼氏ができるのは素直に嬉しい。
「こんなうちでよければ、よろしくお願いします」
そう言うと男は少し驚いたように目を見開いてそれから笑った。
「断られるかと思ってた、よろしくね」
「断る理由なんてないじゃん」
それから私たちは他愛もない話をして笑いあった。
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