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- ティーンエイジャー・シーズン
- 日時: 2015/11/17 18:51
- 名前: 炎架 (ID: 3NNM32wR)
《 主人公 》
◇傘井 虹 kasai kou 女
中性的な名前で、しかも漢字は読みにくいため初見で正しく読まれたことはない。引っ込み思案で人見知りなところがある(特に男子に対して)。勉強は得意で、記憶力はかなり良い。運動は種目により、かなり偏っている。
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- Re: ティーンエイジャー・シーズン ( No.1 )
- 日時: 2015/11/17 19:16
- 名前: 炎架 (ID: 3NNM32wR)
「おはよう、虹」
朝起きれば、心地よい朝ごはんの匂い。蜂蜜のかかったヨーグルト、薩摩芋はごろごろ入ったお味噌汁、瓶にぎゅうぎゅうに詰まった鮭フレーク、弟のみっちゃんがぐちゃぐちゃに掻き雑ぜる納豆。今更ながら朝を実感する。
「おはよ、牧子ちゃん」
「姉ちゃん起きるの遅っ!俺もうご飯食べとるで、服も着替えとるし」
みっちゃんが得意げな顔で自慢してくる。叔母の牧子ちゃんは優しくふわりと微笑んで挨拶をしてくれた。お母さんもこのくらい優しかったからな。
虹達の母・綾子は、(祖母が言うには)少し変わり者で、子どもの世話よりも仕事と言う人間だ。父親も同様、子どもにかまっている時間があればすべて仕事に充てるような人間である。
つまり、虹たちの世話をするのは独身(リョウ君と言う恋人がいるらしい)である綾子の妹・牧子だけになったのである。祖父母も世話をすると言ってくれたらしいが、六十五歳に小四の暴れん坊・みっちゃんの世話は無理だ。
「なあなあ、姉ちゃん。俺宿題やってねえけんさ、姉ちゃんやってや」
「ごめん、姉ちゃんあんたのために何かする気持ちは全くないけん」
そう言ってご飯を口に詰め込み、まだブーブー言っているみっちゃんを放置して超高速で制服に着替えて家を出た。空は綺麗な青である。やはり、山岡県の「晴れの国」という異名は伊達ではないらしい。
……などと、呑気なことを考えていては部活に遅れてしまう。一年生の分際で部活に遅れる等もっての外だ———香織ちゃんなんて気もしないけど。
山岡県敷島市。桃と葡萄と晴が多い気候が取り柄の都会とも田舎ともつかない微妙な場所。方言は時々きつめで「はよしねぇ(早くしろ)」等がある。
虹はそこの、西中に通っていて、まあ充実してると思う女の子である。
「うわあっ、わっきーじゃん!」———こんな感じで、まあ、充実?
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