コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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立葵の探し物
日時: 2015/11/22 17:38
名前: 橘寝 ◆9AuJCD5Ft6 (ID: KnTYHrOf)

タチアオイ。
花言葉は『気高く美しい』。

これは、そうなりたいと願い“立葵”を名乗った少女たちの物語である。


*・゜・*:.。.*.。.:

はじめまして(*・ω・)*_ _))
橘寝(きつね)と申します。

はじめに言わせて頂きますが…
・私は受験生です。
・…ので、超亀更新+あるとき突然更新stopする可能性大。
でございます。ご了承ください。

これは江戸時代くらい(←アバウトですいません)の城下町に暮らす、ちょっと秘密のある女の子たち(+男一人)のお話です。

ジャンル迷いましたが、恋愛要素もコメディ要素もあるのでコメライでやらせて戴くことにしました。

また、この話に登場するキャラクターの中には、難読さんが幾人かおりますので、登場人物から読みをご確認することをおすすめ致します。

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Re: 立葵の探し物 ( No.1 )
日時: 2015/11/22 17:42
名前: 橘寝 ◆9AuJCD5Ft6 (ID: KnTYHrOf)

登場人物


更級 凛華(さらしな りんか)
「あっはっは!!面白いなぁ、お前」
“立葵”のリーダー的存在。
勝気で頼れる姉御肌。快活で男勝りな所がある。
祖父母の所要する屋敷を立葵の根城とした。
肉親とは会ったことがなく、彼らに対しては暗い感情を抱いている。

櫛引 織女(くしびき あやめ)
「私より強い人以外、興味無いよ」
無表情でミステリアスな雰囲気を持つ美少女。
根はお茶目。何故か剣術や武術に優れている。
実家は町内でも人気の染め屋で、それなりに裕福だった。

櫛引 光(くしびき ひかり)
「私はお姉ちゃんとは違うって!!うぅ〜〜」
織女の妹で、姉とは反対に喜怒哀楽が激しい。
泣き虫で意地っ張りな超子供。
姉に対する劣等感を抱いていると同時に、強い憧れを持っている。

榮倉 茜(えいくら あかね)
「えーすけ見て!!人と建物がたくさんっ!!!!」
純真無垢で、おてんばな少女。
十五歳になるまで、家の外に出させてもらえなかった箱入り娘。
そのため常識が絶望的に欠乏している。
大富豪の一人娘で、町一番の豪邸に暮らしていた。

潮見 影介(しおみ えいすけ)
「心配させんじゃねぇよ?……あ、いや、そういう意味じゃなくてっ」
茜の世話係で、榮倉家から連れ出した張本人。
素直になれない不器用の癖に家事は一通りこなす。
茜に長年想いを寄せているが一向に進展がない。

ほたる/喜遊きゆう
「むぅーそこの者!!茶菓子よこせだ!!」/「よくお越しおくんなんした」
不思議な色香を持った、あどけない雰囲気の少女。
砕けた性格で、案外親しみやすい。常に眠そう。
少し前まで遊郭の振袖新造で1年後に遊女デビューを控えていた。

Re: 立葵の探し物 ( No.2 )
日時: 2015/11/23 11:00
名前: 橘寝 ◆9AuJCD5Ft6 (ID: KnTYHrOf)


「……いい天気だ」
朝一番の光を浴びて、黒い小袖を纏った少女——更級凜華(さらしな りんか)は機嫌よさげに独白した。
この屋敷の立地もあってか、騒音が少ない。鳥のさえずりも心地よく辺りに響いている。
暖かくて穏やかな日常というのはなんて素晴らしいんだろう……。
凜華はこの頃、一人になる度にそんな事を思う。
「凜華、そろそろ食料が底をつくよ。買い足しにいかないと」
朝の空気に浸る凜華の背後に、いつのまにか人影があった。
この屋敷に暮らす少女の一人、櫛引織女(くしびき あやめ)である。
アーモンド型の瞳に、抜けるような白い肌。それらに影を落とす、疎らで長い前髪が特徴的な美しい少女である。
しかし彼女の顔に、表情というものはない。人前で感情を露にすることが少ない、不思議な少女である。
「おぉ、織女。起きてたのか!!……で、なんだっけ?」
「食料が不足しているから、市場へ行かなくては……と」
「確かにそうだなぁ。でもやっぱり外へ出るのは危険だからなぁ」
そう言った凜華は小さく息を吐いた。
実は彼女たちが、こんな人気の無い場所で暮らしているのには理由があったのである。
「迂闊に出歩くと見つかっちゃうからさ。尋ね人って大変だよねぇ」
そう、彼女たちはそれぞれが誰かしらの『探し人』なのである。
しかも、探している人達がもれなく富豪であったり、遊里の楼主であったりするため気が抜けないのだ。
「確かに一理ある意見だけど、食べなくては死んでしまう」
「ん、そうだな。朝食食べ終わったら行こうか」
「うん。……しかし、朝食が充分作れるほど食材が残っていたか……」
「気にしない気にしない!!平気だよ多分」
凜華は快活に笑うと、まだ夢の中であろう者達を起こすため、その場をあとにしたのだった。


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