コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 「ありがとう」【短編集】
- 日時: 2015/12/12 14:00
- 名前: クッキーコロッケ (ID: QAv7imQ6)
【prologue】
貴方は、大切な人に
「ありがとう」を言ったこと
ありますか?
【ご挨拶】
初の短編集です。
恋愛・友情・家族などなど…。
よろしくお願いします。
Page:1
- Re: 「ありがとう」【短編集】 ( No.1 )
- 日時: 2015/12/06 22:15
- 名前: 僞露狗 ◆IyL.roxGAw (ID: .0wZXXt6)
こんばんは。カロクです。
たまたまですが名前を見て最速で見ました!!
クッキーコロッケさんの短編集楽しみです!
更新の度にコメントを書きまs((殴ッ
また覗かせてもらいます!
更新fightですっ!(・д・カロク)
- Re: 「ありがとう」【短編集】 ( No.2 )
- 日時: 2015/12/12 13:54
- 名前: クッキーコロッケ (ID: QAv7imQ6)
カロクさん、来てくださってありがとうございます。
story1.幸せ
日曜日の公園___
一人の高校生がいた。
その高校生の名前は幸村幸地。
幸地は毎週の日曜、いつもここに来る。
何故なら____
「また来たんだね。幸地くん」
一人の少女に会えるからだ。
「ああ、来たよ。幸絵」
彼女は幸村と同い年。
名前は植竹幸絵。
「幸地くんは、優しいね」
「どうしてだ?全然、優しくないよ」
「ううん。優しいよ」
彼女は微笑む。
「いつなんだ?」
「………明日」
「俺は学校に行ってるなぁ…」
「ふふふっ」
彼女はまた微笑む。
彼は苦しそうな表情になる。
「頑張るから」
そう彼女は言った。
次の日の夕方____
「すみません。彼女…幸絵さんはいますか?」
彼は尋ねる。だけど…答えは悲しかった。
「幸絵さんは____」
「っ…!それ、本当なんですか…?」
「…はい。会うことは、出来ますよ」
「…会います」
彼は彼女のところへ向かった。
ガラッ
「幸絵」
幸村は名前を呼ぶ。
だが、彼女は反応をしない。
「幸絵、どうして…」
幸村はその場で泣き崩れた。
彼女との、一つ一つの思い出がよみがえる。
ガラッ
「あの」
「…」
「貴方が…幸地くん?」
「…はい」
「私は幸絵の母です」
彼女の母はペコリと頭を下げる。
「幸絵、いつも貴方の話ばかりしてました」
「そうなんですか…」
「今日も…話してました」
「…」
彼女の母は、一枚の白い紙を渡した。
「幸絵が書いた手紙です」
「…」
「貰ってください」
「…はい」
白い紙を渡した後、彼女の母は帰った。
幸村は椅子に座り、紙を開く。
「……何で、何で。お礼を言うのは、こっちだよ」
幸村は静かに泣いた。
夕日が落ちるとともに____
手紙の内容はこうだ。
幸村幸地様へ
幸地くん。いつも日曜日、公園に来てくれて
ありがとう。
私には友達がいなくて、いつも一人でした。
辛くて、辛くて、辛くて、もう死にたいと思ったことが
ありました。けれど、一つの幸せがきました。
それが貴方です。
貴方がいなかったら、私はここまで頑張ってこられなかった。
だから、言わせてください。
________幸せを、ありがとう________
植竹幸絵より
彼は彼女と同じように、微笑んだ。
END
- Re: 「ありがとう」【短編集】 ( No.3 )
- 日時: 2015/12/31 03:16
- 名前: クッキーコロッケ (ID: fnyLTl/6)
story2.さっしー
今日の私は緊張している。
何故なら、生徒会選挙があり、その選挙の応援発表をするのが私なのだ。
昨日、練習したんだ。大丈夫。大丈夫。
そう思いながらも、手は震えていた。
「大丈夫?」
そう言ってくれたのは、生徒会選挙に選ばれ、そして私が応援発表をする人。
その上、仲のいい友達でもある、さっしーだ。
「うん。大丈夫」
さっしーは優しい。
私は、さっしーが絶対生徒会に選ばれる。
そう…絶対に。
そろそろ私達の番に近付いてきた。
さっしーが選ばれるよう、私は応援しなきゃ。
そして、発表が終わった。
生徒会選挙も無事終わり、後は結果を待つだけ。
明日かぁ…楽しみだな。
選ばれるよね。
何て、思ってた。
次の日の放課後__
部活はあるが、美術部なので大丈夫だ。
だから、私とさっしーは見に行った。
でも、私はショックを受けた。
何故なら、さっしーの名前が載ってなかったのだ。
私は隣のさっしーを見ようとしたが、いつの間にか、さっしーは階段を
上ってた。
私は急いでさっしーの後に付いた。
「さっしー、あのさ、ごめん…」
「…もう、その事は言わないでください」
私はその言葉に、どう返していいのか分からなかった。
やっぱり、私が悪かったのか。そう思いながら、教室に着いた。
先生に結果を報告。先生は私達を慰めてくれた。
その時、私は泣きたくなった。だが、堪えた。
「さっしー、やっぱり、本当にごめん」
「もう、その事は…」
やっぱり、さっしーはそう言ってきた。
その時、自分を本当に憎んだ。
家__
「ただいま…」
「お帰り」
母の声。
私はその声を聞いて、何かの糸が切れた。
涙だ。ポロポロと涙が溢れる。
「お母さん…私、さっしーに何もすることが出来なかった…!」
「…」
「ごめんって言っても、言わないでって言われて…。もう…もう…」
「大丈夫。大丈夫」
私はその時から、自分が本当に大嫌いになった。
次の日__
「さっしー、おはよう」
「おはようございます。それから、ありがとうございます」
「え?どういう…?」
「…分からなくて、いいです」
さっしーの言葉に私は悩んだが、さっしーは笑顔だった。
さっしーは無表情が多いが、今は笑ってるように見えた。
私も、笑った。
END
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