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イヌとネコ
日時: 2015/12/29 18:58
名前: 栗子 (ID: AtgNBmF5)

動物系恋物語シリーズ第1弾です!
今回は定番の猫系男子×犬系女子でございます(≧∇≦)

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イヌとネコ ( No.1 )
日時: 2015/12/29 18:59
名前: 栗子 (ID: AtgNBmF5)

登場人物紹介1

早乙女 花 Saotome Hana
髪:茶色、ミディアム
目:茶色
天真爛漫な性格だがKYな部分もある

最上 葵 Mogami Aoi
髪:黒色、寝癖激しい
目:黒色でつり目
クールで人を寄せ付けないが
優しい一面や甘えたり一面もある

Re: イヌとネコ ( No.2 )
日時: 2015/12/29 19:53
名前: 栗子 (ID: AtgNBmF5)


ある日。私は“ネコ”と会った。

第1話「イヌとネコ」

夏休み明けの始業式。
まだ、8月下旬で暑苦しく窓側の席の私にとって
またこの席は憂鬱だ。

直射日光が鋭くて暑いというか机が熱い。

そんな教室ではみんな
夏休みの話で盛り上がっていた。

「花〜」

私に話かけたのは友達の「柏木 紫苑」ちゃん
美人で優しくていい匂いがする
皆のマドンナ。

「紫苑ちゃん。ハワイどうだった?」

「凄く楽しかったよ〜」

「いいなぁ・・・」

私の夏休みなんて海にも行けなかった。
山済みの勉強でいっぱいだったし。

「花は?」

「うん・・・まぁ楽しかったよ!」

すると、ガラガラと教室のドアが
開いて皆がビックリして黒板の方に
体を向けた。

ウチの担任の先生
差別が凄いカツラのおっさん。

「夏休み明けで浮かれるなー」

あなたのカツラが浮いてるっての。

なんて、口にも出せない。

私の外面は、優等生なんだから。

成績も優秀でなくてならない。
親からそういって育てられてきた。
禁欲的なのもそのせいだ。

皆と仲良くして嫌われないようにしないと。

悪口なんて言わない。

イジメもしない。

バレたら内申に響くし。

「今日は、転校生がいるー」

え!!

その言葉の理解ができた5秒後に
クラスじゅうがザワめいた。

女の子だったら仲良くなりたいなぁって
私は呑気だった。

「そいつ」がのちに私の人生に
大きな変化をくれるのもしらないで

「入りなさい」

そう言って入ってきたのは

綺麗な男の子だった。

少し寝癖ぎみで若干つり目の大きな瞳
可愛らしい顔に長い足。

転校生の表情は、無表情で
でもどこか柔らかくて

釘つけになりそうだった。

「自己紹介しなさい」

転校生が無表情のまま口を開いた。

「最上 葵 です。よろしくお願いします」

かっこいい・・・そう思った。

男の人にそう思うのとか初めてだ。

「席は、あの空いてる席な」

!!私の隣じゃん!!

「分からない事は、隣に聞きなさい
頼れるから」

ジロッと転校生が私を目だけでみた。
うわぁっ目があっちゃった。

「よ・・・よろしくね!」

「・・・」

無視・・・!!

なんか・・・やな感じ・・・。

転校生が机に座ってすぐ頬杖をつく。
つまらなそうに教室を眺めてる
葵君にお構いなしで
皆が振り向いてザワめいてた。

「かっこいいね〜花」

「でも、早速無視されたよ」

紫苑ちゃんは分かってないんだから
見た目に騙されそうだったよ。私。

こんな子と仲良くなれるかな・・・。

「早乙女〜!」

「はいぃっ!!」

「葵をクラスに馴染ませろよ」

・・・はい。

でも、どうやればいいのさ。

今だ転校生は、ぼーっとしてて

この鉄仮面をどうするの・・・。

つづく

Re: イヌとネコ ( No.3 )
日時: 2015/12/30 12:55
名前: 栗子 (ID: AtgNBmF5)

第2話「交換日記」

「葵君!!」

下校時間は、凄かった。
女子の殆どが葵君にまとわりついて

「一緒に帰らない?」
「これから合コンなんだけどー」
「遊ばなーい?」

戯れて葵君をあの手この手で
誘っていた。

「凄いな・・・葵君」

そりゃまぁイケメンだからかな?

葵君は、ずっーと女子を
無視し続け黙々と帰る準備をしていた。

鉄仮面

でも、女子はお構いなし。

「で、花なに作ってるの?」
「ん?交換日記だよ」

私が、紫苑ちゃんに見せたのは
新しいノートに交換日記と丸字で
書いたもの。

「誰と?」
「葵君と」
「?!」

紫苑は、ビックリした顔で
机に佇む私を見下ろした。

「花、葵君狙ってるの?」
「なっ///ちっちがうよ!」

なんで、そうなるの紫苑ちゃん・・・。

「葵君が早く馴染めるようにって
やろうかなって・・・」

「誰と誰が?」
「クラスの皆と葵君で」

紫苑ちゃんは、少し
ニヤッとして口を開いた。

「二人でやりなよ」
「なっなんで?!それじゃ意味ないよ!」

私と仲良くなっても意味ないよ
皆と仲良くならないと、

「いきなりすぎて皆と
交換日記なんて逆効果だからさぁ」

「まっまぁ確かに・・・」

「だーかーら」

紫苑ちゃんが顔をぐっと近づけてきた。
甘い香りがフワッと漂ってくる。
顔、近すぎだよ。

「花と葵君が友達になって
そこからどんどん友達増やせばいいよ」

え・・・私とじゃなくても良くないかなそれ
紫苑ちゃんは、期待に溢れた
顔で私を見下ろす。

「花は、皆と仲良いから花が仲良くなれば
皆との交流も増えるし、ね?」

半ば強引の理由だけどこんなに
紫苑ちゃんが張り切って言うから
「いや〜いいよ」とか言えないし
私は、渋々

「OK・・・」

「やったぁ!そうとなったらほら」

紫苑ちゃんがグイッと私の腕を掴んで
引っ張る。意外に強い力にビックリだよ。

「葵君のとこにってあれ」

葵君が居たはずの席には、葵君らしき
人物は誰もいなかった。
代わりに、女子が不満そうに佇んでた。

「皆・・・葵君は?」

「「そーれーがーさぁ!!」」

女子全員が一斉に声を揃えた。
なになに・・・。

「色々誘ったの〜合コンとか遊びに〜」
「うん・・・」
「でもさぁ!!ぜーんぶ断んの!!」

そりゃまあの中で「うんいくー」とか
言えないしね

「最後にはさぁ「あんたらとつるむとか恥ずかしい」って」
「顔は良くてもノリ悪いっつーか」
「せっかく馴染ませよーとしてんのにさぁ〜」
「でも。顔いいから諦めないけど〜」

なんじゃそりゃ。
結局、顔よければ全てよしなんだね。

「で、葵君はぁ?」
「んぅー帰った〜」
「てか、明日誘えばいっか〜」

女子が、早速明日のプランを立てる中
私と紫苑ちゃんは、ぽつーん。
すると、紫苑ちゃんが口を開いた。

「追いかけなよ」
「なっなんで!無理だよ」
「いやいや・・・」

ぐいっと私の腕を引っ張る紫苑ちゃん
本日2回目。強いよ紫苑ちゃん。

「葵君が帰ってからそんな時間経ってないし」

うん・・・。

私と紫苑ちゃんが話し始めた時は
いたし3分くらいしか話してないからそんな
時間も経ってない。

「今、校門くらいかな?」

紫苑ちゃんは、廊下にある
校門が丁度見える窓から外を眺める。
私もつられてみる。

丁度、葵君が校門から出て行った
黒いブランドものっぽいリュックが
かっこよかった。なんて見惚れる暇も無く
紫苑ちゃんが引っ張る。

「走るよ〜」
「わぁぁ!!」

紫苑ちゃんが走って階段をどんどんおりて行く。
紫苑ちゃんの足取りと私の足取りが合わなくて
時々私の足が突っかかりそう。

無我夢中で走っていたら
あっという間に玄関だった。

「早く靴履いて行って」
「紫苑ちゃんは?!」
「私はいいの、右に曲がったから今なら
追いつくよ」

なんで、そんなに紫苑ちゃんは必死なの
私別に葵君と仲良くなりたいわけじゃなくて
葵君が皆と仲良くなればいいって
思ったのに。

私は、校門を無我夢中で右に曲がって
突っ走った。

ただ、足先を見て走り続けた。

だいたい・・・私
お節介なんだ!交換日記なんて別に!

ドン!!

いきなり、私の鼻面が何かに当たって
鼻が曲がりそうになる。

少しの痛みが走った。

「なっなに!って・・・」

その“何か”は、


“葵君”だった。


「葵君!!」
「・・・・・誰」

誰っ・・・!!
そこから!!

「私、隣の席の“早乙女 花”」
「隣の席・・・あぁ」

あぁ・・・か
そんな印象ないかな

「それなに・・・」

葵君は、私の手元のものを指差す。
そうだ、本題だ

「交換日記!」
「子供っぽいね」
「ははは・・・」

言いづらくなったよ。

「葵君、私とやらない?」
「・・・・コレ?」
「・・・・うん」

子供っぽいとか言われた後に
誘いづらいよ。あぁ絶対ダメだ。

「・・・・・」

しばらく、沈黙が流れた。
少し、考えたのかな?

「いいよ」

ほら、見たダメだって!って!

「いいの?!」
「うん、楽しそうだから」

わぁぁぁ!嬉しいってあれ
なんで、嬉しいの?さっきなんでとか
思ってたのに・・・。

「定期的とか無理だからよろしく」
「あ、うん・・・」
「それと・・・」
「ん?」
「葵君じゃなくて葵でいいから」
「え、あっうん!私も花でいいからね」

そう言ったら葵君じゃないな葵は
少し笑って背を向けて行ってしまった。

いい人なの悪い人のか全然わかんない


ネコみたい。

つづく

Re: イヌとネコ ( No.4 )
日時: 2015/12/30 18:23
名前: 栗子 (ID: AtgNBmF5)

第3話「交換日記START」

花 in自宅

大丈夫かな・・・私の自己紹介ページ



早乙女 花
好き:食事・スポーツ・香り・散歩
嫌い:勉強・真っ暗闇・木登り・オバケ
アウトドア派だよ〜♪
趣味:庭の手入れ、散歩、外食、香水アロマ集め
得意:スポーツ、香水作り
悩み:親が厳しいこと、手先が不器用

なんか・・・すごく、女子力低くないかな
引かれてるよね・・・もっと考えればよかった

でも!ありのままだし!よくない?

あぁ・・・ー!明日書いてきてくれてるかなぁ

葵 in自宅

「だるぅ・・・」

あのクラスの女子ほんと、ウザい
でも一人・・・違う奴はいたな
雰囲気っつーかなんとゆーか

すると、鞄から黄緑色のノートが飛び出てきた

何これ・・・あ

そういえば
なんか、交換日記やるとか言ってたな

なんで、引き受けたんだろ

「だる」

頬杖をつきながらノートをめくる
ページの上らへんに
ピンク色で「自己紹介ページ♪」と書いてあった
その下に「書いてね」と添えられていた

「命令多いなー・・・」

でも、なんとなく気になって
下に目を落とした。

「早乙女 花」

花って感じの
“おしとやかさ”なかったけど

「女子力低く・・・」

と、思ったら意外に女子っぽいとこもある
オバケとか信じてんだ・・・。
スポーツできんなら木登りもできるだろ

「イミフ・・・あ」

悩み:親が厳しいこと、手先が不器用

「親・・・か」

なんとなく、親って文字に気が行く

「親がいるだけ嬉しく思えばいいのに」

そう言ってなんとなく俺は
下に自分の名前と自己紹介文を書いた。

次の日

「これでいい」
「え・・・うん」

わぁぁぁまさか、本当に葵君が書いて来るなんて
思わなかった・・・。
てっきり一週間放置かと・・・。

ノートを手渡しすると、何も言わず
葵君は、隣の席に座った。

無愛想だなぁー・・・。

なになに、、、

私は、早速交換日記を開く

最上 葵
好き:お魚、睡眠、読書、テレビ、お風呂
嫌い:プール、犬
インドア派
趣味:映画鑑賞、音楽聴くこと
得意:家事全般はできてる
悩み:冬寒い、夏暑い、怠い

なっ何これ・・・!
家事全般とか女子力高っ!!
悩みが冬寒い、夏暑いとか天然?可愛いなぁ

「あ・・・」

悩みのところに何か消された後がある
冬寒い、夏暑いの下・・・。

「お、や・・・が・・・いな」

キーンコーンカーンコーン

「!!」

ビックリした。
もう、授業始まるんだ。
私は、横のバックから古典の教科書類を取る。
その時少しだけ、葵君が目に入る。

親がいないのかな・・・。

まだ、知らないことが多くて葵君が
未知の生物に思えた。

つづく


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