コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- LEGEND CHILDREN
- 日時: 2016/02/26 21:12
- 名前: 葉桜 來夢 (ID: q9MLk5x4)
これは、宇宙のどこかにある、とある星の出来事—。
その星には、一人の英雄の話が語りつがれていた。
英雄の名は、「ブロッサム」。
七色に光る剣をまるで自分の一部かのように操り、目にも止まらぬ速さで敵をなぎ倒していったという。
彼は、当時世界の征服を狙っていたという大魔王に勝負を挑み、大魔王の封印に成功した。
そしてこの世を去る前に自身の力を封じ込めた7つの石を自分の親族に手渡した。
もし大魔王が復活する様な事があっても、食い止められるように願いを込めて。
その石は、1000年以上の時を越えて受け継がれていった。
そして、彼がこの世を去ってから1110年過ぎた春のこと—。
彼の血を引く、一人の英雄が誕生した。
〜LEGEND CHILDREN〜
どうも、初めましての方が多いと思います。
葉桜 來夢(はざくら らいむ)です。
この板には初投稿となります。(普段は二次創作の人です)
コメディというよりはライト小説です。
受験が終わるまで不定期投稿ですが、宜しくお願いします。
◆お知らせ◆
2/10 参照100突破
2/21 最新話更新
2/14 キャラクター詳細設定『ジャーマ・カナリス』投稿
2/26 キャラクター詳細設定『ニックス・ハーベスト』投稿
◆目次◆
>>1 登場人物紹介
>>3 プロローグ
>>4 OPテーマ歌詞
【第一章 アルコ・イリース魔法高等学校 篇】>>5-6+>>8
>>5 episode:1
>>6 episode:2
>>8 episode:3
- LEGEND CHILDREN プロローグ ( No.3 )
- 日時: 2016/02/05 17:54
- 名前: 葉桜 來夢 (ID: q9MLk5x4)
チチ……チチ……
朝の日差しが部屋の中を明るく照らす。
外から聞こえてきた鳥の鳴き声で彼—『ジャーマ』は目を覚ました。
「ふぁ〜あ……もう朝かよ……」
そう言いながら枕元にある時計に目をやった。
時計は無慈悲に8時をさしていた。
「なっ……!?ヤバい、このままじゃ遅刻する!」
そう言いながら彼は布団を蹴っ飛ばし、ベッドに手を突き、勢い良く起き上がった。
そして床に置いてあった制服に着替え、一階にあるリビング目指して階段を飛び降りる。
案の定、彼の弟『グラス』が既に朝食を用意していた。
兄よりもしっかりしている弟である。
「おはよう、グラス……」
「おはよう、兄さん。もうそこでニックスさんが待ってるよ?」
「うげぇ……いただきます……」
「はい、どうぞ。僕は先に行ってるからね」
「ほーい……」
彼は弟を見送りながら、用意してあった朝御飯をかきこむ。
外では話し声が聞こえる。
何だか怒っているように聞こえる。もう嫌な予感がする。
「ごちそうさま……」
もう既に8時を過ぎていたが、まだ間に合う。
自慢の赤い髪を整え、歯を磨き、玄関を飛び出した。
「遅い」
そこに立っていた彼女—『ニックス』は彼を見るや否や、すぐさまその言葉を口に出した。
ニックスはいつでも冷静沈着—ただし彼の前では何故か違う—で、学校でも優等生だ。
髪型はショートで、スカートをはいていなかったらその名前と合わさって男にしか見えない。
などと考えていたらいきなり無言の腹パンを喰らった。
「……痛ってえ!?……いやいきなり何!?今朝飯食ったばかりだぞ!?あと周りの人見てるから!」
「五月蝿い。アンタが私の下半身見つめながら溜め息つくからでしょうが。何?変態なの?」
ニックスが怪訝な顔でこちらを見たので、彼は勢いでこう答えてしまった。
「下半身見るぐらい良いだろうが!触ってねぇだろ!?」
怪訝な顔が呆れ顔に変わった。多分変態だと思われたんだろう。
「はぁ……もういいわよ。それと、何か言うことない?」
「今日も寝坊しました。すみませんでした」
「よろしい」
そんな会話をしている内に、学校に着いた。
彼が通っているのは「アルコ・イリース魔法高等学校」。
名前の通り魔法を専門としている学校だ。
この星では、誰もが魔法を使えるわけではないので、ある意味選ばれたものが通う場所である。
彼は、その中でも炎を自在に操れるという強い魔法の使い手だった。
だが彼は、今までそんなことを気にも止めなかった。
ただ生まれつき強いだけ、そんな風にしか捉えていなかったのである。
まだ彼は何も知らなかった。
自分の先祖のこと、島の伝説のことも。
そして—
これから始まる、戦いのことも。
- 【opテーマ歌詞】Bond of legend ( No.4 )
- 日時: 2016/02/07 13:37
- 名前: 葉桜 來夢 (ID: q9MLk5x4)
(葉桜です。今回はOPテーマのようなものになります)
(Intro)
駆けろ未来へ! 今仲間と共に……
1.
(A)
この世界の上で 何が起ころうとしてる?
闇ならもうすぐそこに 迫ってきていて
「何も知らなかった」では 済まされないと
分かってるんだよ、自分に言い聞かせて
(B)
今立ち上がる時だから 勇気を持って飛び出せ
全ては僕らに託された その力をさぁ、解き放て
(サビ)
繋げ! 僕の手君の手 重ねれば
きっと朝日は見えるよ 信じてる
仲間がいるから 絶対に諦めない
涙だって強さに変わるから
思いの強さは 明日へと続く橋になる
駆けろ未来へ 今仲間と共に
2.
(A)
この世界の中で 何が起きようとしてる
悪ならもう僕の前に 蔓延っていて
「こんな筈じゃなかった」言い訳並べても
駄目なんだって 自分に言い聞かせて
(B)
今 立ち上がる時だろう 力を振り絞ってさ
全ては僕らに託された その力をさぁ、解き放て
(サビ)
繋ぐ!手の中グッと握った願い
きっと明日も僕らは無くさない
仲間がいるから 何度も立ち向かう
その先に見たい景色があるから
絆の強さは 明日へと続く虹になる
駆けろ未来へ 今仲間と共に
……The bond draws the future……
……The bond draws the future……
繋いだ手と手と手と手の温もりを
僕はずっと今でも覚えてるよ
例え世界が無くなったとしたって
この絆は永久に続いてくから—
(ラスサビ)
繋ぐ!僕の手君の手重ねたら
きっと希望を掴める 信じてる
僕らは明日も 絶対に諦めない
涙だって強さに変えられる
思いの強さは 未来へ響き渡る
駆けろ未来へ 今仲間と共に
掴め希望を!絆の力で
- LEGEND CHILDREN episode:1 ( No.5 )
- 日時: 2016/02/10 21:43
- 名前: 葉桜 來夢 (ID: q9MLk5x4)
「あ〜早く終わんねぇかなぁ……」
本日三時間目の授業、『魔法薬学』の授業でジャーマはそんな言葉と共に、
恐ろしく大きな溜め息をついた。
先生に聞かれていたらどうする、という考えは微塵も頭の中に無かった。
「あはは、ジャーマは魔法薬学苦手だもんねぇ」
そう言って壺の中に調合するための材料を放りこんだのは彼のクラスメート、『リヒト』である。
普段は物凄い穏便で争い事を好まないという印象だが、
いざ戦闘になると両手に剣を握って高速で敵を薙ぎ倒していくという……
そんな噂を彼は耳にしていた。
だが常に笑顔の絶えないリヒトと話してると、そんな噂は誰か恨みを持った奴が流したのかとしか思えないぐらいに嘘っぽい。
「ゴホン。ジャーマさん?何をぼんやりしているのかしら」
そんな物思いに耽っていたので、後ろから先生が迫っていることに全くといって良いほど気がつかなかった。
「あっ……その……何と言いますか……」
そこまで彼が言ったところで教室に轟音が鳴り響いた。
そのせいでざわつく教室。
先生は素早く、取り敢えず火を止めて、と落ち着いた声で呼び掛けた。
「な、なんの音かな……?」
「確か今日他のクラスで炎使った実験やってたじゃん。それかもよ」
「え、何なに爆発とか??ありえな〜い」
そんなクラスメートの女子の声が聞こえる。
最後の奴はもう完璧に面白がっていた。
(これは……これは炎が爆発する時に起きる轟音じゃない)
彼は直感でそう思った。
彼は炎を操るのを得意とする、『火属性』と呼ばれる魔法使いだ。
爆発なら幼少期から何度も起こしてきた。
だから分かるのはこの音が爆発の音じゃないことと、何だか嫌な予感がするということぐらいだ。
「ね、ねぇジャーマ」
先生が外の様子を見に教室を出て行った時に、リヒトが言った。
「……これただ事じゃなさそうだよ」
どうやら隣にいるクラスメートも同じ考えだったらしい。
「やっぱりか。俺もそんな気がするんだよなぁ……見に行くか?」
「でも先生が教室から出ちゃ駄目って……何それ」
「ああ、これか?光学迷彩……?とかいうやつ」
彼が取り出したのは、何かの小さな装置だった。
「光学迷彩?」
「おう。ちょっと見てろよ。ほれ」
彼が装置に付いてたボタンを押すと、なんと彼の右手が透けてしまったのである!
リヒトも目を白黒させながら消えてしまった彼の右手があった場所をまじまじと見つめていた。
「え!?何が起こって……!?」
「いや、俺も良くわからん。けどなんかボタンを押したら体が透けるっていう装置みたいだな」
彼がボタンをもう一度押すと、右手が元に戻った。
「おぉ……」
リヒトから感嘆の声が上がった。
彼は凄い得意気にしている。そしてこう言った。
「さて、本題に移ろうか」
「というと……?」
彼はその問いに口角を上げながらこう答えた。
「コイツで、音を出してる元凶を探りに行こうぜ?」
<続>
- LEGEND CHILDREN episode:2 ( No.6 )
- 日時: 2016/02/11 14:41
- 名前: 葉桜 來夢 (ID: q9MLk5x4)
ジャーマは意気揚々と先を進んでいってる……のだろうか。
光学迷彩を施されている今、彼の体も、自分の体さえもリヒトには見えなかった。
まるで自分の目だけがそこに浮いているかのような不思議な感覚だ。
ただ、そんな状況下ではお互いの居場所が分からなくなってしまうので、彼とリヒトは手を繋ぎながら音のする方へ向かっていた。
「やっぱり実験室じゃなかったな」
彼のいる方から声が聞こえる。
やはり爆発の音じゃないという彼の勘は合っていたようだ。
「じゃあ何のお……」
そこまでリヒトが言い掛けたところでまた轟音が鳴り響いた。
それに合わせるかのように地面が揺れる。
「揺れてる……のか……?」
「じゃあ地下ってことかな……?でもこの学校に地下室なんて無くない?」
「それだ!地下室だ!でかしたリヒト!」
彼は今物凄いわくわくした顔をしてるんだろうな、とリヒトは思った。
そしていきなり手を引かれた。
「う、うわああ!?」
「さぁ行くぞ!元凶探しに!」
「だからこの学校に地下室なんて……わっ」
リヒトが驚くのも当然である。
彼がいきなり止まったのは何の特徴もない棚の前だったからだ。
「よし、そっから動くなよ」
「う、うん……」
彼はそう言うと手を放し、それから棚が勝手に動き始めた。
大方彼がずらしているんだろう。
棚を完全にずらし終わると、そこには穴が開いていた。
地下に伸びている階段まである。
「なっ?地下室、あっただろ?」
「さすがジャーマ……先生より学校に詳しいって嘘じゃなかったんだね……」
「まぁな。よっし、じゃあ地下に行くぜ!」
そう言うと彼はまたリヒトの手を握った。
二人はそのまま地下に降りていった。
「……ったく、何してんのかと思ったら……」
そんな一部始終を教室からつけてきていたニックスが目撃していた。
決してストーカーではない。
「にしても、棚の下に階段だなんて……見つけるアイツもアイツだけど、誰が何のために作ったのかしら……ん?」
ニックスの足に何か硬いものが当たった。
それはさっきジャーマが落としてしまっていた、光学迷彩装置だった。
これが無いとジャーマは透明のままである。
それも地下となると結構危ないだろう。
「あの馬鹿……にしてもこんな装置、今まで何してるか分かったもんじゃないわね……」
また轟音が鳴り響いた。
そしてそれに混じって何かの声が聴こえる。
「ジャーマの声……?もう、どうすれば良いのよ……!」
ニックスの手には今装置が握られている。
……これを使うのは気が引けるが仕方がない。
「……届けに行くってことにしとこうかな」
そう言って彼女はスイッチを押し、地下に続く階段を駆け降り始めた。
<続>
- LEGEND CHILDREN ジャーマ・カナリス詳細設定 ( No.7 )
- 日時: 2016/02/15 07:40
- 名前: 葉桜 來夢 (ID: q9MLk5x4)
本作の主人公、ジャーマの詳細設定です!
名前:ジャーマ・カナリス
(「ジャーマ」はスペイン語で炎の意味)
年齢:16歳
身長:174cm
体重:51kg
誕生日:8/10
種族:魔法使い/剣士
属性:火属性
説明:英雄ブロッサム・カナリスの直系の子孫。
だが彼はその事を誰からも知らされなかった。
炎を操る攻撃を得意としていて、剣に炎を宿して戦うこともできる。
一つ下の弟『グラス・カナリス』がいる。
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