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- ユキコイ*短編集*
- 日時: 2016/01/15 18:24
- 名前: りお (ID: ThA8vNRQ)
≪悪戯あるいは月の晩餐あるいは前書き≫
君の心をとかすような
冬だけのほろりと切なくて
とっておきの秘密に恋
してみない?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@4
短編集です。
甘すぎず苦すぎず少し切なげな小噺を。
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- Re: ユキコイ*短編集* ( No.1 )
- 日時: 2016/01/15 18:41
- 名前: りお (ID: ThA8vNRQ)
≪雪にかくして≫
しゃく・・・雪を踏む音が響いた。
私はうつむきながら校舎裏へ向かう。
こんなことするべきじゃないのかもしれない。
悪い言い方をすれば盗み聞きだ。
私の大好きな親友が、私の好きな人に告白するのだから。
それを聞きに行くのは未練があるってことなのかな・・・
自分でかんがえたくせに否応なく胸が締め付けられた。
校舎裏の花壇の隅にしゃがみ、マフラーにくしゃりと顔をうずめた。
はあ・・・息を吐くと、真っ白になって儚く消えた。
しゃくり・・・二人分の足音が聞こえた。ああ、始まるんだ。
恋が終わるんだ・・・。
しん、とした空気の中私はその時を待った。
「あの・・ね、好きです。付き合って下さい」
震える声で彼女は告げる。
聞いてられない。
スカートを翻し駆け出した。
しゃくっ雪を踏む音だけが残り、そこに一抹の違和感を残した。
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