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- 高木くんとカノジョ
- 日時: 2016/01/15 17:41
- 名前: 伸 (ID: La6RhnJe)
馬鹿で阿保の高校2年生の高木くんと、彼に恋する中学から同級生の笠井ちゃんのお話です。
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- 高木くんとカノジョ 1 ( No.1 )
- 日時: 2016/01/15 18:18
- 名前: 伸 (ID: La6RhnJe)
1、高木のこと
高木は馬鹿だ。そして阿呆だ。
短髪がよく似合う軟式テニス部。
男子とふざけて叫んでいたり、授業中にいつも寝ていたり、でも体育になったとたんはしゃいだり、国語のテストでありえない点数をとったり。
誰が見ても馬鹿ってわかる。
そんな高木と私はかれこれ3年間の付き合いになろうとしている。
- 高木くんとカノジョ 2 ( No.2 )
- 日時: 2016/01/16 22:07
- 名前: 伸 (ID: La6RhnJe)
「笠井、ノート見せてください。お願いします。」
私の机の前に膝をつき、手合わせていいるのはなんと高2になるまで5年間クラスがいっしょの高木だった。
「高木って友達いなかったっけ?」
「ノート見せてくれるような友達はいないんだよ!」
ここで「笠井がいるじゃん」とならないのが、自分が友達とも思われていないことに少しショックを受ける。
「はい、」
とノートを高木の頭上に出す。
「笠井っ!」
「『ありがとう』は?」
あー、ここでこんなこと言っちゃうところ、本当に私って可愛くない。
高木は悔しそうな顔をしたが、ノートには変えられないらしく、顔をしかめながら
「感謝申し上げます。」
とノートを受け取った。
こんなやりとり、もう何回目だろう。
そのたびに、私は冷たくして、例えばあの可愛い子のように「はい、どうぞ(はーと)」とできたなら、きっと私と高木の関係性ももうすこし変わっていたかもしれない。
「仲いいよね」「姉弟みたい」
そんなことを言われる度、他とは違うことを嬉しく思った。
でも、いつからだったか。「付き合ってるの?」と言われないことを気にするようになっていた。
「いや、まじであいつのプレーするとこみたら惚れるから!」
まさにあいつの言うとおりになってしまった。
中2の夏、私は高木に恋をした。
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