コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

キミになりたい
日時: 2016/01/18 17:20
名前: ひーらあ (ID: 5mye3e0/)




「由佳、柑菜になりたいんだ」



由佳が唐突に放ったその一言で、

私は変わってしまう





Page:1



Re: ( No.1 )
日時: 2016/01/18 17:22
名前: ひーらあ (ID: 5mye3e0/)




私、佐伯 柑菜と妹の由佳は

近所でも評判の、仲良し双子。



いつも一緒、

なにをするにも一緒



明るい方が柑菜、静かな方が由佳



なんて、言われてた





「由佳、柑菜になってみたいな」



中学校に入学した頃


夢と希望に満ち溢れた中学校生活を想像して、


私たちは度々夢を膨らませた。





「え?私に?
どうして、由佳かわいいじゃん」



「ううん、そうじゃなくて




由佳ね、柑菜になりたいの」



その悲しげな表情の裏に隠された言葉の意味を

私は気づけずにいた



「だって、柑菜って人気者でしょ?

友達もたくさんいるし、元気で明るくて、オシャレで……。
それに、悠太くんとも仲が良くてさ」


「ふうん、由佳、悠太が好きなんだ」


「ち、ちち、違うよ!」




悠太というのは私たちの幼なじみ。



斜め前の家に住んでいて、

子供の年齢が同じだということで親同士が仲良くなって、

私たちも関わりを持つようになった



意外だな。


由佳が悠太のこと好きだったなんて。




「良いよ。
私になってみなよ。

私も、由佳になってみたかったんだ」



お母さんが私に買ってくる服は、

いつだってビタミンカラー。


私の中の、明るいっていうイメージを消したかったんだ



由佳の、おしとやかで女性的っていう

容姿に憧れてただけ。



ふわふわのスカートとか、

ピンク色のブラウスとか。


ちょっとだけ、憧れてた








Page:1



この掲示板は過去ログ化されています。