コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 根暗がラブコメするらしい
- 日時: 2016/01/19 23:09
- 名前: 炭酸牛乳 (ID: 9yNBfouf)
倉杉さんと古和井くんの話です。
一応ラブストーリーのはず。完結は未定です。
更新頻度ものすごく低いです。
ネーミングセンスねぇな以外のアドバイスや感想などなど受け付けております。
倉杉さん
根暗、オタク、コミュ障、と三発揃った陰キャラ。
ビビりで卑屈。髪型はおさげ。
古和井くん
強面で、見た目は完全にあっちの世界の方。
実は物凄く温厚で優しい。無口。女子力高い。
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- Re: 根暗がラブコメするらしい ( No.1 )
- 日時: 2016/01/19 23:10
- 名前: 炭酸牛乳 (ID: 9yNBfouf)
高校生になっていいことなんてなかった。
屋上には行けない、イケメンなんていない、松岡修〇的な教師もいない……。いや、最後は別にいいけど。
中学生のみんなは少なからず、高校に憧れを抱いてるかもしれない。実は私もその一人だった。
別に少女漫画脳なわけじゃないけど、やっぱり少しは憧れてしまう。だが、そんな期待も一瞬にして打ち砕かれてしまう場所だ、ここは。
そんなこんなで入学式から一週間、そろそろクラス内でグループが固まり、勢力図もはっきりしてくる頃。
私、倉杉千代(くらすぎちよ)はというと、中学時代から変わらずのぼっち。
根暗、オタク、コミュ障、三発揃った筋金入りの陰キャラ、三軍なのである。ていうか名字が暗すぎだし…。
まず友達の作り方を覚えてるのがすごいよね。幼稚園以来友達なんていたことなかったから忘れちゃったよ、私…。
委員会決めの時間、私は頬杖をつきながら眠気が覚めない目を擦り、黒板を眺めていた。
ちなみに席は一番後ろの窓際、なんて強運なんだ。
「はい、じゃあ次、図書委員やりたい人」
さっき決まったらしい、いかにも真面目そうな委員長が皆の方にくるりと振り返って問う。
誰も手をあげない。というか委員長の話聞いてる?
図書委員というのは、大抵根暗がやるものだ。小学生からずっと図書委員だった私が言うのだ。間違いない(はず)。
そして私の予想では、男子も二軍か三軍あたりの余り物がやるはず。男子とまともに話せない私でも、まだ動悸を起こさないで済む。私は恐る恐る手をあげた。
「……あっ、…えっと…倉、杉さん…と、あと男子、誰かいませんか」
席配置表に目をやりつつ、黒板に名前を記入してくれる委員長。ふふ、名前を覚えてもらえないという悲しみには慣れてます。
さあ根暗男子よ、立候補なさい!と、今期の覇権アニメのヒロインの台詞をもじり脳内で叫びつつ、前髪のせいで見づらい視界を見渡す。
その時、完全に熟睡していたと思っていた隣の席の巨大な体が、のそりと動いた。
- Re: 根暗がラブコメするらしい ( No.2 )
- 日時: 2016/01/20 23:14
- 名前: 炭酸牛乳 (ID: 9AGFDH0G)
「……ひぃっ……こ、古和井くん…」
委員長が小さく悲鳴を漏らすと、皆の視線が一斉に私のとなり、古和井くんの席に集中する。
一方の古和井くんは表情を一切変えず、首をかしげながら委員長を見ていた。
となりの席の古和井くん(こわいくん、名前はわからない)は、とにかく顔が怖い。別にゴツいわけじゃなく、目付きが悪い。それに180cmをゆうに越えるであろう身長、それが入学一週間にして古和井くんが怖がられる理由である。噂によると、中学時代に先輩を病院送りにしたらしい。なんだか頷けてしまう。
「…あっ、はい、…じゃあ、図書委員は倉杉さんと古和井くんにお願いします」
我に帰った委員長が、眼鏡を直しつつそう言った。
やる気のない拍手の音を聞きながら、私は絶望していた。
さようなら、私の高校生活。友達いない時点で終わってるけどさ…。まだ十五才なのに死にたくない…。お母さん、お父さん、今までありがとう…。
「…倉杉さん、よろしく…」
ごっちーん。
「あ、ひゃ、ひゃいっ、!!よろひくおねしゃすっ、!?!!」
机に頭をめり込ませ、目を合わせないようにする。痛い。
ああもう終わった。目つけられたよ。睨まれてない?これ…。
「血…」
えっ、血!?何、吸いとられる系?…と、身構えをしていると、
「…はい」
古和井くんは、きれいに畳まれたハンカチと、絆創膏を差し出した。花柄の、いかにも女子力の高いハンカチに、同じく花柄の絆創膏。
……いや、イメージに合わなさすぎだよ……?
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