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悪魔だけど人間界でJCやることになった
日時: 2016/01/26 01:42
名前: 花実 (ID: ty0KknfA)

柊雄二と柊今日子は夫婦である。
両者は大学で知り合い、その場のテンションで交際を始め、そのまま卒業とともに結婚に突っ走り今に至る。
今現在両者共に26才、そろそろ子供を持ってもいい時期であった。

しかしこの柊夫婦には子供というものがてんでできなかった。
二人とも精一杯の努力はした。医者も10件ほど尋ねた。怪しい薬も飲んだし、パワーストーンも幾つか購入したし、仏にもキリストにもアラーにも祈った。

しかしてんで駄目であった。

そしてある日、妻である柊今日子が壊れた。
彼女は分厚い本と怪しげな液体の入った小瓶を幾つか手に持って夫・柊雄二に言い放った。

「子供ができないのなら、悪魔を召還すればいいじゃない」

そう言って柊今日子は庭の床に魔方陣を描き出した。
柊雄二は止めるべきであった。が、精神的に疲労していたのは彼もであったため、ああその手があったか、と呟いて分厚い本—魔道書にゆっくりと眼を通した。そして顔を上げたかと思うと、儀式に必要であるロウソク10本を台所にいそいそと取りに行った。

かくして悪魔召還の儀式は執り行われた。


柊夫婦による悪魔召還は成功した。
その証拠に、魔方陣の真ん中には頭から角を生やした13歳程度の紅い目をした少女がしっかりと出現していた。


「…我を呼んだのは貴様らか?」

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Re: 悪魔だけど人間界でJCやることになった ( No.1 )
日時: 2016/01/26 01:49
名前: 花実 (ID: ty0KknfA)

「…ああ」
柊今日子は魔道書からゆっくりと顔を上げ、魔方陣に立っている少女を見て微笑んだ。
「かわいい娘じゃない」
柊雄二は妻の言葉に頷く。
「丁度いいのが来たじゃないか、中学1年生ぐらいか」
「そうね、丁度いいわね。この子私の小さい頃に似てるし」
「そういうのが選ばれて来たのかな」


「…じゃあ、早速本題に入るけれど」
柊今日子はつかつかと少女に歩み寄った。

「あなた、今日から私達の娘ね」


と言って、柊今日子は少女の白くか細い手をぎゅっと握り締めた。



「…は?」


「え?」


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