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あくまとえいゆう。
日時: 2016/02/03 07:25
名前: 舞ヰ (ID: dDPEYPay)

とある三階建てのアパートに住む少女と少年。

少女__針生真央と少年__有馬音緒の日常コメディであり、悪魔の末裔と英雄の末裔の日常でもある。

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Re: あくまとえいゆう。 ( No.1 )
日時: 2016/02/03 14:37
名前: 舞ヰ (ID: dDPEYPay)


「音緒! おはよう!」
「……真央、朝からうるさい。」
「そお!? ごめんなさい!!」
「だからうるさい。」

 てへ、と軽く舌を出す少女・真央に音緒は呆れたように布団から起き上がるのは音緒である。両サイドの編み込まれた緑髪に朝からご苦労なこった、と思う音緒。

「ねーね、今日は朝ご飯なに!?」
「僕は、いらない。」
「えええ!! そんなんじゃ育たないよう!」

 しかしその断崖絶壁の胸には全く説得力がなかった。とりあえず真央の食事を作るために音緒は起き上がった。そして、ちらりと見えた黒い『尻尾』を捕まえた。

「うっみゃああ!! 何するの音緒!!!」
「朝っぱらから起こしたから。じゃ、朝食作ってくる。」

 真央は、悪魔の末裔は。尻尾を捕まれるとアドレナリンが分泌するとかなんとかなのである。簡単にいると興奮状態に陥るのである。ジタバタと暴れる真央を尻目に小さなキッチンに立って料理を作り始める音緒。

「うあああああ!!! わああああ!!」
「近所迷惑。」

 そう言いながらも暴れる真央をみて意地悪く笑う姿は、到底英雄の末裔とは__思えなかった。



ーーーーー



「お前って良いよなー。アリスちゃんに並ぶ学校一の美少女である真央さんと幼馴染みなんて!!」
「なんで僕の周りはうるさいやつしかいないの?」

 はあああ……とそれはそれは深い溜め息を吐くクラスメイトに思わず自分も溜め息をつく。まあ確かに真央は常人が見たら溜め息を吐くほどの美少女であるが、幼い頃から知っていて、ましてや同棲中ならある程度は耐性がつくものなのである。

「まあサイショクケンビのお前なら別にいいけどなー!」

 クラスメイトは少々嫌味ったらしい言い方でそう言った。真央のことを美少女と評した音緒であるが。当人も溜め息を吐くほどの美少年であった。それに加え、勉強のできない真央と違い成績も優秀、運動は真央の方が勝るがそれなりに出来る音緒は所謂”才色兼備”なのだ。


「あ、音緒くーん!!」
「…………えーと、アイスさん?」
「もー! アリスだよ、アリス!!」

 長谷川アリス。その名前を頭に焼き付けた音緒であるが、興味のないものにはとことん興味のない音緒は到底覚えれるとは思えなかった。腰まで伸びた白金色のふわふわとした髪にぱっちりとした二重の大きな瞳。アリスもまた真央と同じくらいの美少女である。
 が、少々身内贔屓の酷い音緒はアリスのことはただのバカ女にしか見えなかった。尚、音緒はバカだがどちらかというとアホである。

「あ、おい真央さん来たぞ! 修羅場か?」
「野次馬好きだよね、君。」

 先ほどのクラスメイトが指差した先には見知った顔の真央。

「音緒!! あ、アリスちゃんも!」
「あ、アンタ__」
「一緒にお昼ご飯食べよう! 今日のお弁当は音緒が作ってくれたんだけど、私と音緒の好物でね! 昨日は音緒のお母さんのお弁当で今日は音緒だから味付け違うから楽しみなんだ! あ、あと一昨日音緒のお父さんが買ってくれたおやつも一緒に食べよ!!」
「凄い、一気に三連続攻撃! 音緒の弁当に加え好物を知っているというさりげないアピール! 更に音緒の両親にも紹介されているという圧倒的な攻撃力!」
「二人ともうるさい。」

 真央の天然ボケの発言とクラスメイトの解説にアリスは唇を噛む。音緒は別に否定しないがわざわざ解説はいらない、と顔を顰めた。アリスは眉を潜めて教室を出て行った。

「やっぱ最強は天然だな!」
「だからうるさい。」


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