コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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*。 月が満ちた、そのトキに 。*
日時: 2016/02/25 21:49
名前: Kurumi@ (ID: 0a987INq)







     また、此処で会ってくれますか———?
     純粋とは決していえない、そんな恋のおはなし。




     *。 ごあいさつ


     初めまして、Kurumiと申します(´`*)
     まったり更新していきたいと思ってます(笑)
     どうぞ皆様、ごゆっくり。

     少しですがシリアス入ります、ご了承ください。
     誹謗中傷、パクリなどは一切禁止させていただきます。



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Re: *。 月が満ちた、そのトキに 。* ( No.1 )
日時: 2016/02/25 22:02
名前: Kurumi@ (ID: 0a987INq)





     *。 人物紹介



     三ノ宮 雨衣 ( さんのみや・うい )
     霧白 夕 ( きりしろ・ゆう )
     水瀬 柚葉 ( みなせ・ゆずは )
     長谷川 湊人 ( はせがわ・みなと )


     新キャラが出てくれば、また紹介します。
     書き忘れなどあったらすみません(泣)


     

Re: *。 月が満ちた、そのトキに 。* ( No.2 )
日時: 2016/02/25 22:24
名前: Kurumi@ (ID: 0a987INq)




     ( 最悪のスタート )




     春、桜が咲き誇り、新しい毎日が始まる季節。
     きっとそんなイメージが、世の中の「春」だろう。
     もちろん私も、そのふわっとしたイメージを持っている。

     でもきっと現実って、そんなに甘くはできてない。
     何故こんな夢のないことを言うのかって、話は随分前だ。

     私は生まれたときからの「不幸体質」である。
     小学校の入学式には派手に転び、ランドセルが汚れた。
     そして中学校の入学式では、髪が制服のスカーフ止めの金具に引っかかり、グチャグチャの髪で出席。



     そして今日は、高校の入学式である。
     私は頭を抱え込み、今にも逃げ出したい気分になった。

     私の名前は三ノ宮 雨衣。
     さっきも言ったけど不幸すぎる人間なのが、コンプレックス。

     今日から通うのは「蒼明高校」というレベルの高い高校。
     こんな不幸でも勉強だけはできて、成績もまあよかった方。
     中学が同じだった人もいないし、きっと楽だ。

     家は両親共働きでひとりっ子だから、家でも勉強だけ。
     勉強しかできないっていうのも、周りから見れば「不幸」。



     「ああ、今日こそ何も起きませんように……」



     小さく呟いてみても、誰も励ましたりなんかしてくれない。
     私の為に働いてくれているのは、もちろん分かってる。
     でも少しだけ、寂しいなんて思ってしまう。

     そうこうしているうちに、時間が来てしまった。
     高校まではバスと電車だから、遅刻したら本当にダメだ。

     ミント色のスマホを手に取って、時間を確認する。
     やばいやばい、と急いで靴を履き、スクールバッグを持ち上げた。


     そして両手を握り合わせて、天井を見上げた。
     私がいつでも願っている、たった一つのことを祈る。

     神様って何処にいるか知らないけど、お願いします。
     どうかこの高校生活だけは、平凡に過ごさせてください。



     「よしっ、行ってきまーすっ——、」



     こうして私の世界で一番「最悪」な一日が始まった。
     扉を開けた外はいつものように明るく、春風が頬を撫でていった。



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