コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 「好き」のジンクス
- 日時: 2016/02/27 14:31
- 名前: トイプードルマロン ◆GpUAaOdKuo (ID: Vgvn23wn)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=view&no=38424
お久しぶりです。トイプードルマロンです。
この作品は私にとって二作目です。一作目はURLから飛べますので、興味のある方はのぞいてみてくださいね(*^^*)
題名で分かった方もいると思いますが、このお話は恋愛小説です。
前のお話は長かったけれど、プロローグやエピローグを抜いて5話完結の予定です。でも、ひねくれ者の作者が書くので普通の恋愛ものじゃないのは確か。
ぜひお楽しみください!!あ、ちなみにみんな高校生です!
**登場人物紹介**
❤上野 由美 しっかり者の優等生。ロングヘアの長身。圭と幼馴染。
❤笹野 圭 ちょっとお調子者の男子。
この後もキャラは増えていきますよ(^^♪
またキャラのイラストはシリアスダークで執筆中の日瑠音さんに描いてもらいますので、投稿されたらお知らせします。
- Re: 「好き」のジンクス ( No.12 )
- 日時: 2016/03/17 17:03
- 名前: トイプードルマロン ◆GpUAaOdKuo (ID: rDVGHAHA)
お久しぶりです(^o^)前回のお話はすごく長かった…すいません。あと、胸キュンシーン全然なくてすいません。主人公以外の人物の紹介は>>7をごらんくださいませ。
本編は明日更新しますので、これからもご愛読のほどよろしくお願いいたします。では!
- Re: 「好き」のジンクス~2月12日~ ( No.13 )
- 日時: 2016/03/19 18:02
- 名前: トイプードルマロン ◆GpUAaOdKuo (ID: HjIs5c3i)
キーンコーンカーンコーン……
授業終了のチャイムが鳴った。今日は金曜日で、部活は休み。
……言うなら、今しかない!!
「碧!今日、うち寄ってかない?」
「え…いいけど…。」
「良かったあ。実は、14日のことで相談があってさ…。」
「…で、バレンタインの義理チョコを、圭に渡すときにメイクをしたいと。それで、私にメイクを教えてほしい?」
「…うん。そうなの。お願い。」
そうお願いしたら、帰ってきたのは予想外の言葉。
「やだ。」
「えっ……!」
「それじゃあ、由美のためにならない。そもそも本命でもないのに、わざわざそんなことする必要ないし。」
「…確かにそうだけど…。」
「由美、もう私にはバレバレだよ。それは、ただの義理じゃない。限りなく本命に近い義理チョコ。」
「…!そんなことっ!」
「ない?ほんとに?想像してみて。初詣で圭に話しかけてきた子、いたじゃん。あれはたまたまだけど、ああいう子が…。…14日に圭に告白した子がいても、何とも思わないの?」
私は、そんなことが起こったら、どうするんだろう。どう思う?
しばらく考えても、何も感じなくて。そのはずなのに…出てきた言葉は。
「やだ。」
「……ね。由美、心を決めるの。もし、14日に渡すのが本命なら…私、全力で協力する。」
「碧…!ありがとう。…私、圭に告白する!」
碧は、満足したようににっこり笑った。
「あら、由美ちゃんじゃないの。隣にいるのは、お友達かしら。」
「あ、りょうこさん!お久しぶりです。」
家に帰る前に、いつもお世話になっている隣人の、りょうこさんに会った。
「初めまして。由美の友人の碧です。実は、これから由美とバレンタインの準備をするんです。」
慌てて囁く。「ちょっと…そこまで言う必要ないでしょ!」
「あら、そうなの。ねえ、手伝ってもいいかしら。チョコなら、レシピたくさん知ってるのよ。」
「ね。」……碧、恐るべし。
* * * * *
「まあ、とても美味しい!これなら圭君に渡せるわね。」
碧によって、全部ばらされてしまった…振られたら、どうしてくれるんだよぅ…。
「そうですね。それで…ちょっとお聞きしたいんですけど。昨日、圭君のお家でお泊り会したって聞いたんですけど、お隣の声って結構聞こえますよね?」
「やだー!何が聞きたいのよー。確かに、聞こえちゃったわ。…恋バナとか?」
「えっ…?!そんなのまで聞こえちゃうの…?」と、思わず言ってしまう。
「ええ。…圭君、好きな子がいるって聞かれて、いるって言ってたわ…あら、そういえばそれを聞いた友達、たしか碧ちゃんの名前出してたわよ。」
それを聞き、碧はうんざりした顔になった。
「で、誰が好きって言ってましたか?」
「…それがね、よく聞こえなかったの。ごめんなさいね〜。」
「ええ?!そんな…。」
「でも、由美ちゃん、自信もって。私は圭君は由美ちゃんのことが好きだと思うわ。ずっと見てきたから、分かるもの。」
りょうこさんはそう言って微笑んだ。
* * * * *
りょうこさんを送り出した後、私は碧に聞いた。
「ねえ…恋バナするように仕向けたの、碧と遼太君だよね…。」
「さあ?それはどうかな。」
「碧って時見?」
「は…?」
そうして、私は圭に告白することとなった。
- Re: 「好き」のジンクス ( No.14 )
- 日時: 2016/03/25 08:11
- 名前: トイプードルマロン ◆GpUAaOdKuo (ID: 3iqcZzcT)
お久しぶりです!!
最近は更新できず、申し訳ありませんでした(>_<)
本編は後2話で終わりです。
3月中に完結するので、あとしばらくお付き合いください。
番外編も考えております。
主人公以外の紹介は>>7です!!
- Re: 「好き」のジンクス~2月14日~ ( No.15 )
- 日時: 2016/03/28 17:00
- 名前: トイプードルマロン ◆GpUAaOdKuo (ID: horemYhG)
「…できた。」
ふう。そんなため息をつき、メイク魔は私の顔に鏡を近づけた。
「わっ…!すごい変わってる!整形しちゃたってかんじ!」
今日は、そう、バレンタインデー。圭に。想いを伝えるって決めた日(その想いに気付いたのは2日前だけど)。緊張、不安、ドキドキ。逃げたくなる。
そんな私のために、碧は精一杯メイクしてくれた。かかった時間は、秘密。
「行ってくる!!」
日曜日の空の下、チョコを手に提げて、私は圭の家へ向かった。
* * * * *
「あ…!」
圭が、自分の家なのに、なぜか入るのをためらうように立っている。
「圭?どうしたの。」
「あ…由美。おはよう。」
私の顔を見て驚いている。碧、グッジョブ!
「おはよう…あの…チョコを持ってきたの。」
「え。マジで?小3以来じゃん。」
「なんか、うれしくなさそう。もっとリアクション大きいかと。」
「はは。本命もらった後だからな。」
本命!どういうことなの?!私は動揺した。
「なんだその顔。そんなに驚くことか?」
「…っ、それは…。」
今から渡すのが、本命だからだよ!…なんて、言えるわけない。
「それって、あの。前川…?さん?」
「よくわかったな!初詣で会っただけなのに。」
そりゃ、分かるよ。圭に話しかけてた女子だもん。
「ま、受け取らなかったけど。」
「…そうなの?意外。」
「俺…タイプ変わってるからさ。」
「…へ、へえ…。どんな。」
告白する前に聞いておきたい。教えてくれるかな…。
しばらくすると、圭は意を決した表情で、言った。
「俺、実は。…熟女好きなんだ。」
「…は?嘘でしょ?」
「あっ、その。…引かないで……お願い…。本当…。」
「いや、まあ、引いたけど…でも、そうじゃなくてっ。」
視界がゆがみそうで、足ががくがくして、ああ…絶望に支配されてしまいそう。それでも、ここを乗り切らなきゃいけない。
「ホントはっ。これ、ただのチョコじゃない。」
言葉が途切れる。
「これは。……本命、なのっ。」
「え…本命…?俺に…?」
「そうなの。……私、圭のことが好きなの!」
バカ、何叫んでるの。どうせ、この思いは届かないのに。自分を責めるけど、もう誤魔化せないのはわかっていた。
「でも…ごめんね!圭は私のことなんて好きじゃなかったんだよね!変なこと言ってごめん!」
そう叫んで、私は駆けだした…いや、逃げた。
恥ずかしかった。
もう、圭の前に立てないと思った。
それでも、圭に、メールした。
『これからは、朝ご飯のやつ、やめていい?』
* * * * *
あれから、圭には会っていない。
会えるわけないし、あっちも会おうとしてこなかった。
これだけで、私たちの日々は終わってしまった。
私は…失恋しました。
- Re: 「好き」のジンクス~カウントダウンスピンオフ~ ( No.16 )
- 日時: 2016/03/30 14:59
- 名前: トイプードルマロン ◆GpUAaOdKuo (ID: uRukbLsD)
このお話、次で最終話!!です。ちなみに3月完結は難しいかもです(>_<)終わってしまう前に、番外編をどうぞ!圭の初恋?の話です。
* * * * *
「なあー。圭は、好きな奴いないのか?教えろよー!」
訊いたのは、俺の部屋でせんべいをかじる遼太。お泊り会を男2人でやるのって結構イタイ気がするが、まあいい。
「お前みたいに焦ってねーし、いねーよ。」
そう言いながら思い出したのは、遠い記憶の中のあの人だった。
「先生!けい君がまた泣いてるよー。」
「えっ!何があったの、由美ちゃん。教えて?」
「けい君が育てているお花を、あの子が踏んだの。」
小学2年生の頃、俺は泣き虫だった。何でもすぐ泣いた。
でも、あの先生は。
「けい君。確かに、お花踏まれたらいやね。でもねえ、そのままじゃだめよ。泣くのは、ダメ。それに泣いてたら、踏んだ子が謝れないわ。」
いつも、そう言って慰めてくれた。
小3になったとき、もう俺は泣かなかった。泣きそうになったら、あの先生を思い出す。そうすると、自然に涙が出なくなる。
あの先生は、あの頃多分50代だった。すごく優しくて、大好きな先生。それだけ。でも、ある時、俺は自分がおかしいと知った。
「おまえ、小2の頃の先生が忘れられないんだろお?だから、女優に興味ないし、恋バナに混ざれないんだ?引いちゃうもんな?」
「なんだよそれ、関係ないだろ!!」
「熟女好き。」
「…?なんだそれ。」
「お前のこと。」
喧嘩したクラスメートに言われて、俺は唖然とした。
確かに。
そいつの言っていることは正論だった。俺は、熟女好き以外何でもない。その原因は、あの先生。
俺は、熟女好き。そんなおれが一気に2人に告白されたのは、もっとおかしい。
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