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なにがあっても
日時: 2016/02/29 19:37
名前: うめ丸 (ID: D2NnH/3T)

なにがあっても貴方を・・・




回覧ありがとうございます。
亀更新ですが、見ていただけると嬉しいです!

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Re: なにがあっても ( No.1 )
日時: 2016/02/29 19:57
名前: うめ丸 (ID: D2NnH/3T)

ザーザーと雨が降る音が聞こえる。
俺はカーテンをそっと閉じて、コロコロと口の中の飴玉を転がした。
ここ最近、ずっと雨が降っていて外もどんより俺の心もどんよりだ。
はあ、とため息をつき 俺は畳の上に寝転ぶ。
なんだか嫌な気持ちだ。イライラしてきた。足のそばにあった段ボール箱をげしっと蹴ってみた。
普通に足が痛かった。
こうも嫌な天気が続くと自分まで腐っていくようで・・・。
「ああああ」
声が出るか気になって声を出してみる。出た。まあ出るわな。


俺、雨宮 藤がこの狭い部屋に越してきたのはつい先月のことであった。
長野県から、上京してバリバリ働くぞ!という意気込みで職も探さず、行き当たりばったり計画で就職なんぞできるはずもなく・・・。
長野の友達には自慢してきたけど今度は不幸自慢でもしないとやってらんなくなりそうで。

なんか雨のせいか部屋臭えし俺の足もくせえし、もう最悪だ。

ああ、なんか鬱になってきた。まぢやみリスカしよ。。。

リスカなんてする勇気もなく、ずっと天井を見てる。
あーなんかいいことないかな。


まだ雨は降りやまなさそうだった。

Re: なにがあっても ( No.2 )
日時: 2016/02/29 20:18
名前: うめ丸 (ID: D2NnH/3T)

「お、お父様、お止めください!!ごめんなさい!!」

白い光が私の体を包む。
視界がぼやけてきた。

「すみませんでした、どうか下界だけは・・・!!!」

声を枯らして叫んでみても、お父様には届かない。

やがて、少女の姿は完全に消えてしまった。






「んん・・・」
寝返りを打つ。あれ。打てない。なんか重い。
「ん・・・なんだ、って、」
目を開けてみると、そこには白いもこもこがあった。
「え、え??」
呆然とそれを見ていると、もこもこが動き出した。


「うわああああああああああああ!!!」

白いもこもこは、女の子でした。

「なんじゃ・・・よよ?ああ、なんということじゃ。本当にとばされてしまった・・・!」
大きな目をかなしそうに歪ませて、少女は瞳を潤める。
「だ、だだ・・・だれ、だれ」
口をパクパクさせ、やっと言葉を発してみると少女は俺の顔をジイっと見つめた。

「ふむ・・・ああ。藤じゃな、しばらくここを貸してくれ!」
そう言うとピョコンと飛び跳ね、俺を跨いでカーテンを開け、またかなしそうな眼をした。
「なんで俺の事・・・?」
「神様はなんだって知ってるのじゃ!」
くるんと振り返り、へへんと胸をそらして得意げな顔をする。
その胸にはなんかよくわかんないけど和風なアミアミがついていた。


雨はきっとまだやまない。


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