コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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色のない世界で
日時: 2016/03/15 16:48
名前: せんり (ID: tY8TK.KA)

 
プロローグ #0


色のない世界

灰色の世界


君が教えてくれる色の世界は
僕にとって かけがえのないもので、
生きるための源でもあったんだ。




登場人物紹介

野村 亜衣 (nomura ai) . 16歳 全色盲という、色の識別ができない病気を持っている。近くの病院に入院している。 目が見えないせいで、内気な性格で、話すのが苦手。


飯塚 綾斗 (iduka ayato) . 16歳 後天性の心臓の病気で亜衣と同じ病院に入院している。 明るく、面白い男の子。



メッセージ
こんにちは、せんりです。
年齢は、15歳です。
ちょっぴり、悲しいお話になってしまうかも。。

連絡!!!
第一志望合格しました! 難関校だったので嬉しいですー!
これからもよろしくお願いします(°∀°)

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Re: 色のない世界で ( No.8 )
日時: 2016/03/14 23:54
名前: せんり (ID: tY8TK.KA)


こんさん

こんばんは 、コメントありがとうございます!!
素敵な小説だなんて!! すごい嬉しいです♪

こんさんのコメントを励みにし、これからも頑張っていきたいと思います♪
コメント待ってます これからもよろしくお願いします(°∀°)



バラバラさん
こんばんは、素敵..もうすごく嬉しいです。
題名もぱぱっと考えたんですけど、気に入ってもらえて嬉しいです♪ お気に入り登録ありがとうございます!!! 私もこういうような手の小説すごい好きだったりします笑 おぉ、意外なところに共通点ですねw 私も目が悪いです(余談) コメント待ってますー!
これからもよろしくお願いします(°∀°)

色のない世界で ( No.9 )
日時: 2016/03/15 00:26
名前: せんり (ID: tY8TK.KA)


病院の中庭に移動する。
桜の木が10本以上、沢山の葉、大きな噴水

「すげー、ピンクの花びらが星みたいにキラキラしながら落ちてる.. 綺麗」

アイツが放った言葉をそのまま目を閉じて想像してみた。 ピンクに染まった花びらが流れ星のように、地面へ落ちる。

「綺麗じゃね?」
アイツが問いかける


「見えない」


「は?何が見えない..」
「わたし、色の識別ができないの。」

アイツが掴んでた手をはなす。
ああ、また今までと同じように 離れてく。
みんなと同じように コイツも———

「は!?!?すげー!?」
ずいっと顔を近づける

「なにが?」

「なにが...って色の識別ができないんだろ?
みんなと違う..じゃん 何か特別な感じしねえ??」

特別
初めて言われた言葉..でも..


「....なにが、特別よ!! 私っ..この病気のせいで
みんなに酷いことされてきた!!みんな私を化け物のように扱って...」

また、また言い過ぎちゃった...

「俺は、いいと思うぞ? 個性っていうやつじゃないんか? ほら、人と違ってみんないいとかなんとかっていうじゃん!! 少なくとも、俺はお前を嫌ったりしない」

ひとつひとつの言葉に力を感じた。
初めて、初めてだ。こんなことを言われたのは。

「あぁ、そーいえば まだお前の名前しらねーや なんていうんだ??」

「...あい」

「あい、ね。了解。
俺の名前は、綾に斗って書いて あやと。
なかなかのいい名前だろ?」

「あやと....」

亜衣の心にその言葉が響いたのであった。

色のない世界で ( No.10 )
日時: 2016/03/15 20:58
名前: せんり (ID: tY8TK.KA)


「それにしても 色の区別がつかないって
ある意味すごくない? これとか何色に見えるの?」

綾斗は、ひょいっと たんぽぽを指さした。
「..灰色」

「ひょええ、すごい!! これとこれって同じ濃さの灰色なの??」

たんぽぽの花と葉っぱを指さした。

「ん..と これはちょっと薄い灰色。葉っぱはそれよりちょっと濃いかな。」

灰色..といっても 色の濃さははっきりしている。


「うおー、濃さの区別はできるんだなっ」

そう言い終えたあと、ひょいっと綾斗は立ち上がり亜衣に顔を近づけた。
「うっ..な、なによ!」

「俺って、ちょっと目が蒼いんだ。 よく見て。」

「わっわかんないわよ! 灰色よ はいいろ!!」
「違う違う。お前が見えてる中で俺の目の色と俺の服の色の濃さ よく見ると一緒じゃないか?」

じっとよく見る。 確かに。 同じ濃さ。
「ほんとだ。」

「だろぉ~?? この目の色は紺色。
青と黒が混じった感じ。
お前、一つ色覚えたな!」

綾斗がにこっと笑う。

「よっしゃ、もっと亜衣に色教えてあげる!」

ぐいっと腕を引っ張られる。
私はその力に身を任せた。

色のない世界で ( No.11 )
日時: 2016/04/06 15:28
名前: せんり (ID: tY8TK.KA)


「この空の色はね、あいが着てる服と同じ色をしてるよ
この色は水色っていうんだ。すんげーきれいな色。」
にっこりと笑う君がささやく。


あ〜、そうなんだ。この空は。この服は。
同じ色をしているんだ。



———・・・

「は〜〜!疲れたな〜!!」
「ほんとね」

ハアッと息をする。
私たちはベンチに座る。
「今日で五色覚えたな!」
「そうね...」

「そういえば、亜衣はいつから入院してるんだ?」
「そうね..生まれたときからしてる。
たまに学校行くけど..最近は行ってない。」



「学校」.. あそこは恐ろしいところだ。
色の識別ができない私に対して、化け物のように扱う。
気づけば、学校という場に行かなくなっていった。

話しかけてくれる人も数人ばかりいた。
でも私にはそれは、偽善にしか思えない。
いつから私の心はこんなにも汚れてしまったのだろうか。。


顔が自然に下を向く。 これ以上はなしたくない。
そう思ったとき あやとが口を開く。


「....俺はなあ、学校に行くのがすげー楽しかったよ。
友達だっていたし、好きなこといっぱいできた。
だけど、それもできなくなるんだろうなあ..」

「どうして?」


「学校から病院まですごく遠いし、友達も離れていくし。
なんか病気のせいで、全部奪われた気がするよ」


「....そんなっ...
私... いや、なんでもない。
あなたは何の病気なの?」

あやとの顔が一瞬曇る。しかし、すぐに上を向いて...

「治らない...心臓の病気だって」



寂しげに辛そうに 笑ってそう放った
あやとの顔が忘れられない。




色のない世界で ( No.12 )
日時: 2016/04/06 15:43
名前: せんり (ID: tY8TK.KA)


『次に心臓の発作が起きたら——
  90%の確立で』


俺が、最近 医者に言われた言葉だった。


#3


「おーい、あやと!パス!」
「おう!!」

俺の生活は1にサッカー 2にサッカー 3にゲーム
というなんともいえない生活を送っていた。

そのせいで...
「おい、飯塚。なんだ、この点数は!!」
テストで悪い点取るなんて日常茶飯事。

でも、俺は 誰かが放った「人生は楽しんだ者勝ち」
の言葉通り 楽しく過ごす。これはモットーだった。


これがほんの少し崩れたのはここ最近。

サッカーの試合中
心臓の発作で倒れこんだ。


—— ・・・

目を覚ましてすぐ見たのは 見たことない白い天井だった。

ムクッと起き上がった瞬間、俺は異世界に来たのかと思った。
しかし、すぐに俺はここが「病院」だって理解した。

精密検査、心電図検査 なんかよくわからない検査ばっかり
されて、ようやく 「死ぬ心臓病」だってわかった。


俺は死ぬんだったら、もうどうでもいいやとばかり思った。
だけど、誰かが言ったあの言葉........を急に思い出したんだ。

そう、俺は死んでない。 まだ死んでない。
息をしている。 


ここから俺は、世界で一番楽しむって決めた。







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