コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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*.スノードロップが咲く頃に.*
日時: 2016/03/16 20:42
名前: こん&K (ID: rBo/LDwv)

*プロローグ*

私は君に恋してた。

『好き』

その想いに気がついた時にはもう遅くて。

ただ、あの冬の空を見上げて泣くことしかできなかった。

君が教えてくれた花、あれからそれを見ると思い出してしまうんだ。 

ねぇ、、今どこにいる?

一目だけでいい、また君に会いたい。

あの時言えなかった言葉。  

君が私に希望をくれた。


私はまだ、あの頃のままでいる。

********************
・登場人物・

金沢 雪穂・・・明るい女の子。髪は小さくおさげにしている。背は低め。
 
坂谷 洸・・・無口であまり話さないが頭が良い。背が高い。 

佐藤 恵美・・・雪穂と小学六年からの親友。しっかりものでスポーツができる。

竹田 陽太・・・洸が転校してきて最初の友達。クラスの人気者。 

********************
こんにちは、K&こんです。
二人で合作をやってみたいと作りました!
それぞれ他の小説があって更新は遅いかもですm(__)m
ではでは〜♪
挿絵のリクエストがあったらとっても嬉しいです(*^▽^*)

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Re: *.スノードロップが咲く頃に.* ( No.1 )
日時: 2016/03/17 15:21
名前: こん (ID: KdWdIJEr)

君がいなくなってから、

何回目の雪だろうか。


東京はあまり降らないから、10本の指で収まるだろう。


昔はただただ雪が大好きだった。

でも、君がいなくなってからは、

雪が降るとなんだか少し切なくなる。


昨日の夜。

雪が降る中、私は空を見つめていた。

君がいなくなったあの日のように。






‘雪が降ると雪穂がインフルエンザになる’



それはもはや私のことを知る人たちの間での都市伝説と化していた。

雪が2回3回降る年はそのうちの1回だけだったりするが、
毎年必ず雪の降った翌日はインフルエンザになる。



「インフルエンザですね。」

私を小さい時から診てくれているお医者さんは、今回も少し笑って薬を処方してくれた。



昨日雪が降って、今朝起きたら熱が40度。

学校はもちろん休み。

クリニックに行き、インフルエンザの薬を処方してもらって、帰宅。


小学校も一緒だったクラスメイトたちは、きっと今頃私の都市伝説を言い振りまいているだろう。


「うう。」

だるい。

寒い。

頭痛い。


両親とも、働きに出かけてしまった。

家の中は私1人。

布団の中でインフルエンザと格闘する。






私が雪の降った後にインフルエンザになるのは、

もちろん、怪奇現象などではない。



雪の降っているときに空を見上げると、君とつながっているようなするから。



いつも雪の中に君の面影を探して、

たいして厚着もせず、

傘もささず、

外で何十分も突っ立っている。

byこん

Re: *.スノードロップが咲く頃に.* ( No.2 )
日時: 2016/03/17 18:11
名前: K(*^▽^*) (ID: Uj9lR0Ik)

無口であまり話さない君があの時初めて笑ってくれたのを私は覚えている。

あの雪の日。  

君がマフラーを顔半分まで隠して。
 

君は__


、、覚えてるかな。

一人ベットの中でふと考える。

もう、あっちは楽しくやってるんだろうな。
私なんかと違って自分の道に進んでるんだ。

遠い遠い場所に行ってしまった。
 
お別れの言葉も言えずに。

私は空っぽだ、何にも変わっていない。

あの頃のままだ。

「元気、、かな。」

そう思うと心が切なくなる。

学校で上手くやってんのかな。

いつも周りには笑顔で対照するが学校生活はストレスがたまる。  

男子はいいなぁ、女子は色々大変なのに。

ため息をしてベットから起き上がる。

『もう一月かぁ。』

×印でいっぱいのカレンダーを見てふと呟く。

時間が経つのは早いもので君と会えなくなってからもう二年なんだ。

あぁもうやめよやめよ。

机には冷えたお粥が置いてあった。
、、ダメだ。

食べる気にならない。

頭痛い。 

ボフッとベットに倒れる。

『カチコチッカチコチッ』

静かな部屋に時計の音が響いた。

窓の外は雪がチラチラと降っていた。
小学生の元気な声が聞こえる。

本当に馬鹿かも。
自分でもアホらしくなる。


byK

Re: *.スノードロップが咲く頃に.* ( No.3 )
日時: 2016/03/17 23:30
名前: こん (ID: Q97r4MCO)

寝ていたのか、起きていたのか。


頭痛やだるさの中、ふわふわした感覚でいるうちに、外がだんだん暗くなってきたのを感じた。


「…ゴホッゴホッ。」

体を起こし、携帯を手に取る。

数件、メールが届いていた。

そのどれもが学校の友人たちからだった。



「…転校生…?」



‘明日、うちのクラスに転校生が来るんだって’



そう、同じクラスの子たちからのメールに書いてあった。



中学一年の冬に転校生が来るなんて。

中途半端な時期に転校してくるものだな。



「……この時期に…か。」

小さく、つぶやく。

喉がカサカサで声がつぶれている。



君がいなくなったのもちょうどこの時期。

この時期の転校ってよくあることなのだろうか。



熱に浮かされた頭の中でぼんやりそんなことを考えた。



「…ゴホッゴホッ。」

水を飲み、冷え切ったお粥をちらりと見る。

やっぱり食欲はない。

メールの返信は後にして、また布団をかぶった。







夢。


これはきっと夢だ。


雪の中、君は笑っている。


その足元にはあの花が咲き、綺麗で穏やかだ。


『ねえ、何をしているの?』


問いかけて手を伸ばす。


君は笑顔のまま手を差し伸べてくれた。




指と指が届いた時、あたりは光に満ちていった。


byこん

Re: *.スノードロップが咲く頃に.* ( No.4 )
日時: 2016/03/17 23:40
名前: K(*^▽^*) (ID: xV3zxjLd)

、、、、なんだったんだろう。

あの夢を思い出しながら歩く。

インフルエンザは四日で治り学校へ登校中。
 
雪が積もっていて回りは真っ白だった。  

「さぶい。」

コートを着ているがやっぱり寒いのは変わらない。

はぁ、何であそこで覚めちゃうかなぁ。

、、夢でも良いからもっといたかった。 

ちょっとお母さんを恨んでしまう。

byK

ごめん、寝まーす。

Re: *.スノードロップが咲く頃に.* ( No.5 )
日時: 2016/03/18 12:42
名前: こん (ID: ZoJzIaOM)

ガラッーーー。



「あ、雪穂!」
「雪穂ちゃんっ。」
「金沢復活じゃん。」

教室に一歩入ると、みんなが笑って私に声をかけてくれた。



あーあ。



違う小学校から来た子達も、私の都市伝説をすでに聞いているようだ。

なんか興味津々な感じで私を見てくる。



私は見世物かっ!



心の声は置いておき、笑顔で皆んなに挨拶する。

「皆んなおはよう!金沢、復活いたしました!」

「よっ!」と誰かが掛け声を言って、

パチパチパチパチパチパチーー。

軽く拍手をいただいた。


「いや、中学になっても都市伝説は健在だったね。」

席に着くと、前の席の恵美が振り返った。

「えへへ。まあねー。」

鞄を机の横にかけ、恵美にお礼を言う。

「メール、たくさんしてくれてありがとう。」
「どういたしましてー。」

二人で笑い合い、たわいもない会話を始めた。



「ーーそういえば、うちに来た転校生、結構イケメンだったよ。」
「へえー。そうなんだ!」

やはり、転校生の話題になった。

私も気になっていた。

「ただ、すごい無口でとっつきにくいんだけど。…あ、雪穂の隣の席になったんだよ。」
「え、ここ?」
「うん。」



ガラッーー。



扉がまた開き、誰かが入ってきた。

「雪穂、ほら。」

恵美が後ろを見る。

私も振り返った。


byこん


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