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14歳の旅路
日時: 2016/04/03 17:33
名前: ピッケル (ID: u7d.QD9m)

この物語はあの世とこの世の狭間に迷い込んだ14歳の少年の物語である。              

                     
昨日おれの自転車が道路にとびだしたところまでは思い出せる。
それからの記憶がない。
朝起きてさっき見た夢が思い出せないように記憶がない。
頭がずきずきと痛む。
だがそんなことはどうでもよくなるような事態が起きている。
ここはどこだ・・・
よく歴史の教科書に載ってある、赤が映える寺のような建物が大きくそびえて、目の前には木でできた橋が架かっている。
家はどこだ。
俺の暮らしていた街並みはどこだ。
頭が真っ白になった。
体が透けている。
急に吐き気を催した。
腰が抜けてしゃがみ込む。
「大丈夫か、下界の人間がこっちの世界に来ると、不安定になるんだ。」
声が聞こえた。
「これを食べて。何か食べないと消えてしまうよ。」
眠い。答えようにもうめき声しか出なかった。
「これをお食べ。無理してでも食べなければ消えてしまうよ。」
すると口をこじ開けられ、何かが口に入れられた。
甘酸っぱい懐かしい味だった。
「桑の実だよ。君の世界にもあるだろう。」
声の正体は同い年位の少年だった。
「君は君の世界に帰らなければならない。」
わずかに気力が戻ってきた。
「戻れるの?その…俺の世界に。」
「望みはある。君は間に合う。」
なぜ間に合うかはわからないが、元に戻れると聞いてほっとした。
「でもね、それは君の行動次第だ。でもきっとやれるよ。」
「どうすればいいの?」
「それは後にしよう。じきに夜がやってくる。ついてきて。」
木の橋を渡り、寺の端の階段を上る。
「拓人。この世界では何かの職に就かなければ、ダルマにされてしまう。」
「それは嫌だ、・・でもなんで俺の名前を知っているの?」

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Re: 14歳の旅路 ( No.1 )
日時: 2016/04/05 18:55
名前: ピッケル (ID: u7d.QD9m)

自己紹介が遅れました。ピッケルといいます。
文才もなく、途中で飽きてしまうかもしれませんが、頑張ります。





Re: 14歳の旅路 ( No.2 )
日時: 2016/04/06 14:44
名前: ピッケル (ID: u7d.QD9m)

続きです。


「君の友人だよ。君が3歳だった時からの。人だけが友になれる訳ではない。」
「人じゃないの?…君は」
「そのうち思い出すよ。僕の名はソテツ。」
 ソテツ・・・。聞いたことがある気がする・・・。
「さあ、ついたよ。君は今日から、君と同じようにここに迷い込んだ少年たちの案内人として働いてもらうよ。」
「そんな・・・。なぜここに来たのさえ分からないのに…。案内なんて無理だよ。」
「すまないね・・・。子供の年齢で働けるのは、子供を案内する案内人だけなんだよ。」
「ソテツも、もとは迷い込んだ少年なの…?」
「話すことはできないよ。さあ、この世界での名を決めよう。…君の名は今からシイ。この世のものには、元の世の名を明かしてはいけないよ。」
「明かしたらどうなるの…?」
「記憶がなくなって、ただ生きるだけの廃人になる。」


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