コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 雨の日相談所
- 日時: 2016/04/27 15:52
- 名前: くろ(*´ω`*) (ID: xciZkq6n)
雨の日相談所」あなたは聞いたことがあるだろうか。それは、悩み、苦しんでいるものの前に雨の日だけ現れる「雨の日相談所」という看板の隣に立ていると、女の人が連れていってくれると噂の相談所だ。
ある少年の前に唐突に『それ』は現れた。悩んでいるわけではなかった、しかし、何かに引き寄せられたようにきづくとそこにいたのだった。噂どうり女があらわれ、連れられ歩くうちに、意識は薄れていった。次きずいた時は、きれいなお屋敷のような建物のまえに立っていた。女は、
「さあ、入ってください。」
とても澄んだ声でいった。僕は、言われるままそのお屋敷の中に入っていくと、言葉に言い表せないほど不思議に満ちた空間だった。置いてあるものは、真っ白な、いすとテーブルだけかべも白く塗られており、部屋中が真っ白なのだ。人が生活できる場所ではなかった。考え込んでいると女が、
「どうかされたのですか?」
すっかり女の存在を忘れていた。少し驚いた顔をすると、
「申し訳ありません。驚かしてしまいましたか。」
と困った顔を見せた。とは言っても、女の顔は、前髪でほとんど隠れてしまい口と鼻しか見えないため、本当に困っているのか分からなかった。
「いえ、大丈夫です。」
簡単に返事をすると、
「申し遅れました。雨宮 傘子と申します。どうぞよろしくお願いします。あなた様のお名前はなんというのですか?」
と名前を聞かれた。しかし、知らない人に名前を教えていいのかと思ったが、自己紹介していただいたので、しないわけにはいかず、
「晴空 幸です。」
名前だけ伝えると傘子さんは、微笑んで僕に、
「どうぞ座って下さい。」
と言うとたくさんのあめが入ったカゴを僕の前に置いた。一つを手にとった、宝石のようにきれいだった。見とれていると、
「召し上がってみてください。とても美味しいですよ。」
と傘子さんは、あめを口にほうりこんだ。僕も一つ口にほうりこんでみた、すると、口の中にしゅわと広がり爽やかなラムネの味がした。美味しかった、つい顔がほころんでしまった。
僕の表情にきずいた傘子さんは嬉しそうに、
「美味しかったですか?お口にあったようでなによりです。」
言ったあと、傘子さんは、座りなおすと真面目な顔になり、
「あなたの悩みは何ですか?」
僕に聞いてきた。すると、ないと思っていた悩みが次から次へとあふれでてきた。些細なことばかりだったが、心の中がすきっりした。こんなに話したのは何年振りだろうか。傘子さんはずっと静かに話を聞いていてくれた。話終わると
「幸様のお悩みしかと分かりました。少々お待ち下さい。」
どこから取り出したのか、チリリンと鈴を鳴らした。
「ご利用ありがとうございます。解決屋ッス」
声ともに少女が現れた。着ている着物には『解決』とかいてあり、腰には、ウエストポーチをかけていた。自分と同じくらいの年に見える。傘子さんは、知り合いなようで、終始嬉しそうにしていたが、ぽかーんとしている僕にきずくと、
「この方は、猫里ちとせちゃん。わたしがよくお世話になってる解決屋さんです。」
説明してくれた。猫里さんは、軽くお辞儀をすると傘子さんに依頼内容を聞き、請求書手渡した。傘子さんは、手慣れた様子で、記入していくと最後に自分の名前をサインし請求書を猫里さんに猫型のぺろぺろキャンディと一緒にわたした。それを満足そうに受け取るとどこかへどこかにきえていった。しかし、10秒後
「依頼の品ッス」
限定プリンをもって再び現れた。そう、僕の話た悩みというのは、いつも僕の前で売り切れてしまうプリンが食べたいというものだった。そのプリンは期間限定のもので二重人格少女ユリアのフィギアがついてるからだ。僕は、必衰のアニメオタクだった。猫里さんは僕に限定プリンを渡すと、傘子さんに猫型あめをもう一つもらうとあっという間さっていた。目の前に置かれたユリアのフィギアを見つめていた。ずっと欲しかったものが目の前にあるそう思うとにやついてしまった。そんな僕に、
「幸様、折り入って頼みがあります。この相談所の後継者になっていただけませんか?」
とんでもないことを言った。
「なんの冗談ですか。」
しゃべる声が震えた。僕がこの相談所を?無理に決まっている人と話すことが苦手な僕にできるわけがない。冗談ですといってくれ!そんな願いもはかなく
「本気です。話していて分かりました。幸様には、近くにいる人を幸せにできる能力があるのです。」
はぁ、そんなわけあるわけない。
「傘子さん、何かの勘違いです。僕は、今までとてつもなく不幸だったんですよ。こんな僕が人を幸せにするなんて...」
無理だ。
「そんなことありません。あなたが不幸だったのは、人を幸せにしてたからです。」
傘子さんは、少し声をあらげていった。複雑だった、僕はが人を幸せにしていたなんて。そして、そのせいで不幸になっていたなんて。黙り込んだ僕を見て
「申し訳ありません。急にこんなことを言ってしまって、混乱しているのは、承知のうえです。あなたしかいないんです。」
今にも泣き出してしまいそうな声でいいました。
「でも、」
「そうですか。仕方ありません。」
そうつぶやくと、傘を持ったかと思うと全力でこちらに投げてきた。予想外の行動に思わず
「うひゃぁぁ〜」
情けない声とともに見事なまでにこけてしまった。傘はだんだん開きながら、こっちにせまってきている。目の前まできたとき、ありえないことにきずいた、傘の中に人間のような歯が並んでいて、その奥はブラックホールのようになっていた。
「相談所を継いでくれますか?」
傘子さはもう一度きいた。
「はい……」
はいの声がかすれてしまった。
「からかさ、もういいよ。」
すると、目の前で大口をあけていた傘は、
「なんなのよぉ」
つまらなそうな顔をして口を閉じた。飛び跳ねながら傘子さんのもとへ戻っていった。そんな様子をなかったように、
「わぁ、思い直してくださったんですね。」
とニコニコ笑った。どうやらやるしかないようだ。僕はため息をついた。
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- Re: 雨の日相談所 ( No.1 )
- 日時: 2016/04/28 21:19
- 名前: くろ(*´ω`*) (ID: xciZkq6n)
ここは、『雨の日相談所』悩み、苦しんでいるものの前に雨の日だけ現れる相談所だ。
僕の名前は、晴空幸。この、相談所を継ぐために今は下働きとして、仕事を教えてもらっている。(半ば、無理やりだが。)
「ねぇ、腕だけでいいからぁ。いいでしょ?」
「だめです。」
この、オネエみたいなしゃべり方の傘は、からかさ。ずっと、僕を食べようとしている迷惑な奴。
「ねぇ、味見だけだからぁ。」
「だめです。」
「お・ね・が・い。一口だけ。」
「だめです。」
さっきからずっとこの繰り返しだ。
「只今、戻りました。」
今帰ってきたのが、雨宮傘子さん。真っ青な腰まである後ろ髪、鼻まで隠れる前髪。白い着物に水玉の帯をしている。この、相談所の主だ。
「幸さんって、猫大丈夫ですか?」
突然何かと思ったら、傘子さんの後ろにボロボロの水玉模様の猫がいた。傘子さんは案の定、
「この猫、飼ってもいいでしょうか?」
と聞いてきた。
「いいですよ。」
別に断る理由もないので、そう返事した。すると、傘子さんは、子どものように、はしゃぎだした。
「それがし、飼われに来たんではあらぬのだが。」
ん?
「傘子さん何か言いましたか。」
「いいえ。何もしゃべっておりませんよ。」
あれ?
「からかさ?」
「私も違うわよ〜」
じゃあ誰が……
「ここじゃ。ぬしの足元におる。」
「わあぁ、猫がしゃべった。」
「それがしが、しゃべるのは変でござろう。それでも、それでも、それがしの悩みを聞いてくれはせぬか。」
猫は時代劇のような口調で話しかけてきた。それまで、しゃべる猫を興味しんしんで見ていた傘子さんは、
「相談ですね。どうぞ、座ってください。お聞きします。」
真面目な顔に戻った。猫は、椅子に正座ですわると、話だした、
「かたじけない。それがしの名は雪、悩みは言葉がしゃべれるようになってしまったことでござる。」
「それは、どうして。」
「それがしは、もともと普通の猫であったのであるが、ご主人様が、普通の猫に飽きてしまって。 その日から毎日のように言葉を覚えさせらたのでござる。1日にて、覚えられなかったら。体の一部に火をつけられるのでござる。この、水玉模様は、焦げた跡でござるよ。」
ひどい話だ。
「それがしが、最初に覚えたのも火であった。必死になって、言葉覚えた。さすれど、ほとんどの言葉を覚え終わったとき……」
そこまでで雪は、泣き出してしまた。
「ゆっくりでいいですよ。」
傘子さんは、優しく声をかけた。少し落ち着くと、雪は、また話だした。
「……やっぱり、気持ち悪い。と言い放ち。それがしを、捨てたのでござる。そこからは、地獄の日々であった。人間からも避けられ、猫からも無視された。それだけなればまだしも、石を投げられ、耳をハサミでちょん切られた。言葉さえ覚えなければ、こんなことになればなかったと何回思ったことでござるか。」
「だから、この相談所を訪れたのですね。」
傘子さんが静かに言うと、
「左様でござる。」
雪は、涙声でいった。
「僕は、猫がしゃべれてもいいと思うよ。」
ポロッと、考えるより先に声が出ていた。不思議なほど、言葉に迷いがなかった。
「ぬし、何を言ってるでござる。言葉をしゃべるそれがしが、気持ち悪くないのでござるか。」
「気持ち悪くないよ。」
「なぜ?」
「だって、すごいことだよ。猫がしゃべれるなんて。」
「さすれど、外の世では、気持ち悪がられることしかない。」
「じゃあ、ここに住めばいい。」
「よいのか。」
「いいよ。ね、傘子さん。」
「はい、もともと飼うつもりで連れてきたので、かまいませんよ。」
「まことにかたじけない。この恩は必ず返しまする。」
雪は、また泣き出してしまった。その様子を見て、
「幸さん、さすがです。」
自分でも驚いていた。僕がこんなことをできるなんて。驚きを隠せないでいると、
「何かあったのでござるか。」
雪が、心配そうに話かけてきた。傘子さんは、
「なんでもないですよ。」
と笑ってみせた。
こうして、新たに雪が加わり雨の日相談所は、少しにぎやかになったのだった。
- Re: 雨の日相談所 ( No.2 )
- 日時: 2016/04/29 20:50
- 名前: くろ(*´ω`*) (ID: xciZkq6n)
ここは、『雨の日相談所』悩み、苦しんでいるものの前に雨の日だけ現れる相談所だ。
僕、晴空幸。この、相談所を継ぐために今は下働きとして、仕事を教えてもらっている。仕事にもなれてきた。今日は雨の日。ここの主、傘子さんは、看板の横で待っている悩みのある人をここへ案内するために出かけていった。
「只今、戻りました。」
噂をすると帰ってきた。長い後ろ髪と前髪、白い着物に水玉の帯。オネエ口調の傘、からかさを閉じながら、
「どうぞ、お座りください。」
疲れ果てた声でいった。
「サンキュー。」
と、いすに大また開きですわった。、金髪、化粧、ミニスカに、ルーズソックス。ギャルの見本みたいな人だった。傘子さんが疲れているのがよく分かった。
「こやつ、何やつでござるか。甘ったるい匂いがして、めまいがしそうだ。」
猫の雪は、顔をしかめた。それにきずいたギャルは、
「なにこれ、しゃべってるしぃ。マジきも〜www」
雪は、しょげてしっまった。「気にしちゃだめだよ」と一言かけると、忌々しいギャルを睨んだ。
「睨んでるんだけどぉ。超ウケルw」
なんなんだこのギャルは!殴りかかりそうになる。、
「明音さん、そろそろ相談事を聞かせていただけませんか。」
傘子さは、しびれを切らして話を切り出した。
「はい。私、組をぬけたいんです。もう、麻薬におぼれるのは嫌なんです。」
急に標準語に戻り、声のトーンが下がった。大きく深呼吸して話だした。
「私は、学校でも地味な方でした。でも、ある日クラスの子が紅組に入らないかって言われたの。」
「紅組とは、何でしょうか?」
傘子さんが聞いてきた。僕とからかさは首をかしげたが、雪の顔が少し曇った。
「何か知っているのですね。話していただけませんか。」
雪は、ためらっていたが声をひそめて話だした。
「それがしの、飼い主の兄上が紅組の組長をしていたのでござる。紅組は、麻薬で莫大な利益得ているんじゃ。その組からは、毎回とんでもない数の犯罪者を出しているんじゃが、指名手配されたやつは、全員組のものによって亡き者にされる。その光景を何度も見せられたでござる。」
思い出したのか、顔をしかめた。
「分かりました。話していただきありがとうございます。」
傘子さん、明音さんに向き直ると、相談に戻った。
「紅組に入ったのは、いいのですが。それからは、麻薬や危険ドッラクにはまってしまい。クスリが切れては、組から買ってを繰り返しました。すると、お金はみるみるうちにに消えていき。お金に困った私は、組に相談しました。そしたら銀行強盗しろって……」
「それは、大変でしたね。」
「私、そんな勇気なくて断ったら組の拷問師に三日三晩殴られて、もう耐えられなくなってだから組を辞めたいんです。どうか助けてください。」
「分かりました。少々お待ちください。」
そう言うと鈴を鳴らした。
「ご利用ありがとうございます。解決屋ッス」
いつもどうりセリフとともに猫里さんが現れた。いつもどこから現れるのだろう。
「ちとせちゃん、いつもごめんね。今日は、少し大仕事になるんだけど、いい?」
「大丈夫ッス。」
「おのね、紅組をつぶしてきてくれない。」
「え、紅組ッスか。」
とまっどていたが、
「いいッスよ。」
あっさりとOKすると、傘子さんに、請求書手渡した。傘子さんは、手慣れた様子で、記入していくと最後に自分の名前をサインし請求書を猫里さんに猫型のぺろぺろキャンディと一緒にわたした。満足そうに受け取りすぐ仕事に行こうとする猫里さんに
「まって、ください。からかさを持っていった方がいいです。」
猫里さんにからかさをわたした。からかさは
「久々のデイナーね。うふふ。」
舌なめずりをして笑ったのだった。
「助かるッス」
一言いうと素早く去っていった。その三十秒後体中傷だらけにして帰ってきた。
「さすがにきつかったッス」
「食べ過ぎてお腹が苦しいわ〜」
よろよろと歩いてきてからかさを返すと、倒れてしまった。
「大変です。すぐ手当しないと。幸さんちとせちゃんを奥の布団に寝かしといてくれませんか。」
僕は、急いで猫里さんをかかえ、布団に寝かせた。傘子さんは、その間に救急セットと用意を済まし、素早く手当をはじめた。冷静な判断と行動に関心してしまった。僕にもできることはないかと探したが、胃もたれのからかさに胃薬をあげることぐらいしかできなかった。
「ありがとうね」
と珍しく感謝してきたと思ったら、胃薬を差し出した手ごとかじられた。
「痛っ」
あまりの痛さに手を振り回しているといきなりスポッとぬけ、からかさは宙を舞い雪の頭にささった。雪の、ニコニコしていたが目は笑っていなっかた。身の危険を感じサッと逃げた。その後ろをものすごいスピードで雪が追ってくる。さっきまで猫里さんを不安そうに見ていた、明音さんも、大爆笑して転がり回っている。いつの間にか起きていた猫里さんも、ケラケラと笑っていた。騒ぎが少し落ち着くのをまって
「どうですか。悩みはなくなりましたか。」
傘子さんが聞くと。明音さんは、
「はい。」
満面の笑みで、返事をすると、またさっきのことを思い出して笑いだした。そのあと、
「本当にありがとうございました。」
改まっていうと、鞄から。化粧ボックスをだすと、金髪を黒髪に、化粧を落とし、スカートの丈とルーズソックスをひざぐらいまでのばした。
「これから、やっと真面目に生きていけます。」
にこっり笑うととても可愛かった。
「化粧しているより全然きれいです」
素直にいうと、明音さんは照れてしまった。傘子さんは、今日も、無事に悩みを解決したのだった。
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