コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- __近くに、
- 日時: 2016/05/31 18:55
- 名前: Nana, (ID: Q3zV8Sch)
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Welcome ! Thank you for opening this page !
I'm going to write a novel slowy ...
と、英語でキメてみました(笑)
のぞいてくださってありがとうございます!
Nana, です。
久々に小説が書きたくなって、小学生のときから
良く通っていたこの掲示板に、2.3年ぶりに顔を出しました(笑)
自分が書きたいペースで書いていこうと思ってます。
あんまり浮上率は高くないですが、
ぼちぼち更新するので、ぜひ絡んでいってください( ^o^ )ノ
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Page:1
- Re: __近くに、 ( No.1 )
- 日時: 2016/05/31 20:25
- 名前: Nana, (ID: Q3zV8Sch)
: OO1story
___春
「綺麗だね、桜が満開で。」
「うん。良い卒業式だった。」
「__もう、大丈夫だよな。くるみは」
「_____うん。頑張って、向こうでも。」
辺り一面は霞んだピンク。優しい風に舞ってひらひら落ちる花びら。
私たちは、西沢中学校を卒業した。
そして、彼からも卒業する日となった。
高校生にあがると同時に、私は地元の高校に、
彼はプロのダンサーになる夢を叶えるために、上京する。
それはもう、先々週のことだった。
彼を空港まで見送り、あれから2週間がたっていた。
心に埋まらない隙が出来たような気がした。
だからといって、私の生活に大きな支障が出るわけでもなかった。
_
無事に高校の入学式も終え、来たる1学期。
恋愛漫画のようなスーパーイケメン男子がクラスにいるわけでもなければ、
今のところ、見た目平凡を装い、実は内に秘めた美少女がいるわけでもなかった。
いたって普通の、普通のクラス。
「では再来週に風永青年の家で行われる、勉強合宿の班決めを行います。
勉強合宿では、夜にキャンプファイヤーなどのオリエンテーションが行われます。
クラスだけでなく、同じ学科の違うクラスの生徒とも仲を深める良い機会です。」
担任の陣内先生。担当は数学。男子バスケ部の顧問。
年齢は、確か25くらいだったような気がする。
「ねえ、くるみちゃん」
「ん?」
「一緒の班になろうよ」
「うん!ありがとう。」
声をかけてくれたのは、樋口茉優子。聞いたところ隣町の中学だった。
華奢でふわふわしていて、髪は色素が薄めのボブヘアー。
6人1組で班を組み、再来週の勉強合宿に備えて、
クラス対抗で行うゲームの説明や、当日の流れを説明しはじめた。
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- Re: __近くに、 ( No.2 )
- 日時: 2016/06/02 00:05
- 名前: Nana, (ID: yM2vGaXu)
:OO2 stories
それから2週間。今日から1週間、勉強合宿が始まる。
なかなかに重々しい気持ちで望む1週間。
勉強…か。勉強時間は1日に約7時間。
「学級委員、点呼お願いします」
約300人の生徒、全部で9クラスだ。
それぞれのクラスの学級委員が、生徒を確認しだす。
「6.7.8.9組は、第2会議室で行います。
各自部屋に荷物を置いてから昼食をとり、13時までに第2会議室に集合してください。」
学校がはじまって早2週間。クラスの団結、というにはまだ早すぎる期間である。
_
「あぁ〜おなかすいた!」
「本当だね〜。移動長かったもんね」
「でもちょっとわくわくだね。1週間」
「うん。そう言えるのも今のうちだけかもね」
「あはは、くるみちゃん1日目から重たいなあ」
茉優子は既に他のクラスからも可愛いと評判を受けているようだった。
先ほど全クラスで整列しているときから、他のクラスからのわざとらしい黄色い声が聞こえてきた。
_
「くるみちゃん〜そろそろ会議室行こっか」
「もう1時かあ…頑張ろう」
「ははは、くるみちゃんは自分に厳しいね」
いつもニコニコしている。茉優子。憎むにも憎めない可愛さと透明感。
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「全員あつまってるかー」
陣内先生はadidasの上下ジャージを着ていた。
長身でスラっとしている体型がジャージの上からも伝わってくる。
教師っぽいガラじゃないな…と考えていると、ふと目が合ってしまった。
すぐ逸らした。
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- Re: __近くに、 ( No.3 )
- 日時: 2016/06/11 12:03
- 名前: Nana, (ID: yM2vGaXu)
:OO3 stories
「50分学習、10分休憩のサイクルを行い、6時までの学習になります。
トイレや軽食は休憩時間に行ってください。
また質問等は近くにいる先生に挙手をして尋ねるようにしてください。
では、始めてください。」
重々しい言葉と空気で始まった勉強合宿。
私は合宿のために出された課題に手をつけた。
「………ん」
問題に詰まる。分からない
ペンが進まない。そこから数分経過する。
時計を見る。まだ3分しか経っていない。
気持ちは15分考えたつもりでいた。
「はあ…」
深い溜め息をついた。右隣の茉優子は英語の課題にとりかかっていた。
教師に質問する勇気もなく、しぶしぶ数学の課題を閉じようとした。
「教えよっか?」
ふと、小声で話しかけてきた左隣の男子。
彼の手元には私と同じ数学の課題が置かれてあり、私よりも2ページ進んでいた。
「えっ…良いの?」
私も小声で返した。
「良いよ、俺数学は得意なんだ。一応」
「そうなんだ…。でも私、数学極端に出来ないんだよね…」
「大丈夫。分かるまで教えるよ。教えるの好きなんだ。」
「ありがとう。ここの1番なんだけど…」
そうして再び数学の課題と葛藤した。
「ここは虚数の問題だから、iの二乗が-1になるってのは分かる?」
「うん」
「そしたら、iの三乗は、i×iの二乗。
iの二乗が-1だから、答えは-iになる。分かった?」
「う、ん。なんとなく」
「分かってないでしょ。」
小声で笑った。私と彼の2人だけの空間に感じた。
それから彼に数問教えてもらった。
私はなんとなく1人で解けるようになった。
「ちょっと、分かってきたかも。」
「本当?良かった。教え甲斐があるよ」
彼はまた少し微笑んだ。綺麗な顔だった。
「あ、俺7組だよ。クラス一緒だよね?」
「うん。そういえば名前、知らないね」
「俺は清水。清水悠太です」
「白石くるみです」
「白石さん。頑張ろうな、合宿。」
そう言って彼は課題に目を移した。
合宿監督の教師は気付いていないようだった。ホッとした。
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