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- 短編集。
- 日時: 2016/07/05 21:22
- 名前: 天音。 (ID: L4SkEqAF)
天音です。
自己満足の短編集書きます。
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- Re: 短編集。 ( No.1 )
- 日時: 2016/07/05 21:42
- 名前: 天音。 (ID: L4SkEqAF)
いつからか君を好きになっていた。
***
空を見上げ一人私はつぶやく。
「今日も届かなかったなぁ。」
何度も繰り返している毎日。
今日も彼を追いかけようとしたが、
彼はみんなの注目の的。
すでに手に届かない場所にいるんだ。
幼馴染なのに、彼の近くにいたはずなのに。
いつの間にかこんなに離れてしまって
背の差が私たちを表してるみたいで。
*
母の頼み事で、君の家に行けと言われた。
可愛くて、愛想よくて
いろんな人に好まれている君に。
母に頼まれたとかそんなんじゃなくて、
常に隣にいられるようになりたい。
この思いが彼女に届かないのは
俺が思いを伝えてないから。
だから君に伝えます。というわけではないけれど。
誰かにとられる前に手に入れたい
そんな独占欲の塊みたいな俺より、
ほかの人のほうがお似合いだって思うけど。
少しでも君に近づきたい。
*
チャイムが鳴る。
「どちら様ですか?」
と私が出ると、彼がいた。
「よ。おばさんはいる?」
「ううん、いないよ。渡し物?」
そうだよ。と彼は言った。
「渡そうか?」
「いや、おばさんのこと待ってるわ。あがってもいい?」
こんなことはめったにないから驚いた。
いいよ。と家にあげて、渡すものを机に置いて部屋に向かった。
*
「相変わらずだな。」
バクバクなる心臓を抑えつつ、あたりを見渡す。
ふと、窓を見ると満月がきれいに見えていた。
「月、きれいだね…。」
彼女が頬を紅くそめ、つぶやいた。
その言ったことに驚いた。
もし、それが本当なら。と思うと俺も顔が熱くなる。
「もう、死んでもいいかも…。」
好きならこの意味が分かるだろう。
そう思って。
_____
「月がきれいですね」「私、死んでもいいわ」は「I love you.」を意味します。
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