コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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星をこぼす。
日時: 2016/08/21 19:41
名前: 湯呑ゆざめ (ID: ybb2RaRu)

ー…君が、僕の手を握る。ちいさくて、やわらかくて、温かい君の手。
さわさわと撫でるような夏の風が君の長い黒髪を靡かせた。

大きな瞳にめいっぱい涙を浮かべた君。瞳に映るは満天の星。

つっと滴が頬をつたう。
夜空に照らされたそれは綺麗で僕は息を呑む。

幼い君は、僕の手をそっと離し震える手を夜空に伸ばす。

きゅっと握った手は空を切る。柔い星を、月をつかもうと君は手を伸ばす。

君の纏う白いワンピースが風にゆらゆら、暗闇に踊る。

いつからかその気持ちはこぼれるほど溜まっていた。

この気持ちには鍵をかけて、夜闇に包んでしまおう。


随分と時間は経ってしまったけれど。
僕は、僕は。

もう幼くないけれど。
僕は、僕は。

素直になれなかったけれど。
君に、君に。



星をこぼす。

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おはこんばんちはーゆのみですっ
;あてんしょんいえーい;
・荒らし悪コメ禁止。
・駄作なう*ホントに文才に嫌われてるぜ(泣)
・コメ嬉しい★


守れる神様はどぞどぞーっ

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Re: 星をこぼす。 ( No.1 )
日時: 2016/09/08 18:33
名前: 湯呑ゆざめ (ID: ybb2RaRu)

プロローグ≫少年の追憶と回想。

…夏の匂いが風に混ざるとき、僕は君を思い出す。
この感情を認識したのは、まだ幼いころだと思う。
当時僕は、よく分らなくて、ただ隣にいるだけで嬉しいようなそんな日々だった。綺麗な、柔い感情だったはず。もう遠い昔に感じるけど。


いつからだろう、君を独り占めしたいと思ったのは。
汚くて醜い感情を抱く自分に吐き気がした。

ひとりじめしたいなんて、そんなの、ダメだ。隠さなくちゃ。
幼ながらに焦ったのを覚えている。

それからは、きみを見るたび苦しかった。喉のあたりがぎゅっと締め付けられて、胸がちくりと痛く、苦しかった。
たしかに、恋だったのだと思う。

伝えてしまえば楽になれたのかもしれない。
でも、できなかった。このぬるま湯みたいな関係に縋っていたくて。
臆病で、情けない。



制服のネクタイをしゅるりと結ぶ。僕も随分と大人になったもんだ。
鏡の中の冷めた表情に自嘲気味に笑う。久しぶりになに思い出してんだろ、

行ってきますもそこそこに家を出る。ふと、風が髪を揺らした。
夏の匂い。




もうすぐ、あの季節がくる。
end


Re: 星をこぼす。 ( No.2 )
日時: 2016/09/08 18:37
名前: 立山桜 (ID: ???)  

面白い!いろんな話で泣かせてくださいねー笑っ←


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