コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 2人の王子の恋バトル
- 日時: 2016/08/29 15:48
- 名前: 天野 (ID: 6/JY12oM)
親の都合で転校してきた如月柚乃。
そこで出会ったのは2人のかっこいい王子様。
なぜかその2人に目をつけられてしまって…!?
「お前が好きなのは、俺だろ?」
「…可愛い。ますます好きになっちゃうね♪」
2人に迫られる毎日。
どっちかなんて選べないよ!!
- Re: 2人の王子の恋バトル ( No.5 )
- 日時: 2016/08/29 17:06
- 名前: 天野 (ID: 6/JY12oM)
「とりあえず席に着きなさい」
先生にそう言われ、2人は席に着いた。
「えっと、如月柚乃です。よろしくお願いします」
私はぺこっと頭を下げた。
「じゃあ、如月さんの席は真田くんの隣ね」
その瞬間、周りの女子たちが騒ぎ出した。
自分の席の隣を見ると、さっきの黒髪の男の子がいた。
あ、やっぱりモテるんだ……。
席に着くと前の席の人がこっちを向いた。
「俺、永瀬悠也。よろしくね♪」
そう言ってニコっと微笑んだのは、さっきの茶髪の男の子だった。なんかフレンドリーで話しやすそう。
「うん、よろしくねっ」
「あとコイツは真田藍斗」
そう言って真田くんのほうを指さす永瀬くん。
- Re: 2人の王子の恋バトル ( No.6 )
- 日時: 2016/08/30 12:09
- 名前: 天野 (ID: /JJVWoad)
「勝手に自己紹介してんじゃねぇよ」
真田くんはじろりと永瀬くんのほうを見た。
わわ…もしかして、怒ってる?
「まあまあ、そんな顔しないでよ〜」
「うるせぇ」
真田くんのほうをチラリと見ると、あまり怒っていないようだった。2人とも仲が良いのかな?
すると、真田くんは私のほうに目を向けた。
「…お前、如月だっけ?」
「あ、うん。如月柚乃です」
いきなり話しかけられて、胸がドキンとなる。
「…よろしくな」
真田くんはそう言って少しだけ微笑んだ。
見た目は怖そうだけど、結構良い人?
「うんっ、よろしくね」
私はそれに答えるように微笑んだ。
「あ、そうだ!柚乃ちゃんまだこの学校のこと知らないでしょ?俺たちが案内してあげるよ」
「え、いいの?」
「いいよいいよ。な、藍斗」
「なんで俺まで…」
真田くんは少し嫌そうな顔をした。
「嫌な顔しなーい。強制だからな」
永瀬くんがそう言うと、真田くんは首の後ろに手を当てながらため息をつき、仕方ねぇな…と呟いた。
嫌そうな顔した割には案内してくれるんだ…。
- Re: 2人の王子の恋バトル ( No.7 )
- 日時: 2016/08/31 17:32
- 名前: 天野 (ID: tO5N9Mr.)
「見て!永瀬くんと真田くんだよ!」
「やばいめっちゃかっこいい!!」
「てかあの子だれ?」
「見たことないね〜」
教室から出るだけで女子たちは大騒ぎ。
やっぱりこの2人といると目立つよね。
なんとなく想像はしてたけど…。
歩いていると周りの女子からの視線がチクチクと刺さる。
「…ここが音楽室ね」
そんなことも知らずにニコニコと案内をしてくれる永瀬くん。
親切なのはいいんだけど、周りの目が気になって仕方がない。私は苦笑いでこくんとうなずいた。
「…おい」
すると、ずっと黙ってついてきていた真田くんがふと口を開いた。
「えっ!」
突然ぐいっと腕を引かれ、私は真田くんの後ろにすっぽりと隠れた。訳が分からずおろおろしていると、真田くんは私のほうをチラリと見てこう言った。
「…これで少しは目立たねぇだろ」
真田くん、気づいてたんだ。
私は真田くんの背中をじっと見つめた。
この人、見た目は怖そうだけど優しい。
「真田くん、ありがとう」
私は背中ごしに呟いた。
- Re: 2人の王子の恋バトル ( No.8 )
- 日時: 2016/08/31 17:49
- 名前: 天野 (ID: tO5N9Mr.)
「案内おーわりっ!どう?少しはわかった?」
「うん!永瀬くん、案内してくれてありがとう」
私は笑顔でそう言った。
周りの視線がすごかったけど…。
今日校内を回ってみて、改めて2人はモテるんだなぁと思った。
「なんかさ、みんな柚乃ちゃんのこと見てたよね」
「転校生ですから…」
すると、永瀬くんは首を横に振った。
「いやいや、柚乃ちゃんが可愛いからだよ」
「えっ!?いや、そんなことないよ…」
私は恥ずかしくなって下を向いた。
女の子に可愛いとかさらっと言っちゃうところがすごいよね。さすがです。
「否定することないよ。柚乃ちゃん可愛いんだから。自信持って?」
そう言ってニコっと微笑む永瀬くん。
え、笑顔がまぶしい…!!
女子はみんなこの笑顔にやられるんだろうなぁ。
「じゃ、そろそろ教室戻ろっか」
「うんっ」
- Re: 2人の王子の恋バトル ( No.9 )
- 日時: 2016/08/31 18:05
- 名前: 天野 (ID: tO5N9Mr.)
あ、そうだ。
「真田くんも、ありがとう」
「ん」
真田くんは少し照れたように視線をそらした。
すると、その様子を見た永瀬くんがニヤリと笑った。
「藍斗が照れてるなんてめずらしいね」
「…うるせぇ」
「まあまあ、そんなに照れないで♪」
「ぶっ殺すぞ」
真田くんは不機嫌そうな顔でそう言った。
真田くんが言うと本気に聞こえるよ…!!
その横で永瀬くんは楽しそうに笑っている。
2人とも仲良しなんだなぁ。
「柚乃ちゃん、どうかした?」
「ううん!なんでもないよ」
私は笑顔でそう言った。
ニコニコしていて穏やかな永瀬くん。
無愛想だけど優しい真田くん。
私、この2人と仲良くなりたい。
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