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レンタル彼女
日時: 2016/09/08 20:38
名前: セリ (ID: cdCu00PP)

はじめまして!

このお話は実際にあるレンタル彼女というものを題材に書いていこうと思っています!読んで頂けたら嬉しいです。


【 登場人物 】

@羽原美咲 うはら みさき
付き合っていた男に騙されお金に困っていたところ軽い気持ちでレンタル彼女のバイトをはじめる。
単細胞で素直な性格。優しい圭太に惚れるが、直登にレンタル彼女を頼まれてしまう。

@新田直登 にった なおと
大手ゲーム会社社長の息子。父の提携している会社の娘と結婚させられそうになり偶然会った美咲にレンタル彼女を頼む。
お調子者で面倒臭がりな自己中。美咲がレンタル彼女のバイトをしているという弱みを握る。

@望月圭太 もちづき けいた
直登の幼馴染。温厚で誰にでも優しい。

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Re: レンタル彼女 ( No.1 )
日時: 2016/09/08 18:11
名前: 立山桜 (ID: ???)  

気になるー!

Re: レンタル彼女 ( No.2 )
日時: 2016/09/08 20:32
名前: セリ (ID: cdCu00PP)

>>1 立山桜 さん

わああコメントありがとうございます!
良かったらこれからも見にきてくださいね!




#01 【 0泊0日から 】


普通の中学を普通に卒業して、普通の高校に入った。

普通に勉強して、普通にバイトして、普通に友達ができて、普通に彼氏ができて、普通に過ごす。




—————予定だったのに。






* * * * * * * * * * * * *


「ごめん、別れよ」


付き合って三か月。

大好きなマコト君にふられました。

大好きな彼氏にふられました。




「え、なんで急に?あたし何か悪いこと————」


あたしが戸惑った様子でそういうと、マコト君はバツが悪そうな顔で頭を掻きながら言った。


「いや、そのさ・・・・。美咲って、重いんだよね」


「重いって・・・・。あたし直す!直すから、だから———」


あたしが必死にそういうと、マコト君は少し怖い顔をした。


「あのさ!!」


マコト君はいらついた表情であたしを見て言った。


「そもそも俺、美咲のこと好きじゃないし。貢いでくれるから付き合ってけど重くてもう無理。そういうことだから」


マコト君はそう言うと振り返って歩き出した。

あたしは「ちょっと待ってよ」と言ってマコト君の腕を掴んだ。

マコト君は「離せよ」と言ってあたしの腕をふりほどいた。


「う、嘘だよね?あたしのこと、ちゃんと好きって———」


あたしはかなり動揺していた。

マコト君は余計に面倒臭そうな顔で言った。


「ちげーよ。お前貢いでくれるって聞いたから手出したし、最初っから美咲のことなんか好きじゃねーよ!」


そんな大きな声で言われたら怖い。

あたしは目を見開いたまま立ち尽くした。

去っていくマコト君の姿がいなくなるのははやかった。

冷静になってから、あたしはハッとして廊下を走りだした。


「マコトくんっ!」


あたしがそう言って廊下の角を曲がると、そこにはマコト君とクラスの女の子が一緒にいた。


「え」


あたしがそういうと、マコト君は「もう用ねえだろ」と言ってその女の子と共に消えて行ってしまった。

今度こそ、追いかける勇気なんかなかった。





あ、今更だけど美咲っていうのはあたし。

こんな振られ方って。

あたしはマコト君にいくら貢いだだろうか。

デートの時、最初はマコト君が出してくれてたけどいつの間にか出すのはあたしばっかりだったなあ。

誕生日には二万の腕時計をあげた。

たった三か月の間に、あたしはすべてをマコト君に捧げた。

そのときは別れるなんて思ってなかったからわからなかったけど、よくよく考えてみたら確かにあたしは貢いでたってことになるんだ。

通帳はもうすっからかん。

高校の寮に払うお金も今月分しか残ってない。

え、あたしはこれから一体どうしたらいいのだろう。

マコト君を失ったら、今のあたしは空っぽだ。

こんなに好きなのに、どうして届かないんだろう。

とか、ポエム書けちゃうくらいおかしくなる。

あたしはトボトボと自分の寮に向かった。

Re: レンタル彼女 ( No.3 )
日時: 2016/09/22 13:53
名前: セリ (ID: cdCu00PP)

「あーあ」


家に帰ったあたしはベッドに身を投げ一人項垂れる。



これからどうしよう。

って、死ぬみたいになってるか。

これじゃ男がいなきゃ生きていけないきもい女みたいじゃんね。



けど、あたしにとってマコト君はそれほど大事だったんだ。

こんなに落ち込んだり、やる気がなくなったりするほどマコト君はあたしにとって必要な存在だった。

一緒にいた時間は短いけど、大事なのは時間じゃないと思う。

時間よりも気持ち。

その時間の間に、どれだけ相手のことを想ったか。

その気持ちはあたしだけだったみたいだけど、それでもあたしはマコト君を忘れることなんてできない。

【最低】だって、【クズ】だって、そう言って簡単に忘れられたらどうれだけいいだろう。




【最低】だから【嫌い】なんじゃない。

【優しい】から【好き】なんじゃない。


【好き】だから【優しい】んだ。

【最低】だけど【好き】なんだ。


気持ちなんてそう簡単に表せるものじゃない。

好きになるのは簡単。

けど好きでいるのは難しい。

嫌いになるのも、難しい。


何があったって、好きだった時間は嘘にはならない。

仮に嫌いになったとしても、好きだった事実は消えない。


その事実がなかったら、未来も変わってしまう。

すべての過去は未来に繋がっている。

いらない記憶なんて存在しない。


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