コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 喜怒哀楽【恋愛短編集】
- 日時: 2016/10/23 21:12
- 名前: 桃 (ID: C6aJsCIT)
桃です。初めまして!
初めましてじゃない人は、また読んでもらえて嬉しいです!
また、新たに小説を書きたいと思っています。
ズバリ、恋愛短編集です!
ずっと書きたいと思っていました。頑張って書いていこうと思ってます。
コメントなどしてもらえたら嬉しいです。
よろしくお願いしますm(_ _)m
- Re: 喜怒哀楽【恋愛短編集】 ( No.15 )
- 日時: 2017/02/15 18:46
- 名前: 桃 (ID: ncIzV/MA)
[好きという事 2]
「へーそんなことが……」
咲耶ちゃんは興味なさそうに言った。
「春田くんすごいかっこよかった!」
私が興奮しながら話しても、咲耶は興味なさそうだ。
染めた茶髪。鋭い青色の目。咲耶は不良だった。恋愛なんて興味ないのだろう。
「あの地味な奴が?」
咲耶ちゃんが今教室に入ってきた春田くんを見た。顔をしかめている。
「まあ、いい男そうだし…ていうかりりか、あんたあいつにフられたの?」
あいつとは私が小学生の頃から好きだった人のことだ。
「うん…でもあんまり悲しくないんだ。なんでかな?」
昨日、フられてから家で泣いたらすっきりした。
「私に聞かないで。」
「咲耶ちゃん今日はいつもよりひどいよー」
咲耶ちゃんの席でギャーギャー騒いでいると、声がした。
「おはよう、小西さん。川崎さんも。」
「「わあ!」」
春田くんが目の前に立っていた。笑顔で。やばい、ちょーイケメン!
咲耶はみるみる赤面になっていくりりかをニヤニヤしながら横目で見た。
咲耶は恋愛には興味ないが、人をいじるのは大好きなのだった。
「おはよう。」
咲耶は春田に見とれていて、まだ挨拶しないりりかの脇腹をつついた。
「ひゃあ!…あ、はっ春田くんおはよう」
「うん…小西さん大丈夫だった?」
私は春田くんの笑顔を見てから、ずっと顔を赤くしていたらしく、春田くんに風邪ではないかと心配されたのだった。春田くんはすごく鈍感だった…
「うん、大丈夫だったよ…ありがとう」
春田くんが笑った。
…ああ、この顔好きかも。なんて事を考えていたら、春田くんが言った。
「……今日、一緒に帰れない?」
私はすごく嬉しくて即答で答えた。
「うん!帰ろ!」
- Re: 喜怒哀楽【恋愛短編集】 ( No.16 )
- 日時: 2017/02/12 21:57
- 名前: 桃 (ID: lU2b9h8R)
どうも、桃です。
参照が300越えしていてとてもびっくりしました。
見てくださったみなさん、ありがとうございます(o^^o)
これからも更新頑張るのでよければ見てください!
- Re: 喜怒哀楽【恋愛短編集】 ( No.17 )
- 日時: 2017/03/03 19:09
- 名前: 桃 (ID: OWyHbTg8)
[好きという事 3]
「ねえ、春田くん。」
「なに?」
春田くんと校門を出て、少し経った。相変わらず春田くんは無口なようで自分からは話しかけてこない。だから、とりあえず私から話しかけたのです!
「…なんで、なんで私を誘ったの?一緒に帰ろうって。」
私がそう言うと春田くんは少し困った顔をした。そして、立ち止まった。
「春田くん?」
春田くんが立ち止まったので、私も立ち止まる。隣にいる春田くんの頬が少し赤い。気のせいだろうか?
「ずっと前から小西さんと話してみたかったし、一緒に帰ってみたかった。だから小西さんを誘ったんだ。」
春田くんが私の目を真っ直ぐ見つめてくる。…やっぱりかっこいい。
「…それって…」
自分でも顔が赤くなっていってるのがわかる。
…ああ、これまでなんとも思ってなかったのに、こんなにドキドキするなんて。
たまらず私は目をそらそうとした。すると、
「まだだめ。」
春田くんは無理矢理、私と目を合わせると赤くなっている私の顔を見て笑った。
「ひっ、ひどいよ…笑うとか…」
「ごめん、小西さんが可愛くて。つい」
そう言って微笑む春田くんに私は見惚れてしまった。
「っ……春田くんって私のこと好」
「好きだよ。ずっと前から。……!なんで泣いてるの?」
「ヒック、だって、…嬉しくて…」
純粋に嬉しかった。恋ってこんなに、良いものなんだってはじめてわかった。
ずっとずっと苦い恋ばかりしてきたけれど、こんなに甘い恋は私にとってはじめてだったから。おさまるどころかどんどんと涙は溢れ出してくる。
その時、白いハンカチが目の前に差し出された。
「春田くん…ありがとう。」
私は春田くんのハンカチで涙をふいた。ふく途中、春田くんの匂いがして我ながら変態だなあと思いつつ、匂いを嗅いでいた。涙はもう出なかった。
「私、春田くんの事、好き。春田くん本当にありがとう。」
私が笑うと、春田くんも笑った。
そして、私達は抱きしめ合った。あったかくて、心地良かった。
誰かを好きになるということが、こんなにも幸せだなんて知らなかった。
「ありがとう」 私に幸せを教えてくれて。大好きだよ、春田くん。
- Re: 喜怒哀楽【恋愛短編集】 ( No.18 )
- 日時: 2017/05/07 15:57
- 名前: 桃 (ID: /yMGlo86)
死ネタです。苦手な方注意!
ーーーーーー
[君だけ]
「別れよう…」
先日、別れた彼女に言われた言葉。
僕は僕なりに彼女を愛していたつもりだった。だけど彼女は、
「あなたは私を愛していない。私なんか見てないのよ…」
と言って、別れ話を切り出された。これまでも何人かの女と付き合ってきたけど、皆同じ理由で僕をふるのだ。
「あなたは誰も愛していない。」
その言葉は、僕をどんな言葉よりも深く傷つけた。どれだけ女と付き合っても、好きになろうと努力をしても、脳裏には彼女が浮かぶ。
セーラー服姿で、満面の笑みを浮かべた僕の初恋の相手、原田舞花。
僕は彼女のことが、今でも好きなのかもしれない。
『祐人!一緒に帰ろ〜』
舞花の声が頭から離れてくれない。僕が付き合ってきた女は皆、どこか舞花に似ていた。髪型、声、筆跡、口癖。僕は彼女達を通して舞花を見ていた。彼女達が愛してくれていないと思うのは当然だ。僕は舞花を忘れられていないから。だから、彼女達を傷つけてしまったのだ。
忘れようとしても駄目だった。
あの日から僕は、舞花を忘れたことはない。
ーーーーーー
その日はすごく寒い日だった。前日から雪が降っていて、道は滑りやすくなっていた。
「祐人!おはよー!」
舞花の元気な挨拶が聴こえた。舞花は白いマフラーを着けていた。舞花のマフラー姿は新鮮で、可愛いなと思った。それから舞花と話をしながら、学校へ向かった。教室に着くと河本雪が話しかけてきた。舞花など、眼中にないという風に。
河本はクラスで一番可愛いと言われていたが、俺は河本が可愛いとは思っていなかった。舞花の方が何倍も可愛いと思っていたからだ。
「祐人くん〜、今日一緒に帰ろ?今日は祐人くんの誕生日でしょ〜?プレゼント渡したいんだ〜」
やけに間延びした声で河本は言った。……やっぱり、舞花の方が可愛いな。
「悪い!もう約束してるから。」
舞花との約束があったので断った。河本は食い下がってきたが、諦めたのか友達のところへ戻っていった。舞花を見ると複雑そうな表情をしていた。
帰る時間になり、僕が舞花を見たら、舞花は河本を見ていた。だが、河本は舞花の視線を無視して、友達と教室を出て行った。舞花は寂しそうな表情を見せたがすぐ笑顔になって、僕のところに駆け寄って来た。僕は舞花と河本が仲が良かったことは知っていた。喧嘩か何かをしたらしく、この頃は喋ってもいない。舞花の寂しそうな表情を見るのは辛いが、僕は何もできなかった。
帰っていると、舞花が突然手を繋いできた。僕はびっくりしたが、舞花の赤い顔が可愛くて、力を入れて舞花の手を握った。舞花の顔がさらに赤くなったのを覚えている。この時、僕らは既に両想いだった。自惚れなんかじゃなく、確実にそうだった。
僕は馬鹿だった。舞花と手を繋いでいるだけで幸せだった。だから、舞花の瞳の奥の真っ黒な闇に気づくことができなかった。
「祐人くんー!」
誰かが僕の名前を呼んだ。河本は道路を挟んだ道にいた。僕達をつけてきたのかもしれない。しかし、河本のことはどうでも良かった。後でやめろと言えば良い。僕にとって問題は舞花と手を繋いでいることだった。僕は今の状況がクラスで噂になり、ひやかされるのが嫌だった。だから、
舞花の手を離した。
僕は河本と話していて気づかなかった。舞花が絶望した表情を浮かべていたということに。
そのあとの帰り道では、舞花はもう手を繋ごうとはしなかった。舞花が何も喋らなかったため、僕は手を離したから拗ねているのかと思っていた。
そして、その日の夜。舞花は自宅で首を吊って死んだ。
- Re: 喜怒哀楽【恋愛短編集】 ( No.19 )
- 日時: 2017/05/08 21:51
- 名前: 桃 (ID: XQp3U0Mo)
桃です。
久しぶりに話を更新したら、参照400突破していてびっくりしました!
見てくださった方ありがとうございます!
[君だけ]は結構暗い感じになってしまいましたが、これから暗い感じではなくなっていくので、続きを読んで見てください。
この掲示板は過去ログ化されています。