コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 我がらん
- 日時: 2016/11/17 01:23
- 名前: 魔男 ◆Bo.hTDZUgc (ID: TFnQajeA)
初めまして、魔男と申します。
更新は本当に不定期。暇なら一日に何度も投稿したり、忙しいと投稿がない日が続くこともあります。
楽しいものが書きたいです。よろしくお願いします。
>>1登場人物
>>2〜序章〜
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- Re: 我がらん ( No.1 )
- 日時: 2016/11/17 01:01
- 名前: 魔男 ◆Bo.hTDZUgc (ID: TFnQajeA)
登場人物
・本郷 祐斗
本作の主人公。職業は小説家。(ただし、作中では殆ど書いていない。)あだ名は「ゆっち」
妹が大好き。
・本郷 咲斗
主人公の弟で、4歳差。職業は不明。
不登校。
・本郷 蘭
主人公の妹で、7歳差。
人気者。
・本郷 潔
主人公たちの父親。職業は会社員。
娘が大好き。
・本郷 沙織
主人公たちの母親。ただの専業主婦と呼ばれる存在。
特技:家事 趣味:家事 と履歴書に書きそうなくらい家事が好き。他は全くできないが。
・由勝 梨沙
主人公と友達。大学の同期。職業はイラストレーター。活動名は「ゆかっち」。あだ名も「ゆかっち」(ただし、作中では殆ど仕事してない)
色々とんでもない。
・天宮 雅啓
主人公と友達。大学の同期。職業は中学国語教師。インターネットで小説を書いている。あだ名は「まさっち」
駄目な大人の見本。
・金藤 賢
主人公と友達。大学の同期。職業は漫画家。ペンネームは本名と同じ。(ただし作中では殆ど仕事してない)
あだ名は「けんちゃん」
・土藤 一夜
主人公と友達。小学校から高校まで同じだった。無職。あだ名は「かずっち」
機械だったら修理に出さなければいけないほどの馬鹿。
今後増える予定。
- Re: 我がらん ( No.2 )
- 日時: 2016/11/17 01:22
- 名前: 魔男 ◆Bo.hTDZUgc (ID: TFnQajeA)
〜序章〜
俺、本郷 祐斗は今日、大学が終わった。これから地元に帰る予定だ。
だが、ここ大阪も結構寒いが、北海道はもっと寒い。このままでは冷凍人肉になりそうだ。
氷点下?そんなの関係ねぇ。決めたことは実行するまでだ。
長いフライトを終え、北海道に到着。
見渡す限り人、人、人である。やはり世界トップクラスの路線を持つ空港は違うぜ…(大阪も大概だが。)
あと気づくところといえば俺以外コートを着て超厚着。こんな寒い場所だったかな?
外に出た。さっさとバスやらタクシーやらで行かないと本当に冷凍人肉になりそうだ。
設置された温度計を見る。この時期としては非常に珍しい気温の低さだった。これはみんな厚着で当然だ。この俺でも失敗するものなんだな…
え、JR?なのそれおいしいの?(忘れてた…もう面倒だしいいや)
タクシーで家へ向かった。ここから目的地までは30kmはあるのだから、高額なのも当然だ。
久しぶりの家だ。とは言っても、一応年末年始はここに来たが。
「ただいまー。」
色々な意味で悪夢が始まった。
「おかえりぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
猛ダッシュで突進してくる妹。あまりの速さに、人外かと思ったわ。
そして激しく抱きつかれ、家に引き摺り込まれ、いつの間にかそこはリビングだった。嬉しいけど凄く痛い。どこか骨折れたんじゃないか?
「ほらほら、困ってるでしょ。離してあげなさい」
「ちぇー…」
何とかある意味悪夢な時間を脱した。親父ありがとう。
「蘭もそろそろ彼氏でも作ったらどうだ…」
「私の彼氏はお兄ちゃんだもん!」
駄目だ、こいつ早く何とかしないと…
俺も確かに妹は大好きだし、可愛いとは思っている。しかし、性愛は抱けない。欲情しない。まぁ、それは当たり前の話だが。
そして俺は、全く出てこない弟の部屋へ行く。
「入るぞー」
「…」
相変わらずの無言。一体何が起こっているのか…皆目見当もつかない。
「お前、大学受かったか?」
一番の疑問だった。話によると、本当に必要なとき以外部屋から出ないという。所謂引きこもりというやつだ。そんな弟だ。やはり学業に関しては非常に気になる。どれだけ勉強していたのか…
「大学は受けてない」
はっきり言った。大学は受けていないと。
「何で受けなかった?」
「話すと長くなるけど、いい?」
「おう」
その後、ここまでの人生を全て語ってくれた。どうやら学校でいじめを受けていたらしい。そのせいで全てに関して意欲が無くなったようだ。結果、勉強も手につかなかったらしい。今は、動画投稿サイトに動画を投稿し、収入を得ているようだ。しかし、それも僅かなお金だった。その辺の店でバイトしていたほうがずっといい収入になるほどだ。
「そうか、そういうことだったのか…気づいてやれなくてごめんな」
ただひたすら泣いている弟の傍に寄り添って、夕食まで過ごした。
そして、食事中にこのことを両親に言ったところ、とても驚いた表情をした。やはり気づいていなかったようだ。自分の子のことも分かってやれない親なんて、親失格だね。割とマジで。
翌朝、呼び鈴が鳴った。覗き穴から見てみる。うわぁ、どうして来たんだこいつら。
「よーす。」
「朝早くからごめんねー」
「本当に、まさっちは非常識だね」
「この人たち大学の友達?」
うわぁ、うるせえ。さっさと上がれや。
まさっち、ゆかっち、けんちゃん、かずっちで集まるのは初めてだ。
「お前らは知らないだろうが、かずっちは小学校から高校まで同じだったんだ。よく家に通ううはずだからよろしくしろよ」
「じゃあ、俺らも自己紹介しないとな」
「いや、嘘八百並べられたら困るから俺が言うわ」
「相変わらずだなゆっちは…」
「ということで、まずはこのアホ面の奴から。こいつは天宮 雅啓。まさっちとでも呼んでやれ。この馬鹿をしっかり叩き直…そういえばかずっちはもっと馬鹿だったこと忘れてたわ」
「うっせぇ」
「で、この性欲そそる奇抜な服着てる自意識過剰っ娘。由勝 梨沙。ゆかっちとでも呼んでやれ。服から見て取れるように、ある意味アホだ。だがお前やまさっちとは質が違う」
「言い方考えろ」
「もう少し言い方考えてね」
「そしてこの唯一普通の奴は金藤 賢。けんちゃんとでも呼んでやれ。特徴はこれと言ってないんだよな…本当に紹介に困るんだよこいつ。だから毎回、『特徴がないのが特徴。あまりに普通すぎるからみんな金藤 普通 賢と呼ぶ。』なんていう冗談を言うしかなかった」
「確かに特徴はあまりないけど、もっとちゃんと紹介してほしいわ」
朝から来たこいつらは、結局夕方までいた。途中で仕事に行ったりして抜けた者もいるが…はっきり言って邪魔です。どこか行ってください。
「ごめんな蘭。五月蠅かっただろう」
「いや、逆に昔を思い出して楽しかったよ」
こいつものんきな奴だ。こっちは大変だというのに…何が懐かしいだよ…でも可愛いから許す。
まさか、3人とも付いてくるとは思わなかった。その上、あいつも道から出ていなかった。三重苦だったものがもはや四重苦、いや、それ以上になる。先行きが不安で仕方がない。こいつら掃いたいから除霊師に祓ってもらおうかな…何て思ってしまう。
やらないけど、やりたいくらい負担ができる。
アホ三人、影薄い奴一人、のんきな奴一人…洗脳されそう。
まぁ、大切な友達を粗末に扱うわけにはいかない。仕方ないからやってやろう。
俺は深夜、布団の中でそう決意したのだった。
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