コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ

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それを恋と言うのなら
日時: 2016/12/07 23:12
名前: アキラ (ID: DXj3gHSB)



はじめまして(^^)

小説書くのは初めてで上手には書けませんがよろしくお願いします!







私(中務夏希)の周りには多数の男がいる。

クラスメイト

部活関係

中学の友達

幼馴染

先生



その中の誰を好きになり誰と付き合うのか

果たして無数いる男子から選んだ自分選択は正しいのか


私は今日も「恋」と言うものを探し求める

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Re: それを恋と言うのなら ( No.1 )
日時: 2016/12/09 23:01
名前: アキラ (ID: DXj3gHSB)


1 隣の席の小川君


「予習見せて」
「またあ?」
隣の席の小川が、お得意のお願いポーズをする。
ちょっと上目遣いで、ハの字眉毛のあいつは、男子ながら可愛いと思う。
さすがクラスでも人気があるわけだ。
そして私もその小川マジックにはまってしまった1人である。
「はい、いつか三倍返ししてね」
「さんきゅ。ほんとお前って優しいというか…使えるやつだな」
こういうことを平気で笑顔で言うやつだ。
そういえば出会いもこんな感じだった。
今思えば、私はこいつの罠にかかっていたのかもしれない。


三ヶ月前、四月。
新しいクラスが発表された時のことだ。
名前順ですぐ前だった小川とはすぐに仲良くなった。
第一印象は、とにかくデカイやつ。
180㎝の巨体に、豪快な笑い方。
いかにも筋肉質で骨が真っ直ぐな人だという印象を受ける。
最初は怖く感じていたが、同時に妙に安心感のある背中だった。
人見知りな私にも話しかけてきてくれたことは忘れない。
「川崎さん、このプリントって今日提出?」
「え、違うと思う。明日でしょ?」
「ん。–––––でも提出日今日って書いてるけど?」
「あ、男子と女子で違うんだった。ごめんね」
「川崎ってさ。」
「ん?」
「実は気づいてたのにわざと嘘教えるような性格悪い人なんだな」
「はあ!?」

最初から生意気なことを言うやつだった。
しかも笑顔で何の悪気もなさそうにサラッと嫌味を言うのだ。
これで私の隣の席の悪魔をお分かりいただけただろうか。
まさかこんなやつと恋は生まれまい。
こんなひねくれた上っ面のやつなんぞ、願い下げだ。
少なくてもこいつはない。






はずだった





Re: それを恋と言うのなら ( No.2 )
日時: 2016/12/11 22:54
名前: 紅 (ID: DXj3gHSB)



ある放課後のことだ。
私はゴミ捨て当番で、ゴミ捨て場に行こうとした。
薄暗くジメジメした、校舎の裏側。
運動場からは遠く、部活の声すら聞こえない。
早く終わらせてしまおうと思い、小走りになる。
そして、角を曲がったその時だ。
「・・・それでーーー」
人影が見えた。
間違いない。告白現場だ。
「だからね、あたし、小川くんのことずっと好きでした。」
小川・・・?
片目だけ覗かせる。
ああ、やっぱり。
ふっと、四月が蘇った。
あれだけ毎日見てた、あの背中、だった。
女の子の方は名前は知らないが、美人だと噂されてる隣のクラスの子と思われる。
顔を真っ赤にして少し震えた様子が何とも可愛らしい。
そういえば、小川はモテるやつだと今更ながら思い返した。
あいつの背中を見てきたのは、私だけではないのだ。
「ありがとう、凄く嬉しいデス…」
小川が照れたように少しカタコトで言った。
2人の緊張が少し解ける。
「じゃあ付き合ってくれる?」
「ごめん、それはできない。」
!!!
思わずまた片目だけ覗かせる。
「俺、好きな人いるから。付き合うとか、ちょっとムリっす。」
「だって、この間いないって言ってたのに」
女の子はいかにも悲愴そうな顔をして俯いた。
事前にちゃんとチェックしたのだろうし、その美貌だ。よほど自信があったはずだ。
自分のことのようにこっちまで傷つく。
「ごめん、本当に。」
「嘘つき。」
そのまま足音が聞こえた。走り去ったのだろう。
私はどうしたらいいものかと考える。
今出たら気まずいことは勿論だから静かに立ち去ろうと思ったーーーが、しかしゴミ捨てをしなくてならなくて、思い止まる。
ひたすら悩んだあげく、最終的に好奇心があとを押した。
じんわりと物音をたてながら、角を曲がる。
「あ、川崎。ゴミ捨てか。」
「そうだよ。」
微かに声が震えた。
忘れていたが、私は嘘がつけないのだ。
小川は、察したようで一つ息を吐いた。
「盗み聞きか。お前のことだから最初から聞いてたんだろ」
「ごめん、そんなつもりじゃなかったんだけど。」
「まあいいよ、もう終わったし。」
小川がこっちによってきて、ゴミ捨てを手伝ってくれる。
私はここまできたらもう何の遠慮もなくなった。
「あのさ、多分教えてくれないだろうけど、一個聞いていい?」
「うん?」
「好きな人って誰?」
珍しく大きくうろたえた。
でも、すぐにいつもの調子に戻る。
「そんなの断り文句に決まってるだろ、ばーか。好きな人いるって言っとけば引いてくれるだろ?」
「そっかー、モテる男は大変ですこと。」
「おい、ひがむなよ。みっともないぜ非リアちゃん。」
「うるさい!てことは誰とも付き合う気ないってことだよね。なんか、ちょっと安心したー。」
言ってからカッと熱くなった。
なに言ってるんだろう。私。
正直いうと、小川に彼女できて欲しいと言えば嘘になる。
別に特に理由はないが、ただ、何となく嫌だ。
しかし、私には何の権限もない上に、止める理由もない。
小川も不思議そうな、ちょっと驚いたような、照れくさそうな、とにかく困惑した表情をしている。
「なんにもない、忘れて。ゴミ捨て手伝ってくれてありがとう。」
居たたまれなくなって、逃げるようにそう言い残して走り去った。


小川、明日どんな顔して会えばいいの?





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