コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 私の恋は、毎週金曜日。
- 日時: 2017/02/01 07:17
- 名前: リリ・クラシア (ID: VXw8e303)
「ふわぁ…」
私はまだ虚ろな目でカレンダーを凝視する。
今日は金曜日。
金曜日は、私にとって一番大切な日。
思わずにやーっとにやけてしまう。
だが、金曜日の朝は嫌いだ。
何故なら…
「やばい、もうこんな時間だ!」
木曜日の塾が遅い上に、それからも用事があるので、金曜日の朝はいつも学校に遅刻している。
あわててご飯と目玉焼きを頬張り、歯磨きセットを手に持ち、ランドセルを背負う。
私の名前は、神崎眞凛。大人っぽい見た目と身長、それに大人の人には猫を被っているので大人しい。だから、よく高校生に間違われる。
実は私…
小六なんです!
そんな見た目の私が何故金曜日が好きか、それはね、
「キーンコーンカーンコーン」
「違う、しゃべってる間はない!」
全速力で学校に滑り込もうとすると、目の前で扉が閉められた。
「神崎、お前はいつも金曜日は遅れるな。帰れ」
「この前寝坊で学校に嘘ついて休んだのばらしちゃうぞ」
「ぐっ…」
うつむきながら扉を開ける生徒会長(男ww)
このだらしなくて眼鏡な男は赤城純太。
「誰がだらしなくて眼鏡で貧血ぎみなサルですか!」
「そこまで悪く紹介してねーし」
「…」
えっと…おほん。気を取り直して、
生徒会長で、性格もまあまあきっちりしてる。だけど、抜けてるところもある。
「それは否定しませんが」
「黙れもしねぇのかクソ眼鏡」
「」
顔は…まあいいと思うけどさぁ…眼鏡が邪魔をしてかっこよく見えない。
眼鏡外せばいいのに…
「そんなことより、速く授業にいかないと、怒られますよ。」
「はいはい」
本当は走ってはいけない廊下や階段を三段飛ばしで駆け上がる。
「神崎さーん?」
「はーい!」
先生がニコッとした愛嬌のある笑顔で可愛く言った。
「放課後、職員室で楽しいお話しよっか。」
「はーい?」
先生は皮肉たっぷりに言った。
「きちんと登校時間を守る神崎さんを褒めてあげようと思って。」
「はーい…」
大体は我ながら全国一位のこの足で登校時間に間に合っているのだが、今日は訳が違った。昨日の用事が遅すぎたのだ。
私の通っている中学受験塾は、時間が長いことで有名だ。昨日
も、終わったのは十二時半。それからダッシュで友人宅へ向かう。
「すまんな、いつもしてもらって」
「いえいえ、これぐらいは苦ではありませんよ。それでは、おやすみなさい。」
「おやすみ。」
それからダッシュで家に帰って、パソコンを点けて、データを編集する。何度もダッシュと言っているが、本当に凄い速度で走る。この日は、塾の苦手単元の復習をしたかったから、とても急いでいた。
「お嬢様、お客様がいらっしゃいました。」
だが、データの処理が済んだ時、それは起こった。
(言うのを忘れていたが、家のお母さんはアパレル会社の社長、お父さんは国会議員なので、お金持ちな方だった。小さい頃からメイドと一緒に育っていた。)
「通しなさい。」
「かしこまりました。」
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