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- 私の恋ビト。
- 日時: 2017/02/04 10:53
- 名前: 如月 (ID: 2CRfeSIt)
ドンッ
「ぁっすみませんっ」
「ちょっと気を付けてよっ
まぢ痛いぃ…」
「ゆりあだぃじょぶぅ!?」
「ちょっとぁんた名前わぁ!?」
「……桜田 姫花です」
「……え?」
「ごっごめんなさぁーいっ」
行っちゃった…。
私はこの学園のプリンス「桜田 光樹」の妹。
でも妹なんて名前しか知られてないし。
名前さえ教えなければ普通の生活が
できる。
名前さえ教えなければ…ね。
「うわぁぁぁぁぁっーーー」
えっ、何…!?
何か近づいて…くる!?
「はわっ!?」
————————————
「ったぁ……」
「ご、ごめんね…君。怪我とかない…?」
「いっいえ…大丈夫です…」
「ごめん、見かけない顔だね…
名前は…?」
…まっまた逃げられる…教えたくないなぁ…。
「どうかした…?」
私は小さく顔をふって微笑んで見せた。
「——桜田 姫花です。」
「へぇ、桜田さん…?
俺、安藤 大和。」
に、逃げられない…?
何、この人…。
「どうかした…?」
「……私の名前…知らないんですか…?」
「名前…?」
知らない…?嘘でしょ…。
「いえっ、忘れてくださいっ」
「…?
うん、今日はごめんね。じゃ。」
「いえっ此方こそっ」
ふ、ふぅ。
———————————
…ジリリリリリリリリリリリリ…
「んぅ…まだ眠いしぃ…」
「姫ちゃん?
光樹はもう出たわよ…?
起きなくて大丈夫なの…?」
お母さんが私を優しく起こしにきた。
全く…お兄ちゃんと比べるのも
ほどほどにしてほしいよ…。
こんなやりとり慣れたけどね…。
「…もう起きるよ」
「朝御飯用意してあるからね。」
お母さんが優しく微笑む。
バッ
今日、雨か…。
———————————
なかなかまとまらない髪に
イライラして
少し遅くなった。
傘を開く。
「いってらっしゃい。」
お母さんが玄関前で小さく手を降っている。
「いってきます。」
小さく微笑み返した。
————————————
「ぁぁああっ」
どうやら間違えて壊れた傘をさして
きてしまったようだ…。
「ついてないなぁ……」
仕方なくこのまま行くことにした。
時間ないし…。
「っつめたいぃ…」
————スッ。
「…えっ?」
私の上に大きな傘が…って誰が…。
「桜田さんっ
大丈夫…?寒くない?
はい、タオル。」
「ぁ…安藤くん…。
ありがとう…。助かる…。」
「いえいえっ
気にしないでよっ。
昨日ぶつかっちゃったしなぁ。」
「そんなの気にしなくていいのに…笑」
私は安藤くんに微笑んだ。
「お互い様だね…笑
急ご!」
「…あっ、うんっ」
——————————
「はぁっ…はぁっ…はぁっ…。」
「大丈夫…?お疲れ様。」
「…うん。」
————————————
ガラッ
「良かった、間に合った…。」
「あのっ、桜田 姫花ちゃんだよね…!?」
「えっ、あ…はい。」
「お兄ちゃん紹介してくれないかな…!?
ファンなの…!」
お兄ちゃんファンか…。
こういうの困るなぁ…。
「でもっ、…。」
「お願い…できませんか。」
どうすれば…。
ガラッ
「姫花、いるか。」
————おっ、お兄ちゃんっ!?
私は急いでお兄ちゃんの方へ向かった。
「…どうしたの?
お兄ちゃんから来るなんて珍しい…。」
ぎゅっ
「ひゃ!?」
「——————キャァァァ」
クラス中から冷やかす声が聞こえる。
「お兄ちゃんっ…恥ずかしいよ…。」
「———俺の大事な妹だ。
誰にも手を出させない。」
「お兄ちゃん…急にどうしたの…」
「好きだっていってんだよ…。
例え妹だろうと…関係ねぇよな…?」
————あ…安藤くん。
私とお兄ちゃんを見て…
安藤くんはどう思っているのだろうか…。
「お兄ちゃんっごめんっ…教室…
戻ってくれない…?」
「…他の男を好きにならないって約束
するなら。」
「……わかったから…。」
お兄ちゃんは去った。
「安藤くんっ、…」
「お兄ちゃんなの…?
光樹。」
「友達…なの?」
「友達…って…幼馴染みだよ。」
「え?そうなの…?」
「あのさぁ…お兄ちゃんのこと…
好きなの…?」
「分からない…お兄ちゃんだから。」
「お兄ちゃんじゃなかったとしたら…?」
「どういうこと…?」
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- 私の恋ビト。 ( No.1 )
- 日時: 2017/02/04 11:25
- 名前: 如月 (ID: 2CRfeSIt)
「…聞きたい?」
キーンコーンカーンコーン
「…ごめんっ、席座らないと…。」
「俺も戻るよ。じゃ、また。」
————————
安藤くん…何を話そうとしてたんだろう…。
気になる…。
1階あがって
安藤くんの教室へ向かう。
「すみません…安藤くんいますか…?」
「安藤ー、2年生から呼び出しだぞー」
「光樹の妹じゃん!?お前やるなぁ。」
「違うってー。
桜田さん?どうしたの…?」
「さっきの話し…聞かせてほしいんです…。」
「……わかったよ。
こっちきてくれる…?」
「……うん。」
「———待てよ!」
「大和!お前俺の妹に何しようってんだよ」
「光樹。丁度良かった。
お前も来いよ。」
「…なんだよ。」
—————————
「今から大事なことを話す。
俺から聞いたってことは
絶体に言うなよ。」
「…うん。」
「…おう。」
「—光樹と桜田さんは血が繋がってないんだ。」
「……え!?どういうこと!?」
「どちらも養子なんだよ。
あのお母さんは本当のお母さんじゃ
ないんだよ。
光樹も桜田さんも違う人から
生まれたんだ。」
「何故大和がそんなこと知ってるんだよ…?」
「小6の時、お前んちに遊びに行ったろ?
その時、光樹の母さんと父さんが話して
いるところを聞いちゃったんだ。」
「……じゃあ…俺達…。」
「…赤の他人…?」
「姫花!付き合え!」
「お、お兄ちゃん…じゃなくて…
光樹くん…?」
「なぁ、妹じゃないなら彼女に
なってほしい。」
「いや…あの…でもっ」
私…正直お兄ちゃん…じゃなくて
光樹くんに興味ないし…。
「ねぇ、光樹。
桜田さん困ってるじゃん?
ねぇ、桜田さんこっちおいでよ?」
「安藤くんっ。」
私は安藤くんにとびついた。
「俺の彼女にしてあげるよ?」
「はゎっ」
チュ
「安藤…くん?」
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