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- 花鳥風月 3
- 日時: 2017/06/14 21:47
- 名前: はくあ (ID: yL5wamFf)
「いくぞ」そう言った未来が白いオーラを出しながら目をつぶっている。
「本当に着くんだろうな?」
「黙れ、集中しているんだ」
下を向き、ため息をついた俺は異変に気付いた。さっきまで下には砂があったはずが今は地面が木で覆われているようだ。
「どうだ、いい場所だろ?」未来が言った。
そう言われ上を向いた瞬間、俺は既に城の中に居た。
「見た目もそうだったが内装も日本の城の造りだな」
「ニホン?何だそれ、食べ物か?」
未来は俺に顔を近づけそう言った。
「おやおや、仲が良いですね♪」
声の聞こえる方向に顔を向けると、
その瞬間、俺は目を丸くした。
なぜならさっきの姫が近くで見てみると・・・・どストライクのタイプだったからだ。
「可愛い・・・」思わず声に出てしまった、花咲姫と呼ばれる姫も顔を赤く染めていた、なんとも言えない空気が流れていると未来が俺に、
「お前、姫に恋をしたのか?止めとけお前じゃ姫と釣り合わない」
いつまでもコイツはムカつく奴だ。
「ありがとうございます、勇者様に誉められるなんて少し照れますね!」
「勇者様?」
「私が話そう、お前はこの花咲軍の救世主なのだ。」
「どういう事?」
「昔からこの軍に伝わる伝説がある、大きな戦いが起こったとき、異次元から救世主が現れてこの戦いに終止符を打つ、という伝説だ!」
「えっ、まさか?その救世主って・・・」
「そのまさかだ私と姫はお前がその救世主だと思っている、お前の服装や言動を見るとお前がそうじゃないかと思ってな、姫に連絡し、連れてくるように言われたからお前を助けて、ここに連れてきた。」
「えっ?」「とりあえずお前には武器を持ってもらう!」
「ちょっと待て!俺がその戦いを終わらせるって事か?」
「あぁ、その為にお前には私より強くなってもらう、武器を選べ。」
しばらく沈黙があり、俺は状況を理解した、この世界で今戦いが行われていて俺はそれを終わらせる為にこの世界に来たって事を。
「この中からか?」「あぁ、ちなみに私が使ってるこの剣は「妖力剣 魔斬り月」って言うんだ。」
色々な武器を見てる内に気になった物があった。
「これって・・・」
「ん?それはタロットだ、色んな魔法を正確に扱えるようになるぞ」
なにかタロットに運命を感じた俺は
「じゃこれで」
「そいつの名前は・・・」
その瞬間俺の頭に謎の文字がよぎった
「星読みのタロット」俺はそのよぎった文字を声に出してしまった。
「やはり・・・」と花咲姫は言った。
「なぜ、名前を?」
何か思い出しそうで出せない俺は二人に「分からない」と言った、その瞬間姫は「未来とあなたで戦いなさい。」
「えっなんで!?」俺は叫んでしまった。「あなたの名前は?」「霧宮蒼ですけど・・・」「もう一度言います、蒼と未来で戦いなさい。」
未来が「姫の命令だ、容赦はしないぞ?」
マジか、と思いながらも俺はつい、
「望むところだ」
しまったと思ってももう遅い。
いきなりの試練に戸惑いながらも俺は覚悟を決めた。
花鳥風月 3 完
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