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- 狐の神の。
- 日時: 2018/04/30 18:39
- 名前: 凪、 (ID: mU8VICoz)
主な登場人物。
天狐、(、狐神。稲荷の主、祓いが主な仕事。さぼり癖が多少。慈悲深く独特の価値観を持つ、自分の周りの奴らが傷つけられれば容赦ない。誰にでも優しく、自分のダメージを気にも留めない故稲荷によく怒られる、)、
稲荷狐、(、天狐に遣える御使い狐。天狐に深い信頼を寄せ彼の為なら命を帰り見ない。白狐、主の遣いは忠実にこなす優秀な奴、)、
鳥天狗、(、天狐の昔ながらの旧友。酒も飲みかわす仲、友好的で稲荷とも偶に話す。天狐と喧嘩でぶつかることも。)、
空狐、(、天狐の上司の狐神、よく天狐に仕事の指導や監視をしている。神としてのプライドに悩む、)、
その他諸々出てきますんで生暖かい目で見守って下さい(、土下座、)、
ふわり。
ひんやりとした風に桃色の花弁が舞う。森にも春が顔を覗かせ始めた。ゆるゆると頬を撫でてゆく風にふっと顔を上げ深く息を吐く。
「、稲荷ィーちょっと来てぇ、」、
気の抜けた様な青年の声。鳥居の向こうで着物を着た人物が片手を上げ、鳥居傍で枯葉を片す青年に声を掛ける。青年の頭部にひょっこりと生える白い狐耳がぴくりと揺れる。
「、今行くー、」、
素早く端へと落ち葉寄せれば竹箒片手に走り出す。袴と彼の白い尾がふわりと揺れた。
そうこれは、ある狐達の日常の物語。
- - - -
「、呼んだか?、」、
社の入り口。履物を履いたまま自らを呼んだ天狐の方へと身を乗り出す。
稲荷の覗き込むその奥。開いた襖から天狐が顔を覗かせ、此方へじっと視線を送る自らの遣いへと、申し訳なさそうに口を開く。
「、んァ、稲荷?お前にこんな雑用頼みたくねぇんだけどちょいと急ぎでなァ、、」、
そう告げる間も彼は忙しそうに手元を探る。
「、我は構わんぞ?気にするな、」
がさごそと慌ただしく音を立てる天狐の方へやや大きめに返事を返しては、履物を脱ぎ彼の方へと数歩歩み、差し出された数枚の文書と彼の言葉に視線ちらり。
「、悪ィな、じゃ。これ、空狐んとこ迄。頼めるか?、」、
忙し気に手元動かしながらもしっかりと稲荷を見て話す天狐。例え遣いだとしても雑用などをさせる、世に言うパシリにはしたく無い。それが彼のポリシーで、稲荷自身を大切にしている彼ならではのもの。今回だって急ぎでさえなければわざわざ稲荷に頼む事も無かっただろう。そんな彼を稲荷も信頼している様子。彼に頼まれた事なら完璧にやってのける。それは今回も同じ事。大して難しい様では無いものの彼に貰った遣いはやはり嬉しい様子、文書受け取ればこくり頷き、ぱっと返事返しては文書を懐へ。ぽひゅ、一瞬で白狐へと変化しては尾っぽ一振り、玄関から鳥居へとことこと歩を進めれば獣道沿いの茂みへがさり、音を立てては消えていった。
去った彼の後ろ姿へ。
「、嗚呼、気ィつけてなァ、」
天狐の声が風に乗った。
忙しくてすっごい遅筆ですが、生暖かい目で見守って下さい(、
ちまちま書いていきます(笑)
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