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- 人間界の魔法使い
- 日時: 2019/03/10 20:21
- 名前: 人使いの作者 (ID: J69v0mbP)
人間界の魔法使い
『〜第1章〜君と僕の秘密』1
オープニング
私は昔から変な能力を持っている
その力に気づいたのは小学2年生の時。
「絵を書くのに隣の人とペアになってくださーい」
先生がざわざわしている教室よりも大きい声で言う
隣の人とペア!?
隣の席の子はあいりと言う可愛らしい子だった
髪が肩ぐらいまであってサラサラだ。
触りたい...うへ?変態じゃないよ!?
でも、ちょっとかわいこぶってて少し苦手
「ペアの相手の似顔絵を書いてくださいねー」
「「はーい」」
皆が返事をする
「よ、よろしくね...あいりちゃん」
「ふんっ!」
あいりちゃんは、そっぽを向く
私と目を合わさずに
「みらいちゃんなんて描きたくない」
とストレートに言った
グサッ......
ほんっとに苦手...
「わ、私はあいりちゃんのこと描きたいなー。だからこっち向いてくれないかな...?」
「嫌よっ!!!」
「...」
数十分後
「できた!」
完成した絵をあいりちゃんに見せびらかす
「...ちっ」
あいりちゃんは、舌打ちをして似顔絵を描いた紙を私から奪う
「へへっ、上手いでしょ!」
あいりちゃんは紙を見つめながら言う
「下手くそ」
なんで。泣きそう
せっかく...頑張って描いたのに!
「こんな不細工、私じゃない」
ビリビリビリ...
紙を破き始める
「あいり、ちゃ、ん...やめ。て」
そして、紙は散り散りになった
「うぅ...っ!」
涙が溢れてくる
「何泣いてんのよ!泣き虫!!!!」
先生に怒られるのが嫌なのか手のひらを私に勢いよく振り下ろす
その手を振り払おうとした
手と手が触れ合った時...
バアアアアアアアアアン!!!
大きな静電気が走った
「きゃああああああああっ!!」
あいりちゃんが床に吹っ飛ぶ
「どうしましたか!!!??」
先生が走ってくる
な、なに。さっきの...
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!!!」
あいりちゃんが右手を握る
「あいりさん、大丈夫ですか?どこが痛いんですか?」
「みみ、右手...痛い!!!!うああああああん!」
学校中に響いているくらいの声で泣き始めた
「大丈夫です、保健室に行きましょう。みらいさんも」
『みらいさんも』のところはすごく怒ったようにトーンを低くして言った
保健室
「あいりさん、痛いですか?」
保健の先生が右手を握ったりひねったりする
「痛くありません。」
その言葉ばっかり
「今、右手を強く握っています。痛いですか?」
「痛くありません」
「感覚がないのかしら...」
その通りだった。 (マヒ)
大きい病院で審査してみたら、右手が麻痺をしていて自分の力では動かせない状態だった
あの時の光はなんだったんだろう
私も食らっていたはずなのに痛くもかゆくもなかった
あれから数年後の話...
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- Re: 人間界の魔法使い ( No.1 )
- 日時: 2019/03/10 17:29
- 名前: 人使いの作者 (ID: J69v0mbP)
人間界の魔法使い
『〜第1章〜君と僕の秘密』2
「ん、ん〜」
私は今夢の中でアップルパイを食べていた
全体がお花畑
まるで、天国!
「おいひ〜」
でも...そこに現れたのは怪獣お母さん〜
「何言ってんの!?」
「ひっ!!」
お母さんの一言で私は飛び起きた
「お、おはよっ」
「おはよじゃないわよ〜、だぁれぇが怪獣お母さんですってぇ!!?」
腰に手を当て私を睨む
怒っているオーラが滲み出てる
「ぎゃああっ!!」
お母さんから逃げるように5分で準備をして家を出た
「朝ごはんはー?」
リビングからお母さんの声が聞こえる
「いらなーい!!じゃ、行ってきマース」
「行ってらっしゃい...はぁ...」
ため息がいちいち大きいんだって、お母さんは...
通学路
「はぁはぁ...」
無理...間に合わない...
こんな時、飛べたらいいのになぁ
半分冗談で軽くジャンプをしてみた
そしたら、重力がなくなったみたいにふわっと飛んだ
「うぎゃっ!」
地面に尻もちをつく
あれ!?一瞬ふわーってなった!!(語彙力)
うぉぉぉ!すっごーい!もう1回!
次はすごく大きくジャンプしてみた
「...あれっ?」
さっきみたいにふわーって浮かばない!?
なんでぇぇぇ!?
キーンコーンカーンコーン
「あ...」
チャイムは空気も読まずに無様に鳴り響いた
学校
「これで何回目ですか!?みらいさん!」
「す、すみませーん...」
「これからは絶対にしないでください!」
「はーい」
ガラガラ
職員室を出る
はぁ...『はーい』と言った自分がバカだったよ
絶対明日もやる
教室
「おっはよー!!!」という言葉を期待したが、誰も言わなかった
そりゃそーだよねー
小2の時、あんなことがあったんだもん
昼休み
屋上のドアを開ける
ギギぃ...
最近の楽しみは屋上だ
悩みがあるのに吹っ飛んでしまう?って感じ!
でも...ホントになんだったんだろう
地面に座る
たまにあるんだよね。あーいうこと...
まあ、そういう力があると嬉しい!...だけど
みんなと違うってのは、嬉しくない
その時、ギギぃ...と、屋上の扉が空いた
誰!?
「あ...なんか。悩みごと?」
「はっ...?」
その男の子は私の隣にいきなり座る
え!?何この子誰、いや怖!!!!
「悩みごと?」
「ま、まあねっ、そんな対したことじゃないけど」
「同じクラスだよね?」
私を綺麗な人差し指で指をさす
人に指さすって...何この子!?って思って人差し指を折ってやろうと思ったけどやめた
「うん...だね。オナジクラスダネ」
途中から棒読みになる
「聞くよ、悩み言って。」
私がうつむくと、その顔を覗くように近づいてくる
ドキッ...
近くでみると顔が整っていて美少年だな
一瞬惚れそうになる。でも、性格を見てみろ自分!はぁ...よし、落ち着いた
「あのね、実は...変な力を持ってるんだ。」
「へぇ、魔法使いだね。」
「んん!?!?」
「魔法使い...は?何言ってんのバカ?」
あ、言っちゃった。
「えっへへ」
『バカ』と言われたのに微笑む美少年
「僕ね。そういうの好きなんだ」
「そういうのって...?」
「魔法とか、異世界とか...。この世にないものを想像したりするのが好き」
変わってる...
「でさ!僕にその力、見せて!」
「えぇ!」
急に言われても
「なにをしてほしいの君は」
「じゃあ、屋上のドアを開けてー!」
扉に目を向ける
いや、重たいし...無理そう
「えっと...ね」
「ん?どうしたの?」
ぐわああアアアアアアア
なにその綺麗な瞳...断れないじゃん!
「わ、わかったよ...」
その場に立つ
「やったー!」
んで、、どうすればいいのー...
魔法使いを想像すればいいとか!?
えっと...ほうきに乗ってて〜
どんっ!!!
「いてっ!」
頭の上になにかが落ちてきた
「なにこれ〜」
涙目になりながら目を開ける
「え...」
そこにあったのは、ほうきだった
「嘘...なんで」
私が失神したように棒立ちになっていると
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
と、瞳が星になった美少年がほうきを取り上げた
「魔法使いだぁぁっ!」
「いや、違うの!...えっとね、誰かのイタズラ?かも!!」
両手をふって、反論する
「それは、魔法使いだね!...でも、大人たちに言うと実験か何かに使われるから...」
ゾッとした
このことがバレると実験台にされるの____
「大丈夫だよ!」
私に向かって微笑む
「なんでよ...」
「秘密にすればいいじゃん!君と僕の秘密!」
その言葉が心の奥底をじ〜んと温めてくれた気がした
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