コメディ・ライト小説(新)

Re: キミに「スキ」と伝えたい *幼馴染編 ( No.4 )
日時: 2017/01/27 17:50
名前: ゆーい ◆p17PNBs1wA (ID: hfVure16)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=10940

前回→ >>003


1話:幼馴染のキミ III


「カズくん…ちゃんと覚えてる?」

「なに? 昔お前が坂で自転車乗ってて転がり落ちたこと?」

「ちっがうから! それにあの出来事はもう無かったことにした筈だけど!? まぁ…そうじゃなくて……この坂の次にまたもう一つ坂があること。忘れてないよね?」

その言葉に俺は大きく頷いた。勿論、そのことは承知済みだとも。忘れてるわけないだろ?

実は、この坂の次にもう一つ坂があるのだ。試練は何個か積み重なるものだよ。
高校までは幾つか坂があるからどうにもできない。電車に乗って来たとしても坂からは逃げられない。
それにしてもさぁ…何回も言うけど、俺だって歩きたくて歩いてるわけじゃねぇんだよね!!
きっと彼女もそれはわかってくれていることだとは思っている。

「はぁあ…なんでこんな坂を歩かなきゃならないのかな…」

「それがあと約一年続くと思うと気が遠くなってくるだろ。まぁそれもしょうがないよな。ここで生まれてここで育ってきたんだから。それが運命ってやつだと思うけどな」

「カズくんもよくそんな余裕ぶって言えるよね…私なんてもう無理無理……」

「お前俺の言ってることちゃんと理解して答えてる?」

ん? とでも言ってきそうな美愛は、俺の言ったことを理解していなさそうだ。バカも大概にしてほしいんだけど…
運命には抗えないよなぁ…俺も美愛を嫌いになれないっていう運命に魘されてるもんな。
でも幼馴染なんてこんなもんだよな。高校になればこんなもんか。
毎年思ってる。

「それじゃあカズくん、私と勝負しない?」

にやりと笑った美愛に、俺は眉間に皺を寄せた。いやいや、勝負ってなんだよ。お前いい加減疲れてんだろ。
春だと言うのに少々の汗を垂らしながら人差し指をピコンと立てる。何を思いついたんだか。
とりあえず…コイツの思いつくことは碌なことじゃないし……面倒だし…

「ふふふっ…どっちが先に高校に着けるか! もしカズくんが勝ったらちゃんと待っててね…!」

「はぁ…そんなことかよ。じゃあもう始めな。異論は認めないから」

「えっ!?」

「よーいドン!」

俺は勢いよく走り出す。きっと美愛はもう諦めかけているだろう。しかし、これは仕方のないことだ。だって美愛から言い始めたんだからな。異論は認めないって言っておいたし。なんとかなるだろ。ごめんな、美愛。








「ひっ、はぁっ…ちょ、っふ……カズくん……速すぎ…っはぁ」

「お前が勝負しようって言ったんだろうが。待っててあげたんだから許せよ」

「冷たすぎだよカズくん…!」

冷たすぎって言われても…俺を十何年も見てきてるだろ。それぐらいわかってくれよ。俺がいつも素直になれないってこと。
膝に手をついて息を整えているようだが…しょうがない……

俺はそっと、美愛の背中を撫でる。

「……!?」

「ほら、ちゃんと呼吸しろ。それか一旦歩き回った方が……美愛?」

走ったからか、顔を真っ赤にしている美愛に俺は背中を撫で続けた。負けたことが悔しかったのか?
俺にはどうにもわからなかった。


【あとがき】
ども!ゆーいです!一日に何話も投稿してしまった…本当は二次の方も更新したいんですけど…
メモ帳が遅すぎて…このメモ帳も遅さに負けずにできるだけ頑張ります。
それにしてもやっと熱が37.3くらいになりました。40度近くの熱からこんなに下がった!
そろそろ携帯ほしいなって思ってるんですけど…((唐突スギィ
あとですね!最近はイラストも描けるようになりました!松にハマったら描けるようになってました。ありがとう松。
はい、あとがき書くだけでも疲れますね。皆様も私のあとがきを暇だったら読んでください。
私のあとがきなんぞ読んでもなんの得もないのですが…(汗)

それではまた〜!!


2話→ >>未定