コメディ・ライト小説(新)

Re: ハツコイ【コメント募集中(o´罒`o)】 ( No.812 )
日時: 2017/08/04 09:27
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
参照: http://From iPad@

~夏海サイド~

『また溜め込んでんじゃないのー?』
『ホントだよ~』
夜、寝る前に丁度携帯で4人のグループトーク画面を開いていたらポンっと音がして瑞希からのメッセージが表示された。
私も返信をする……と既読がすぐに3になり、4人でのやり取りが始まる。

──久々に話さない?
百合の一言だった。

グループの通話がスタートして、あっという間に全員が参加した。

「まぁね。でも1人でいる時間が多いから仕方ないかなー……」
『また時間見つけて集まろう!』
『日付合わせるの大変だとは思うけど、できたらいいねー!』
「ありがとう!」
『夏海の話を聞くのはもちろんだし、私も聞いてもらいたいことあるしね』
『私も~』

本当にこういう時間はずっと続いていて欲しい。
久々に3人の声を聞いたけど、元気そうだったな。良かった──。

『やばい! もう充電が少ないからそろそろ切るねー! また絶対集まろー』
じゃあね、と言って瑞希が通話を切る。

『そろそろ私達も切りますかね、瑞希の言う通りでまた絶対に集まろ』
『そうだね~! 楽しみ楽しみ』
「うん!」
百合と美佳も切る……残ったのは私だけ。

もちろん残っていても、私以外誰もいないのだから意味はない。
ちょっと寂しいけど、次会えるのを楽しみにすることにして私も通話を切った。


画面の上に表示される時間を確認する──明日も特に予定はないから、少し徹夜で勉強でもしよう。

なかなか勉強とピアノの両立が上手く行かずに、どっちか片方ばかりになってしまうのだ。
今日も午前中は、かれこれ3時間に行ったか行かなかったくらいピアノを挽き続けていて、今に至る。

自分で、1日の時間を決められたらいいのにな。

参考書を開いて、ノートにシャーペンを走らせた。


……集中できない。

携帯にイヤホンをさして、音楽を流す。──どうしても集中できない時、大抵私はこうして気持ちを落ち着かせる。

こうやって、勉強に苦労するならやっぱり授業をしっかり聞いておくべきだったな。
百合、瑞希、美佳もきっと私と同じように今を過ごしているんだろうか。
……──雄太も。

今、何してるんだろ。
ふと気になって、携帯を開く。



いや、もし勉強中だったら迷惑かな……いいや、明日の朝にでも──。

再び机に携帯を置き直した時だった。
メッセージが届いた音が鳴り、画面には雄太からのメッセージが表示されていた。

──『今、どーしてる?』
やっぱ気持ちって伝わるものなのかな。

「同じこと思ってたよ笑 勉強中φ(.. )」と返信を送る。

……不思議。
雄太とちょっと話すだけで、音楽を聴くよりもスッと心が落ち着く。


できれば、今すぐにでも会いたいくらい──。

【続く】

今日部活OFFなんです(* ॑꒳ ॑* )←
昨日、練習試合で明日と明後日が練習試合です(白目)

byてるてる522

Re: ハツコイ【コメント募集中(o´罒`o)】 ( No.813 )
日時: 2017/08/14 01:39
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
参照: http://From iPad@

~雄太サイド~

「今、どーしてる?」──携帯の画面には俺が夏海に送ったメッセージが表示されている。
まだ既読はついていない。

もしかして勉強中だったかな……と今更になって気づき、自分の鈍感さに呆れた。

『同じこと思ってたよ笑 勉強中φ(.. )』──返信が返ってきた。

やっぱ勉強中だったんだな。──とか思う俺も、勉強してたんだけどまるで手につかない。

「俺もそうだったんだけど、全然手につかない('ω'乂)」
『やっぱそうだよね!(b・ω・)b』
机に広げていたノートや、散らばっているシャーペンなどをしまって俺は携帯をど真ん中に置いた。


──『明日空いてる?』
夏海から連続メッセージが来た。
……突然で驚いたけど、すぐに返信をする。

「空いてる」
『なんか気分転換にどっか行こう』
「わかった」
『いつもの駅前に10:00でいい?』
「いいよ( ᐛ )و」
『じゃあ明日~♪』
「おやすみー」
『はーい!ヾ(:3ヾ∠)_』

明日、急だったけどすごい楽しみだな。
──どこ行こう……。

そんなことを考えながら、俺は何となくトークを見返していた。

どこか行こう、ってなる時は俺から誘う場合も夏海から誘われる場合もある。……何となく俺からすると誘ってもらえたら嬉しいし、誘えたらそれはそれで嬉しい。

最近感じるのは、前よりもお互いのぎこちなさが減ってきたし、ここまでの期間の付き合いになればかなり長い方なんじゃないかなと思ってる。


高3のこの時期は、結構大変だ。
俺も夏海も、あまり会えていないし話せてもいない。

気持ちが離れがちになっていると不安、って感じる俺は相当女々しい気がする。
もしかしたらこういうことに関しては夏海の方が、俺より男らしかったりするのか……。

素直になるのには、時間がかかる。
──でもお互い一緒に過ごせる時間が少ない。


数少ない一緒にする時間をいかに素直に過ごせるかで、変わってくると思うから明日は素直になりたい。


……好き、とかそういうのも素直に──。


「……無理だ」
携帯を脇に置いて、机に突っ伏した。
やっぱ難しい。



「でも、やるだけやるか」
素直になる作戦──夏海に伝わったらいいな。


──明日は久々に時間を共にできる。数少ない共にできる時間を特別なものにしたい。
俺はそう思ってる……──


夏海は、どうしたい?って明日最初に聞けたらそれだけで素直に──。



「なれる」
俺は少しだけ重い体を起こして、ベッドへと移動した。


【続く】

もう内容以前の問題で、もしかしたら誤字脱字が多いかもですm(*_ _)m←
後日加筆修正するかもです※

byてるてる522

Re: ハツコイ【コメント募集中(o´罒`o)】 ( No.814 )
日時: 2017/09/02 16:43
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
参照: http://From iPad@

~夏海サイド~

「あと15分間もあるや……」
腕時計を見ながら、私は少しだけため息をついた。

遅過ぎず早過ぎず……ちょうどいい時間に行こうと思って普段つけない腕時計をつけてきたというのに。

「全然意味ないや」
相変わらずの自分に呆れつつ、少しだけこみ上げてくる笑いはごまかせなかった。
もしかしたら──というか絶対、腕時計を見てひとりでに笑ってる人がいたらみんな引くだろうなと、笑いながらも人目が気になって気になって仕方がない。


暑い──。
外に出るのは最低限、と考えがちだが何か用があるのなら。例えば今日みたいに、誰かと会うなら外出はする。


今朝、雄太と今日のことについて改めてやり取りをした。
なんでも雄太によると「今日少しだけ電車乗り継いで行ったとこに花火大会がある」とか。調べてみたら、全国的にもかなり有名な花火大会らしい。

少し遠いけど、花火が上がるのはまだ先だから13:00に待ち合わせ時間が変更になった。
恥ずかしながら、浴衣をあまり着たことがない私は着付けをしてもらいに午前中は行っていたのだ。
着崩れしにくいようにしてもらったので、大丈夫だとは思うけど不安でいっぱいだ。

待ち合わせ場所の前にあるお店の窓に窓に映った自分の姿を見て、急に顔が赤くなってしまった。

「やっぱ変かも」
こんなに緊張したのは久々で、ぶわっと汗が出てきた。


軽い風が吹いて、私の汗が少しずつ乾いていくがあまり心地いい気はしなかった。
腕時計を確認すると、あと5分になっていた。




「遅くなった!」
雄太が来たのは、それから10分後くらいだった。
さっきからもう10分も経ったのか──ぼーっとし過ぎていてこの10分間の記憶が何もない。

「大丈夫! 浴衣いいね」
雄太も浴衣を着ていた。

「行く直前になって、婆ちゃんにどこ行くか聞かれて花火大会って言ったら、前に俺のお父さんが着てた浴衣を持ってこられたから……それで遅れた!」
なるほど。
雄太のお父さんに会ったことはないけど、きっと雄太に少しくらいは似てて……お父さんに似合う浴衣だろうから、もちろん雄太にもすごく似合っている。


「夏海は?」
「あー、えっとね私は着付けてもらったよ! 1人で着ようかと試みたものの無謀だったからさ」
「似合ってる」
「……ありがと」

あぁ、今私はどんな表情してるんだろ。どんな風に雄太の目に映ってる……?


「行こっか」
「花火楽しみー!」
今年は花火なんて諦めていた。
……まさか一緒に見れるとはなぁ。

やっぱり思わぬ展開に心が追いついていないけど、緊張よりも楽しみが今は大きい。

浴衣も下駄も、今しか着たり履いたりできないものだからほんとに高校生最後の時に着れてよかった。
自然に顔がほころんだ……──。


【続く】

今から、多分21:00ちょっと前くらいまで塾なのでそのあとに他の方の小説に行きたいと思います( ̄^ ̄ゞ
あと5日でテストです(* ॑꒳ ॑* )

byてるてる522