コメディ・ライト小説(新)
- Re: 【オリキャラ募集】空に輝く二つの月。【コメント募集中】 ( No.123 )
- 日時: 2017/09/18 17:10
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
*第四章 「体育祭」
──中学校に入学してから、1ヶ月が経った。
よそよそしい雰囲気がなかなか消えず、1年間どうなるんだろうと不安だった私の気持ちも少しずつ晴れていき、すっと軽くなったこの時期に、まず最初の一大イベントは……「体育祭」だ。
学校によっては、10月頃に行われることもあるらしいがうちの学校はこの時期に毎年行われている。
「今日って実行委員を決める日、だよね?」
部活の朝練が終わって、昇降口から教室まで行く途中にようちゃんが急にその言葉を口にした。
「そうだ。 誰かやる人いるのかな?」
ふうちゃんの言葉に私は食ってかかるように声を出した。
「はいはい! 私やりたいなって思ってるよー」
「ほんとに!? ゆえだったら、みんなのこと引っ張っていけそうだね!」
「でもでも……男女1人ずつでしょ? あんまり関わりない人とかだったらどうすんの?」
嬉しそうにバシバシと私の肩を叩くようちゃんと、まだ不安そうなふうちゃん。私は2人に向けて「まぁまぁ大丈夫だって!」と笑顔で言った。
──そう、大丈夫なはずだった。
*
「それでは、体育祭の実行委員を井筒さんと美作くんにしたいと思います!」
先生の声と共に起こるクラスからの拍手……それを受けているのは、私ともう1人の月である美作だった。
まさかこんなことから一緒に作業をしていくことになるとは……。
「よっ! そっくりコンビ!」なんていう茶化す声も聞こえているが、言い返す気にもならない。
私はため息をついた。
「お前もやるとは思ってなかったわ」
美作も私と大体同じ心境らしく、びっくり反面不安反面という顔をしていた。
「でもなったからには、クラスリレーで優勝したいよね!」
「そりゃな!」
不安だけど、楽しみ。
自分にとってもクラスにとっても最高な行事になるように私達のはたらきが試される時だ。
**
- Re: 【オリキャラ募集】空に輝く二つの月。【コメント募集中】 ( No.124 )
- 日時: 2017/10/02 21:34
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
*
「ゆえー、部活行こ!」
帰りのHRが終わって、ふうちゃんとようちゃんが私の元にやってきた。
「あっ、ごめんふうちゃんとようちゃん。私今日から当分体育祭の実行委員の集まりあるから、遅れて行くことになりそう……」
「そっか、今日から活動開始か! 頑張ってね」
「手伝えることあったら言って」
私は胸がいっぱいになって、感謝の思いを込めて笑顔で返した。
「井筒行こーぜー」
声の方へ顔を向けると、ドアの前に立った美作が目に入る。
普段は真っ先に教室を飛び出して、グラウンドへ向かっている美作がここにいるのはなんだか不思議な感じだ。
「ごめん!」
鞄を肩にかけ直して、私はそっちへ走っていった。
まだ開けっ放しの窓から入り込んだ風が、ぶわっとカーテンを広げた。
*
「……というわけで、まずはクラス内で100m走のタイム順に紅白を分けて均等になるようにしておいてください」
──やばい。 うとうとしててあまり話聞いてなかったや……。
知らない先輩や、他クラスの人に囲まれたここの雰囲気はあまり好きではない。
唯一、知り合いに含まれる美作は……──目をやると今まで見たことのないような顔つきで話を聞いていた。
体育祭に対して、真剣なんだな。
私は改めて、自分の中途半端さを突きつけられて、たじろいでいる。
口だけで、クラスリレー優勝!……とか言ってる私とは違って、本気でそれを目指してる。 このままじゃ私だめじゃん。
集まりが終わったあと、私は昇降口で靴を履いている美作に向けて言った。
「美作、はさ本気なんだね」
変に名前とそれに続く言葉の間に空間が出来てしまった。
「まぁな。……お前は、適当なのかよ?」
「いや、そういうわけじゃないけど」
「ふーん」
「……なんか、私と美作じゃ思いっていうのかな──そういうのが全然違うなって思って」
「あー。 なんつか、別にいいんじゃねーの? 人それぞれだし」
「そうなんだけどさ……」
なんかまだ突っかかる。
──多分このモヤモヤは、私が体育祭の実行委員をやり遂げたら消える気がする。
断言できないけど、そう感じるんだからやり遂げるしかない。
「私も頑張るから!」
「──……!」
なんか後ろ美作が言っていたけど、なりふり構わず私は昇降口を走って出た。
あと体育祭まで2週間。
けして長いとは言えないこの期間内に、私は今のクラスに対して何が出来るんだろう──。
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もうじき、執筆はじめて1年経ちます(*・ω・)*_ _)
全然ストーリー進んでなくてすみません(((;°▽°))
byてるてる522