コメディ・ライト小説(新)

Re: Two of the month【オリキャラ、感想募集中!】 ( No.23 )
日時: 2016/10/31 17:50
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
参照: http://From iPad@

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「はい、じゃあ1年生はここまで!」
先輩の明るい声に反応して、そちらに目を向けたがもちろん先輩の額にも私達1年と変わらないほどの汗をかいていた。

「明日もあるから、来てね!」と最後に言うのも忘れずに先輩はそう言った。

「ぶっちゃけ、月は今日のどうだった?」
帰りは私と陽ちゃんと高階さんで一緒だった。
陽ちゃんが私と高階さんにそう聞くと……

「私はバレー部に入るよ。他に出来ることないし──」
高階さんは小学生からバレーをやっているらしい。今日の練習もついていくのに必死な私達を差し置いて、高階さんは1人先輩たちに劣らない実力を持っていた。

「私もバレー部にしたいけど、練習キツかったなぁ……。レシーブ痛くて腕が上がらないよー」
「そうだよね……」と陽ちゃんも私と同様に悩んでいるらしかった。

「──でも、」
高階さんがふと、口を開いた。

「今なら結構1年生の人数も私達だけで少ないし、先輩からなにか教えてもらえたりする時間もあると思う。もちろん、無くても学ぶ時間も多いんじゃない? うちの学校のバレー部強いんだよ?」

ちょっと鋭かった高階さんの目つきが柔らかく感じたのは気のせいだろうか。


横から間近で見る高階さんは、凄くバレーが大好きで……実力はかけ離れているけど私達と同じ中1なんだなぁ──と私はこんな時に感じてしまった。


……ハッと高階さんが目を見開いた──多分今のは本音なんだろうけど、無意識だったんだろうなぁ。

「じゃ、じゃあ私はこっちだから」
と言ってそそくさと行ってしまった。





「陽ちゃん、どうするか決めた?」
私は沈黙に耐えられずに口を開いた。

「うん。私はバレー部で頑張ってみる」
「私も」
笑顔で決心したその日。

──バレーボールと出会った日だった。


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