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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 空に見える二つの月。【イラスト掲載しました!】 ( No.27 )
- 日時: 2016/11/20 06:07
- 名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
- 参照: http://From iPad@
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「あ、高階さんー!」
朝一番で、高階さんの背中が目に入り私は廊下にも関わらず普段通りの大声を呼んだ。
「……朝からどうしたの?」
相変わらずの鋭い目つきだ──。
「私たちもさバレー部に入ることにしたんだ! だからどうしてもそれを言いたくて言いたくて……」
私の言葉に続くように陽ちゃんも頷く。
「そうだったんだ、良かった」
──「ん?」と聞き返したくなるような優しい穏やかな声だった。
そして昨日と同じように我に返った表情を浮かべて、「べ、別に……ただバレーボールは一人じゃ出来ないから……」とアワアワしながら言っていた。
──高階さんは、良い人そうだ。
誰よりも優しくて、しっかりしてて頼りある人──。
「それじゃあ、私は先に──」
「待って」
昨日の帰りみたいに先に行こうとする高階さんの腕を掴んだ。
「……んばろう。頑張ろう、バレー。まだ分からない事だらけだし、高階さんから見れば、色々迷惑って感じることもあるかもしれないけど──」
「……当たり前でしょ?」
高階さんは強い視線──鋭い視線とは違うような……──で私たちの方を見た。
「バレーボールは一人じゃ出来ない。分からない事だらけって言ってたけど私にも出来ない事あるもの。だから──まぁ、頑張ろう」
顔を赤くさせながら言う姿が可愛かった……。
嬉しくて、まだ出会ったばかりだし知らない事も多いしほとんどだけど、自信を持って高階さんは良い人だと言える。
──昨日と少し違う。一緒に教室に入った。
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