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ビクビクしながら街を歩く。
電車にも乗れず、自転車か歩きで向かうしか無いこの距離。

自転車は漕ぐとギコギコと変な音が鳴るから何時も同じ道で歩いて来ている。

「ワンッ……!!!」
何故か人間離れしたような声が聞こえて、慌てて振り向く。
普通よりは大きい犬が私に向かって吠えて居たようだ。

「スミマセン、ほら駄目でしょ。」
そんな緩い注意で果たして犬は聞き入れるのかという疑問を抱えながらも、軽く会釈をして再び向かう所へと足を進める。

遂には人間以外の生き物からも少しずつ嫌われ始めている実態に悲しくなる。
虚しいという言葉の方が有って居るかもしれない。


早歩きで、Tarantellaへと急ぐ。

その後は特段何も無く、着く。


「あっ、にこちゃん!!」
かみゆが声を上げる。

「早かったね!?　でも良かった。丁度人手が足りなくてさー。手伝って欲しかった所よ。」
ニコッと笑うさっちんは、私とは真逆で少しながらも憧れを抱いて居る。

此処Tarantellaくらいだろうか。私をこんなにも必要としてくれる場所というのは。──

何個も、沢山は要らない。

1つだとしても、しっかりと思ってくれる場所さえあれば良いのだ。

ぎこちない笑いで店に入って、制服に着替える。

──Longing always……──

【続く】

此処まででChocolatecakeは終わりです。

次はMont Blancにするか、Cheesecakeにするか……(笑)


そういえば今日、クッキーを焼きました!!＾＾

byてるてる522