コメディ・ライト小説(新)

Re: キミの隣に。『コメント募集中!!』 ( No.52 )
日時: 2017/03/16 21:11
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c (ID: QYM4d7FG)

episode8.「emotion」





「ねぇねぇ悠人、これ教えてくんない?」

翌日。朝のHR前に聞いた明るい声は、私の心を暗くさせていった。

「んー?……いいよ、これは―――」

青石くんの机に置かれた一人の女の子のプリント。……見たくない。反射的に目をそらすけれど、声だけは聞きたくなくても聞いてしまう。


「おー、なるほど!ありがと!」
「美希って結構勉強苦手だよな」
「それ言わないでよー!!」


さらっと呼ばれた「美希」という名前。……多分、八谷さんの名前なんだろう。
今まで青石くんの周りなんて見ていなかった……だから、青石くんが女子のことを1人でも名前で呼んでいるなんて知らなかった。

甲高い声で今日も笑う八谷さんに、嫉妬心がふつふつとこみ上げてくる。


……同時に、羨ましく思えた。

あんなに近くにいられるなんて。あんなに自然に隣にいられるなんて。


もう私が青石くんの近くにいられる期間は1ヶ月半くらい。
そう思うとまた視界が揺らぐ。



気付くと私は、走っていた。

玄関へと。

Re: キミの隣に。『コメント募集中!!』 ( No.53 )
日時: 2017/03/19 10:58
名前: ましゅ ◆um86M6N5/c (ID: QYM4d7FG)

~



風を切るように走っていた足を止める。ここの学校特有、とも言える無駄に広い昇降口。

そこには、ゆかちゃんが居た。

「あれ?芽衣ちゃん、おはよー」
「あ、……おはよ……」
いつもより暗く返事する。ゆかちゃんは私の気持ちを知っている……だから察してくれたのだろうか。何も言わなかった。

ゆかちゃんと廊下を歩いていくうち、教室へ着いてしまった。
……もう青石くんは、八谷さんに勉強を教え終わっているのだろうか。


そう思って教室のドアを開けたすぐ、教室内を見回す。

どうやら八谷さんはもう彼女の席に戻っているようだ。
ほっと、安堵のため息をついてから私も自分の席に戻る。




―――もう1週間が過ぎたんだ――…。





『あ…青石…くん……?』


彼が私の目の前から消えたあの日。

……「この世界の未来」が分かっているのなら、「本来の時空の過去」は変えられない?

私の中に芽生えた感情が、その思いを強くさせる。

――もうあの日の悲しみを、二度と味わいたくはない――。










――


何かグダグダです…汗
異世界もの(?)をちゃんと続けて書くのって多分初めてなのですごい難しい……わかりにくかったらすみません<(_ _)>