コメディ・ライト小説(新)
- Re: ぷわぷわーお! (オリキャラ募集中) ( No.25 )
- 日時: 2017/04/05 17:25
- 名前: のんたん (ID: qbtrVkiA)
今回から違うsideもやってみようと思います。まずは美音ちゃんsideから! 今回は文章が長いです。
13.ナシテ?
どうして、どうしてだろう? 私だってみんなと......
「......そこにいるんでしょ? ドア開けて」
ガチャ、とドアの開く音がした。走って息を切らしていたので、早くどこかに座りたかった。
「一旦座らせて」
そう言うと椅子を持ってきてくれて、ペットボトルの水を差し出した。未開封、一応女子なのでそこは気にする。ゴクゴクと水を飲んでいる間、まじまじ顔を見つめられた。
「......何?」
「何かあったの? 疲れた顔してる」
「よく分かるわねぇ」
「あなたとは深い縁なので」
「じゃあ私の話聞いてくれる?」
うんともすんとも言わないので私から勝手に話し始めた。
「今日、工藤さんに本が渡りそうだったの」
「ふーん......」
「"また"愛美が勝手に触るから慌てて逃げてきた」
「うん」
「また色々な噂が流されるかもね。もしかしたらもうクラスにいられなくなるかも」
「うん」
「どうしようかな......中学と同じことになったら。"前は"愛美が助けてくれたけど、次はもう助けてくれないわねぇ。今は工藤さんと仲がいいもの」
「うん」
「ねえ高校って楽しい?」
「僕に聞いてどうするの?」
「それもそうね。でもあなたと私は深い縁だから聞いてみようと思って」
「......」
「......何が高校生活よ......何が青春よっ!!! 何が楽しい高校!? 全然楽しくないじゃないっ!!! なして!? なしてなん!? うちだってみんなと仲良くしようとして、話題を振ったり話しかけてもみんなびびって逃げるじゃないっ!!!!! けっぱってるのにぃっ努力してるのに報われてないじゃんっ!!!!! なして!!!!!? 」
「......僕はいつでも浜中さんの味方だよ?」
優しい声を聞き、優しい笑顔を見るとぽろ、と一粒こぼれるとぽろぽろ、とどんどん溢れてきた。
「君が思っている以上に高校は楽しいと思うよ」
「うぅっ......うぅっ......うわあああああぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!!!」
学級委員長が泣き叫んでいるなんてみっともない。男子の胸の中でなんてもっとだ。けど、今は......
「瀬奈くん......」
この胸に溺れるしかなかった。