コメディ・ライト小説(新)

Re: ぷわぷわーお! (オリキャラ募集中) ( No.43 )
日時: 2017/07/23 16:24
名前: のんたん (ID: 2aIbLYIF)

データ通信量は恐ろしい。ラブライブ!のスクフェスをアップデートするのに8時間以上かかっている! そして終わったと思ったら、「ダウンロードをやり直してください」と出てきた。
泣きたい( ;∀;)そして小説長っ!


「明日は午後から雨降るから、傘持ったほうがいいよ~」
「さっきテレビで雨降るなんて一言も言ってなかったけど......」
「ガイちゃんは知らないのか。愛梨さんの天気予報、絶対的中するんだよ。確率100%で、塾でも人気だし」
遊びに来ていた愛美ちゃんがそう言った。
「......え?」

25.カクリツ

朝、空を見上げると太陽が顔を出していた。カンカン晴れ。雨が降るとはとても思えない。
そして私は一つ気づいた。傘がない。
「お父さんのところから傘持ってくるの忘れた」
まぁ、愛梨さんの天気予報が当たるとは限らない。気にしないで行こう。


「......え、傘ないの!?」
音楽の授業中、歌のテストの順番を待っている間、愛美ちゃんと話した。
「いやぁお父さんのところにあるんだ」
「帰り、私の傘に入る?」
「天気予報は当たる前提なんだね......。でも私委員会あるから、同じ時間には帰れないよ。いざって時はコンビニで傘買うから」
「気を付けてね。あ、次私だ。それじゃあ」
そう言ってテストを受けに行った。愛美ちゃんの次は私なので、すぐに受けられる準備をする。
そのとき、テストを受ける教室からボヘ~と音の外れた声が大音量で聞こえる。......愛美ちゃんって音痴なのかな?


委員会が終わり、外へ出てみるとどしゃ降りである。バケツをひっくり返したような水が絶え間なく降っているのだ。
「やっぱり当たるんだ。それよりどうしよう」
こんなどしゃ降りの中、コンビニへ行くなんて風邪を引くのはまず避けられない。
「あれ、外亜さん。どうしたの?」
「縁ちゃん! 実は......」
「ふふっそれならいい方法があるわ」
そう言ってスマホを取りだし、誰かに電話をかけた。すぐ来るわ、そう微笑む縁ちゃんの顔はどこか嬉しそうだった。
すぐに校門前に車が到着。愛梨さんでも来たのかな?


「縁だぁ、久しぶりー」
「久しぶり渡斗。外亜さん、この方は私の幼馴染みの緑間みどりま渡斗とと。大学二年生よ」
「正しくは専門学校二年生だけどねー」
「工藤外亜です。よろしくお願いします」
「よろしくー。んじゃマッハで車飛ばすよー」
「え、マッハ? ......ってうわああああぁぁぁ」
※車を運転するときは法定速度を守りましょう。


「渡斗、コンビニに寄ってほしいの。ノート買うの忘れていたわ」
「オッケー」
縁ちゃんはこのマッハスピードに慣れているのだろうか。全然酔っていない。一方の私は普段車やバス等で酔うことはないのだが、このスピードには耐えられないらしい。


「いやー今日は凄い雨だねー」
「あの、渡斗さんはどういう専門学校に?」
「アニメ系かな。絵とかよく描いているんだ。じゃあ僕からもしつもーん。縁って学校でどんな感じなの?」
「クラス同じではないので詳しいことはあまり」
「質問変える。縁ってさ、彼氏いるの?」
幼馴染みだから、縁ちゃんのことを心配しているのかな。よく考えてみると、渡斗さんと縁ちゃんの雰囲気が物凄く似ている。そして縁ちゃんが名前に「さん」をつけないのは初めてだ。
そう思ったとき、渡斗さんの顔を見上げる。頬が少し赤くなっていた。


「渡斗さんって縁ちゃんのこと好きなんですか?」
「......工藤さん、僕を怒らせないほうが身のため、だよ?」
その言葉を聞き、私は硬直した。凄く短い言葉だったが何故か言い返せなくて、そのまま黙った。怖い、わけではないが、怒らせたらヤバそうだ。
「お待たせ! アパートに戻りましょう」


「まさか渡斗さんもアパートに住んでいたとは」
「パーティーのときは課題が終わらなくてさー。夜中の3時までかかって」
「それじゃあ部屋に戻るね。じゃあね外亜さん、渡斗」
やっぱり縁ちゃんの「さん」がない言葉が慣れない。とりあえず休もう。帰りもマッハで帰ったので体が疲れている。まぶたがとても思いのだ。

*****


自分の部屋に帰る。ドアを開けると目の前には紙、紙、紙。絵を描いた紙があちらこちらに散乱している。
一つ一つ拾い上げていく。こっちも似てない、こっちは汚い、こっちは......。
やはり彼女を絵で表すのは不可能だ。毎回毎回、彼女を見ては美しいと感じ、そして自分の絵を見て落胆する。


今日も綺麗だった。明日はもっと、より一層綺麗になっているに違いない。麗しい存在の彼女に触れることは出来ないだろう。彼女の美しさを表現できるのはいつになるだろうか。
「縁、愛してるよ」
その声は大粒の雨音によってかき消された。