コメディ・ライト小説(新)
- 発言創造 ( No.21 )
- 日時: 2017/04/04 14:36
- 名前: ラッテ (ID: 5YaOdPeQ)
Re;21 夢
雄哉たち兄妹が連れて来られたのは、政府が一年前新たに拠点を置いた、《真国会》と呼ばれる大きな建物だった。
その大きさは、前政府の国会議事堂を上回る。
真国会の中に入った二人を待っていたのは、総理大臣の茅場 廉だった。
案内してくれた篠は、そこでどこかに行ってしまった。
二人は廉の部屋まで連れていかれて、話を聞かされた。
世界を壊すとは、具体的にどういう事なのか、という事を。
廉の話を纏めると、こういう事だった。
二人の持っている特殊な力の事をオリジンといい、能力を持つ人間の事をクリエイターと呼ぶらしい。
政府は、クリエイターを集めて第三次世界大戦を起こそうとしている。
現在、日本は複数の国と敵対関係にあるため、戦争を起こすのは簡単だという。
政府は、日本をガラ空きにして、能力でガラ空きになっている他の国を攻めて、その国の領土を獲得しようとしていた。
つまり、日本を捨てて、新たに広大な領土を得ようとしていた。
この腐った日本という国を廃止し、新たな理想の国家を新たな土地にて始めようという計画だった。
この計画は、二人の心を大きく揺さぶった。
こんなにも具体的に、世界を壊す計画が企てられている。
自分達の夢が、こんなにも簡単にかなうのだ。
二人は廉の部屋を去り、自分達と同じクリエイターが待つ部屋へと行った。
何と、これから自分達はその部屋で暮らすというのだ。
二人は部屋へと到着した。
扉を開けると、いきなり赤髪の青年が飛び出してきた。
「うおおお、この子達が三番目か!!能力は?能力名は何なんだ!?」
ハイテンションな青年を前に戸惑っている二人に、メガネをかけた女が声をかけた。
「こいつ煩くてごめんね、元気なとこしかイイトコ無いから。」
「他にもあるわブサイクメガネ!」
「日本海の奥底に沈めてやろうか、赤い猿君?」
怖い雰囲気の中取り残されてしまった二人に優しく声をかけた人物がいた。
日本人では珍しい白色の髪と白色の目をした、優しそうな少年だ。
「ごめんね、いきなり。僕の名前は白神 朝登。これからよろしくね。」