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コメディ・ライト小説(新)
- 未来改変 ( No.28 )
- 日時: 2017/04/06 19:38
- 名前: ラッテ (ID: 5YaOdPeQ)
Re;26 言
気絶した雄哉は、すぐに目を覚ました。
意識は朦朧としていたが、自分の妹・芽亜が手を握っている事はすぐに分かった。
立ち上がろうとしたが、痛みでそれどころではなかった。
それに気付いた芽亜が、笑顔になった。
「お兄ちゃん…!」
芽亜の目には、涙が浮かんでいた。
相当心配させてしまった、と雄哉は深く反省した。
その後すぐに雄哉は事情を把握できなかったが、残っている男達が雄哉達に銃口を向けていたので、危険な状況である、という事はすぐに把握した。
雄哉は、この時意識は絶対にしていなかったのだが、発した。
「…芽亜に、手を出すな…!」
小さな声だったが、確かに芽亜の耳には届いた。
こんな状況でありながらも、自分の事を心配してくれている兄を、嬉しく思い、そして尊敬した。
男達が持っていた銃がその時、小さな爆発を起こした。
雄哉と芽亜はびっくりして男達の方を向いたが、驚く光景はまだ続いた。
爆発した時に発生した火が、彼等を包んだ。
彼等は苦しんだが、やがて動きを止め、倒れた。
何が起こったのか理解ができない。
雄哉と芽亜はただ呆然としていた。
しかし、僅かに、ほんの僅かにだが、心の奥隅で高揚していた。
今まで世界の言いなりになっていた自分達が、自分達の力で運命を退けた、と。
この時から、二人の物語は幕を開けた。
世界に絶望した兄と、血の繋がらない妹の、物語が。
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