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Re;35 邪


雨の世界の真実。それは、愚かな人類が自ら引き起こした、罪を象徴する世界だった。

奶斗が国の中枢機関に関係せずに、ただ人生を送っていたため、知らずのうちに第三次世界大戦が始まり、知らずのうちに日本は雨の世界へと化していたのだ。

しかし、今は違う。

全てを、知っている。真実を、知っている。

今までの様にはいかない。その精神が、白く光るその瞳に移されているかの様に思えた。

残った人類は、能力オリジンの秘密を、探ろうとした。

それは、神の領域へ近づく事を、意味していた。

彼等がたどり着いたのは、この世界の悲しき運命。

その運命を、背負わされていた奶斗の真相。

そして、神の存在。

奶斗が死ねば、再び世界はリセットされる。

再び奶斗は魁斗の元へ訪れ、再び篠と戦い、再び再構築されて白神朝登となり、再び雄哉によって記憶を取り戻し、再び神への反逆を企て、再び虚しく終焉を迎える。

もう、終わりにしよう。

奶斗は、そう言った。

この世界の、一番重要なキー。

世界を終わらせる、唯一の手段。

それが、三条 沙耶。

彼女が世界に現れた時、神への反逆は開始する。

そう。もう開始しているのだ。

雄哉が連れてこられたのは、とある廃墟。

その中には、黒霧魁斗、雁夜篠、そして、三条沙耶がいた。

ピースは揃い、パズルが完成された。

最後の五人による、神への反逆が開始した。