コメディ・ライト小説(新)
- 未来改変 ( No.39 )
- 日時: 2017/04/09 09:12
- 名前: ラッテ (ID: 5YaOdPeQ)
Re;37 反
三条沙耶の正体。それは、奶斗の力・未来改変の、前保持者。
三条沙耶も、体験していた。無限ループの世界を。
儀式という名の狂った人間による狂った行為を止めるため、その無限ループの中で彼女は戦った。
しかし、毎回迎えるのは悲しき最期だけ。
報われる日は来なかった。
ある日、彼女は儀式から抜け出した。
《抜け出す》という選択肢を、彼女自身が選んだのである。
政府は、彼女を死亡したことにした。
それから彼女は、リセットされるのを待つ、毎日を送ることになった。
もう嫌になり、自殺しようとして横断歩道に飛び出したその時、彼は現れた。
奶斗は、彼女を救った。
奶斗は死んで、彼女は自分を責めた。
四年ぶりであった。人が死ぬのを目の前で見るのは。
しかも、今までとは違う、自分を助けようとして死んでいった少年の最期を、目の前で見てしまったのだ。
彼女は、奶斗を助けようとした。
あらゆる情報を調べ尽くし、能力の秘密にまで入り込んだ。
そして彼女は、全てを知った。
そのきっかけは、彼女が覚醒した時の出来事による事だった。
覚醒した時、彼女は《神》と遭遇した。
自らの中に入っていた、能力の正体、神と。
神は、沙耶が様々な事を調べている間、人間の言語を会得した。
そして、神は沙耶に全てを伝えた。
世界の真相。能力の正体。そして、自らの正体を。
沙耶は、神の話を聞き、決めた。
この力を奶斗に託そう、と。
辛い思いをさせてしまうが、それでも彼は生き返ることができる。
何より、この力は彼の元にあるべきだ。
沙耶は、保管していた奶斗の死体に、神の力を継承した。
奶斗は生き返った。その瞬間。世界はリセットされた。
これが、奶斗が能力を会得するまでの過程。
ならば何故、奶斗は雨の世界で《神》と出会うことができたのか?
何故、雨の世界に《黒霧魁斗》がいたのか?
全ての真相は、《神》が握っている。