コメディ・ライト小説(新)

未来改変 ( No.40 )
日時: 2017/04/09 09:23
名前: ラッテ (ID: 5YaOdPeQ)

Re;38 本


最後の五人は、この世界の《心臓》、神の世界へと向かった。

神の世界は、人間の目には見えない。

しかし、《覚醒》する事によって、見ることができ、行くことができる。

そもそも、能力オリジンとは、神が人間に入り込んだ際に生じる、神の力の一部である。

覚醒は、神と人が完全に同調し、神の力が完全に引き出されている状態のことを言う。

沙耶は能力オリジンを現在所持していないが、奶斗の力を半分貰い、神の世界へ行くことができた。

神の世界は、光の世界である。

人間の目には耐えられないほどの光が、無数にある。

神の世界とは名ばかりで、神などいない。

そこにあるのは、《神の意志》だけだ。

奶斗たちは、現在の神の頂点、サイスの元へと向かった。

案外早くつき、人類は遂に神の頂点と対面した。

サイスは、非常に怒り狂っていた。

世界のシナリオを壊し、ここまで来た人類に。

そして、世界崩壊の手助けをした、奶斗に入り込んでいる神に。

サイスが目指しているのは、《アダムの復活》。

その目標のためには、手段を選ばなかった。

使えるものはなんでも使い、捨てて来た。

今回の沙耶と奶斗の無限ループも、彼が企てたことである。

しかし、彼らは抗った。

神に。

人類と神はこの時初めて、対立した。

サイスは、無理矢理世界をリセットさせようと、奶斗を殺しにかかった。

その時、奶斗の体は今までにないほど光り出した。

完全なる覚醒。人と神が交わった存在が、生まれた。

『あんたを倒す、サイス。』

そして、人類は神に敗北した。