コメディ・ライト小説(新)

未来改変 ( No.6 )
日時: 2017/03/31 12:28
名前: ラッテ (ID: 5YaOdPeQ)

『追い求めたモノは、人間が求めるにはあまりにも大きすぎてしまった。なら、人間で無くなったのなら。まだ、追い求める事が出来るのかもしれない。』

《第2章 人》

Re;6 悪


《平和》。誰もが望んでいる事だろう。

この二文字の言葉は、実に奥深いものとなっている。

正しく使えば、誰もが楽しく、明るく暮らす事が出来るだろう。

間違って使えば、それにより傷付く人間が必ず現れてしまうだろう。

これは、《正義》に似ている。

人は誰しも、《正義》という言葉に基づいて行動している。

どんな悪役でも、所詮は正義の元に動いているのだ。

《正義》と《平和》。

交わりそうで、交わらない二つの存在が、もし交わったのなら。



《悪》は生まれる。





未来を改変するという行為は、どんな《正義》に基づいているのだろうか。

未来を改変するという行為は、《平和》を創造するのだろうか。

否。どちらも違う。

《正義》 《平和》

この存在に干渉されない行い。即ち、神の行い。

神の行う事は、正義などでは無い。ましてや、平和を創り出す代物でも無い。

では、《悪》なのだろうか?




今、天月奶斗は目指している。

自分の元へ来い、と言った黒桐魁斗の所を。

そして、迷っている。

自分の行いは、神にも等しい。

何度も世界をやり直しては、自分の最善な未来へ改変しようとしている。

これは、《悪》なのか?

この問題は、人間が知っているどの公式を当てはめても、解を求める事は出来ない。

神の方程式でしか、解く事は出来ない。

奶斗は、ただ魁斗の元へ向かう事しか出来ない。

それが、正しいのかも、解けないまま。