コメディ・ライト小説(新)

Re: 下書きだらけ ( No.171 )
日時: 2018/09/30 23:23
名前: モズ ◆hI.72Tk6FQ (ID: rBo/LDwv)



※過去放置物にて応募してもらったキャラの供養もしています。
お三方、本当に申し訳ありません。



 恋とは、何だろう。何も知らない、無垢な少女は友人にそう問いかけた。
すると、友人は頭を抱え、悩みながらもこう答えた。

 「言葉で表現するのは難しいけど、胸が温かくなったり痛くなったりするんだよ」

 そんな友人の言葉を聞き付けた誰かが少女に新たな言葉を投げ掛ける。

 「恋とは誰かを好きになることで生まれる感情、簡潔に言えばそんなもんじゃないの?」

 どれも間違ってはいない。というより、恋とは何なのか。この問いに正解はあるのだろうか。
その後、少女はネットを駆使して調べてみたが正確な答えは出る筈も無かった。
恋、とは何とも語れない不思議な感情。少女は最終的にこう纏めて脳内に記憶させることにした。
曖昧、具体性がまるでない解答。だが、これも間違いではないのだろう。


 そんな少女時代はもう終わり、気付いたら高校生になっていたのだ。
華のJK、華の十代、青春時代とか、大人が勝手に付ける謳い文句、その区間に生きる。
高校生になり見た目は大人に近づいていても未だに恋は知らない心は少女。
 周りには無垢だね、純粋だね、ピュアだね、と言われ続けた。どうしてだかは分からない。
でも皆揃ってこう言うのだ。


 「恋もしたことはないし、考えはピュアなんだよ」


 大体こんな内容だったと記憶している。私は少し真面目でそれ以外は至って普通の人間なのに。
幼い頃からの疑問、恋とは何なのか。これも未だに解けることはなかった。
それでも周りの女の子、それに男の子は恋というのを頻繁にしているようでそういう話も私の耳にも入ってくるのである。


 「ねぇ」


 前の席、北山さんに声を掛けた。彼に声を掛けた理由は彼が私の前の席だから、これしかない。
私の一言を聞いてくれたのだろうか、北山さんが面倒臭そうな顔をしながら振り向いてくれた。
友達のゆきちゃんによると北山さんは学年でも結構人気あるみたいだよ、って笑顔で教えてくれた。
それを見て私なんかより遥かに真面目な里穂ちゃんはその情報は知らないらしく、顔面が恐怖に染まってた。
理由は何となく分かった。